劇を観て人生を振り返る
3/5
劇団Tempa 第14回公演
「俺の骨をあげる」
…3/4〜5の二日間公演♪
5日の日曜に行きました。
劇団Tempaとしては、
今回初めてのさくらぴあ公演。(広島)
2日間公演にも関わらず、大ホールは満席かと思うくらい大入り!
東京のメジャー劇団だって、街中より外れた場所にあるこのホールに、こんなに客が入るとは限らない。
広島って、こんなに演劇人口がいたんだっけ?!
と客入りにも驚いた!
今まで2度、区民文化センターでの公演を観劇した事があるのだけど…
この度はさくらぴあという事で、凝った照明に演出もホール全体を駆使。
おまけに、芝居中心の劇団と思っていたのだけれど、この度は歌やダンスも沢山入れたミュージカル仕立てのステージ。
熱い思いが伝わる大迫力のステージは、ストーリーはもちろん、熱い思いが伝わり…
観ながら何度も、ハンカチが手放せないほど泣いてしまいました!☺️
見逃さなくて良かった!!!
もう30年前だけど、はたちの頃観た、東京キッドブラザーズのステージをなぜか思い出していました^ ^
***
…ネタバレ含めてお話は…
プロレスラーと、元宝塚ジェンヌの娘として生まれたタエの生い立ちから思春期、結婚、子育て…と話が進むのだけど…
パンフレットを見た時は、そんな二人の子供なんて別世界の話だと思っていたのに…
ステージを見ていたら、タエが自分の人生と重なって見えてしまい。
まるで自分の物語になっていく様でした。
そうだ、そのプロレス技は私が幼い頃に父が、私によく仕掛けて来たんだよ。
思い出した!同じ技だよ。
父のことは大好きで、同時に大嫌いだった。
プロレス技なんてされるの、痛くて私は泣き叫ぶばかりで。
泣いている私を喜ぶ父なんて大嫌いだった。
他にも嫌な思い出が色々ある。
でも…肌のふれあいがあったのは、そんな方法だけど母ではなく父だった。
だから思いは複雑。
タエが友達が出来ない理由は、父がプロレスラーで、遊びがプロレス技だったから他の人にも技を仕掛けてしまう…
というシーンがあるけれど、笑うところかもしれないのに私は笑えない。
同時に…タエは母譲りで歌が好きだった、というのも子供時代を思い出してしまう。
私の母が歌が好きだったかどうかは分からないけれど…
(たぶん好きだった)
子供時代の私は歌うのが好きだった。
学校では友達が居なく、全く喋らない子だったけれど…
家に帰れば、学校でもらった唱歌の本を順番にめくって一人で部屋で歌っていた。
残念ながら子供時代は、歌が下手だと言われて育ち、親の言葉をそのまま信じた。
音楽を人前でするなんて考えられなかった。
でも、ずっと人の陰にいながら、同時に表舞台に立つことにも憧れていたんだった。
今日の劇を見るまで忘れていたけれど。
タエは思春期になり、父子家庭で飲んだくれの父を支え、生きるためにカツアゲをしたり、卓球選手になったりする。
他の卓球選手(秀ニ)の兄であるミュージシャンと恋に落ち、バイクに乗る。
私自身は中学を卒業するまでは、今でいうヤングケアラー的な役割を家でしていたと思う。
だけど高校生になり、母の心や体調が回復し始めるとようやく、私自身の人生を歩み始めた。
15才の時に影響を受けたのはライブハウス。
友人の影響で、ロックばかりではなくパンクもしばしば観に行った。
タエが初めてライブを観て衝撃を受けたのを観ながら、そんな10代の頃を思い出す。
ステージは、ロックで盛り上がる。
18になり、結婚前に私が付き合った人は元走り屋だった。
私もタエと同じように恋人のバイクの後ろに乗る。
バイクのスピードは100キロを超える。
劇の設定と同じ。
事故で記憶喪失になったタエは、事故で死んだ恋人を忘れ、恋人の弟である秀ニと結婚し、歩(あゆむ)が生まれる。
けれど、失った記憶を取り戻すかの様に音楽に没頭する。
同時に、心臓に病を抱えながらも、母を支えようとプロレスラーになろうとする歩。
歩を応援するようになる母のタエ。
…私もチェロを始めたのは、結婚生活の中で自分の人生を諦めたく無かったから。
そして、子供達のことも応援し続けた。
息子は陸上選手になった。
劇の中の話が、まるで私の物語に見えて来た。
…とにかく、一生懸命生きて来たんだ!
側からみたら危なかっしくて、めちゃくちゃだったかもしれないけれど。
劇を観てタエと重ね合わせながら、
自分自身の半生を振り返った。
劇のタイトルと同じく…
沢山の人に私も支えられて生きて来たはず。
この世の人だけでなく、天国にいってしまった人達からも応援されながら。
つい最近も転職が決まったのは、天国の恩師のサポートがあったのでは無いかと思ってしまう。
恩師の家の斜め前の場所にある職場に決まったから。
…めちゃくちゃ素敵なお芝居をありがとう!!!
劇団員のKさんに会えました。
なんで毎度、そんなに違う人物になれるの?と思うけど、劇中の存在感でKさんだとすぐ分かる^ ^
とても久しぶりに会えて嬉しかったです😊