【転載+α】世界の20ヶ国100ヶ所でブティックホテルを展開するSelinaの動きが示す海外の本気ワーケーションのこれから(コワーキングLABニュースレターより)
※この記事は2021年4月20日配信の「コワーキングLAB」のニュースレターから一部、加筆・編集しての転載です。最後まで無料で読めます。今、お読みになってもお役に立つと思いますので、よろしければ。
では、どうぞ。
Selina acquires Remote Year and launches digital nomad subscriptions
ワーケーションに関連して、海外の情報です。実は、2020年10月のニュースだったのですが、うっかりチェックできていませんでした。ですが、重要なので上げておきます。
Stay, Work and Explore with Selina - Flexible cancellation
2014年パナマ発祥で現在7ヶ国に拠点を持つ、ブティックホテル・チェーンのSelinaが、グループで世界中を回るデジタルノマドのイベント企業であるRemote Yearを買収してたんですね。いやこれには驚きました。
Selinaは世界の5つの地域の20ヶ国、約100ヶ所で、主にミレニアル+Z世代向け(←ここ肝心です)のホテルを運営するスタートアップです。リンク先の画像を見ていただければ判りますが、非常におしゃれで、ミレニアル以下の若者に評判高いのが判ります。
一方、Remote Yearは参加者をグループにして、世界各国を1ヶ月単位で移動して(1ヶ月、4ヶ月、 6ヶ月、12ヶ月の各コースがある)、行き先で滞在し、仕事もすれば交流も深める、まさにデジタルノマド(リモートワーカー)が一番やりたいことをパックにして提供してくれるサービスを運営していました。数年前には確か京都にも来ています。
「運営していました」と書いたのは、ご他聞にもれず今回のコロナ禍でそのビジネスモデルが成り立たなくなり、あえなくクローズする事態に陥っていたからです。が、それをSelinaが買ったんですね。
実はSelinaもコロナの感染が拡大する中で、ほぼすべてのロケーションがクローズド状態でした。ですが、2021年の1月にコスタリカあたりからリオープンしはじめ、徐々に利用者の受け入れを再開しつつあります。
ちなみに、Selinaは2019年の4月に 1億ドルを調達しています。その当時の評価額が8億5,000万ドル。その資金で2023年までに世界に13万床にする計画でした。
ミレニアル以下の世代にフォーカスしていることからも、そのデザイン性には目を見張ります。このビデオによると、各地の地元のアーティストやデザイナーを1,800人以上起用しているそうです。この感性は凡百のレジャーホテルにはありませんね。
で、注目なのは、Selinaのほとんどのホテルにコワーキングスペースが整備されていることです。つまり、中長期滞在が前提なので、ワークスペースが必須になっているんですね。逆に言うと、だから長居できる。いわば海外で普通に行われているワーケーションの格好のモデルと言えます。
ぼくはこのSelinaが、コロナ禍の収束時期を見計らいながらですが、いずれ日本にもやってくると見ています。日本はある意味、未開の地です。そのブルーオーシャンに、これだけの規模と資金力とノウハウを持って乗り込んでくるとなると、結構インパクトあるんじゃないでしょうか。というか、日本型のワーケーションなどとは別次元の、かつ、桁違いのビジネスモデルが回り出すはずです。なぜか?
世界中のデジタルノマドが相手になるから、です。
今、日本はドメスティックで昭和を引き摺る観光目線でしかワーケーションを捉えていませんが、リモートワーカー(観光客でなくて)が増えるに連れ、いずれこうした海外で当たり前のワーケーション(ぼくはコワーキングを起点にするコワーケーションを推奨していますが)が認知されると思います。なので、Selinaの動きは、引き続き要チェックです。
※最後にちょっとリークしておきます。
実は、日本国内で「30日間コワーケーション」なる企画をやろうと思っています。いつもやっているコワーキングツアーは長くて1週間ですが、これはとある地に30日間滞在し、仕事もし、十分余白を作って自由にその時間を愉しむ。2泊3日などというセカセカしたスケジュールをワーケーションなどとうそぶいているガラパゴスな風潮に一石を投じたいと思っています。
その間にローカルと友だちになり、アイデアを共有して協業関係を結んだり、プロダクトの開発をしたり、地域複業に勤しんだり、地元の課題解決に協力できるようなアイデアソンやハッカソン、それに1ヶ月に及ぶスタートアップイベントなどのイベントをやろうかな、と考えています。そして、これが海外と同じレベルのワーケーションにつながればいいなと思っています。
もちろんコロナの情勢次第ですが、具体的になり次第告知します。この企画に関心ある方、あるいは協力いただける方、企業のご連絡もお待ちしております。
ということで。
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