マシマシをマスナ
優しさは、時に人を傷つける。
近所のラーメン店。
店主のこだわりで、麺とチャーシューが7種類ずつ、スープは30種類くらいあって、どれも作り込まれていて違った美味しさ。この無限の組み合わせから「自分好みの一杯を作る」のが楽しい!
田舎には珍しく1時間以上並ぶこともある人気店です(メニューが豊富すぎて作るのに時間がかかっているせいかもしれないが…)
そんなラーメン屋さんの、特に人気のメニューが「がっつり系」。僕は中でも濃厚味噌がお気に入り。今日はマシマシにして、お腹いっぱい食べるぞー!
「チャーシューはどれになさいますか?」
僕は、脂身がとにかく苦手。
嫌いというか、入らない。
(スープは脂少なめにした)
チャーシューメン
チャーシュー抜きで!
と言いたい(素メンだな)
なのだけど、このお店のチャーシューは脂身が少ない部位も選べるので、僕でも美味しく頂けます。ありがたい。2枚トッピングで!
待つこと30分(長いなw)
ついにラーメン到着。
どーん。
すごいボリュームだー!🤣
ずずずっ
いやー、いつ食べても旨い!
どの味を食べても旨い!
そして、このチャーシューがね。
とてもたくさん入っていて…
…ん?タクサン?🤔
注文は確か2枚のハズ。
ちゃー君としゅー君。
タクさんは呼んでないよ?
はい、みんな並んでー。
点呼しますよー。
いち、
にい、
さん、
しい、
ごお、
ろく、
なな!
…なぜだ。
2人だけど7人。
複垢なのか?(なんの話だ)
【店主】
「お客さん、今日はサービスで
チャーシュー多めにしといたよ!」
【薫くん】
え、ほんとですか!
うわー!いいんですか!?
ありがとうございます!
(1トーン上げて社交辞令)
…そういうことか。
【心の中の薫くん】
おいこら。店主くん。
ちょっとそこに座りなさい。
(実際には言えないけど)
僕はね、脂身が嫌いでね、
でも、ここのチャーシューなら2枚はいけると。マシマシに追加して、自分の限界ギリギリの選択をした訳ですよ。
マシマシを増すな!
500mlのペットボトルに
2ℓは入らねぇんだよ!
温泉か!源泉掛け流しか!
…さて。どうしたものか。
てか普通サービスって1枚だろ。
(※実話です)
これで残したら、なんか
『好意を踏み躙ってる罪悪感』
が凄いな。
頑張ってみる…か?
もぐ。もぐ。
チャーシューあと5枚。
もぐ。。。もぐ。。。
チャーシューあと3枚。
も…も…もぐ…ら…
あと2枚…は、無理!
もう食えん!
脂が気持ち悪い!
脂身が少ない部位にした意味はよ!
【音楽と共にナレーション】
美味しかったハズのラーメン
あの感情はどこへ消えたのか。
「あんなに燃え上がっていたのに
相手からグイグイ来られると
私、なんか、冷めちゃうのよね」
学生時代の女子達の会話の意味が
今ようやく理解できました(違う)