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インド放浪記#10 旅の終わり
大学3年生の時に大きなことに挑戦したいと思い、インドへ1か月ほど1人旅をしました。今はコロナでなかなか難しいですが、異国の匂いや旅の魅力、さらに人と関わることで得た大切な人生観等を共有したいと思い、当時付けていた日記をそのまま掲載します。
2020/3/15 18:00 サンタナデリー屋上
プロ写真家の方の話を聞いた。
写真を撮る人は2タイプに分けられる。
「カメラが好きな人」
「写真が好きな人」
自分は後者でいたい。
写真を見せてもらった。
風景の中に被写体がいるだけで、写真にはストーリー性が生まれて"良い"写真となっていた。
インドへきて自分を見つけるなんて大それたことはできなかったけど、
夏までの目標と、夏にすべきことはわかったんじゃないかな。
夏までにお金をためて、今持っているカメラとレンズも売って、新しいカメラを買おう。
そして旅をしながら写真を撮ろう。
これが次の目標。
写真:夕暮れのゲストハウス内
2020/3/16 15:00 サンタナ4階
あと1時間でここを出る。
今日はこの旅の最終日。
R君と二人でオールドデリーの遊園地へいった。
遂に地獄車のような観覧車に乗る。
彼は2回も乗っていた。ストロング。
アプキパサンド(有名な紅茶屋)で実家と祖父母の家にお土産を買った。
昼はサンタナのメニューのかき揚げ丼を食べた。
一見、もう慣れてしまったけれど、インドの人は日本人と異なる点が多い。
それは身なりだったり、物乞いだったり。
きっと「カースト」というものの名残がある人々や、多様な身分の人が同じ空間で暮らしている。
空間は同じ、しかしその暮らし方は全く異なる。
現代風の服を着ている人、サリーを着てる人、路上で寝てる人、服もまともに着れない人、物乞い、リキシャのおっちゃん、商店の人、子供を抱えてミルク代を要求してくる人、イスラム教の人、etc.....
彼らに共通して感じたことは「生きている」ということ。
普通のことかもしれないけれど、彼らは「生」という言葉が似合う。
順番を守らなかったり、車で道を譲り合わなかったり、めっちゃ押し売りしてきたり、
ちょっとむかつくこともあったけど、彼らは「生」にしがみついているだけだ。
それはあくまで日本人と比べて、だけど。
インド人の生き方、インドという国はハングリー精神にあふれていて、とてもスピリチュアルな文化であった。
彼らから何を学んだか、そんなことは正直分からないけれど、
自分の将来の方向性も何もわからない大学生(21)の時に体感してよかった世界だったと思う。
さあ、日本への帰り支度をしよう。
写真:オールドデリーにある恐怖の遊園地
2020/3/16 18:42 インディラガンディー空港9番ゲート前
チェックインも、イミグレもさっさと終わらすのが好きだから
空港についてすぐチェックインを終わらし、全く人が並んでないうちにイミグレ通過。
出国。
残ったお金を消費する為SUBWAYへ。
システムがいまだにわからず、気づいたら予算オーバー。600Rs。
カードも何故か使えない。
ので、ドリンクはキャンセルで、と言って、510Rsで購入。
すると、どうせ捨ててしまうから、とペプシをただでくれた。
最後の最後にインド人の適当さのいいところを見た。
ハッピー。
あと1時間すれば搭乗が始まる。
SIMカードの期限が切れて携帯が使えなくなった。
SNSが見れるのは日本に着いてから。
出国スタンプを押されたとき、
ああ、旅が終わるんだなあ、
って、感慨深くなったような、なってないような。
3年後、今度は南インドを周ろう。
19:34
次、旅をするときには、出会った人1人1人にノートとか、アンケートに何か一言メッセージを貰いながら、写真を撮る旅をしよう。
2020/3/18 0:06 札幌の自宅
飛行機の中では寝る格好が決まらず、うんうんうなってた気がする。
寝不足で成田に着く。
SIMカードを戻した瞬間、日本の安心感が。
しかし意外と食欲はない。
札幌行の便を早められないか聞きにいったら、コロナの影響で0円で振替できた。
なんか、世の中が大変なことになってるらしい。
CAさんと話すときに日本語が通じることに感動。
札幌行の飛行機の中は爆睡。
明らかに俺だけ恰好が汚らしい。
隣の席の人、すんませんでした。
新千歳から札幌の電車内から見える景色は
外国人からみたらどんな風景に見えるんだろうな~
なんて考えていたら、あっという間に着いた。
旅が終わった。
次はどこへ行こうか。
写真:大好きなメインバザールの風景