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買い物カゴのコミュニケーションから持続可能性を考える:今日のアウトテイク#354(2024-11-06)

<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・1ヶ月ごとにKindleでコラム集にまとめていってます


#今日のBGM

#今日のコトバ

"無知を「ジャンクな情報で頭がぎっしり詰まっていて、新しい入力が阻害されている状態」と定義すると、おのずから「知的」というのがどういうことかわかる。それは乾いたスポンジが水を吸うように、新しい知に対しての渇望に焼かれている状態のことである。
「学ぶ」ということを、容器の中に知識や情報を詰め込んでゆくことだと考えている人が多い。でも、それは違う。「学ぶ」というのは、容器そのものの形状がどんどん変化して、容積が変化して、機能が変化してゆくということである。入力があるたびに、容器そのものが別ものの変化してゆくことを「学ぶ」と言うのである。"
(内田樹『だからあれほど言ったのに』)

#コワーキングプレス 「ペンクラブ」メンバー募集開始

今回、コワーキング協同組合が運営するウェブメディア「コワーキングプレス」にて、全国各地のコワーキングスペースとその周辺の人たちや出来ごとをリポートしていただく「コワーキングプレス・ペンクラブ」のメンバー募集を開始しました。

ペンクラブのメンバーは、モノを書くからと言って必ずしもプロのライターさんでなくても構いません。書くことがお好きなら、そしてコワーキングに愛着を感じておられる方なら、どなたでもご参加いただけます。

あなたの町のコワーキングのこと、そのコワーキングにまつわるいろんな出来ごと。それに「あなたのこと」「あなたのお話」をぜひ読ませてください。コワーキングでこんなことをした、こんなことがあった、こんな人がいてこんな話をした。何でもOKです。

ぜひ、ご参加ください!

#買い物カゴのコミュニケーションから持続可能性を考える

こういう取り組みはいいですね。消費者とスーパーをつなぐ『買い物カゴ投票』。それがそのままコミュニケーションになる。

いわく、

持続可能な消費行動の促進を目的に、スーパーマーケットなどの小売店での導入を想定した『買い物カゴ投票』を考案しました。スーパーからの二者択一の問いかけに対して、消費者が買い物かごを返却する際に、「YES」か「NO」のかご置き場にかごを返却することで回答が行なえる仕組みです。スーパーからの問いに、消費者が簡単に意思表示でき、その声を受けてスーパーが取り組みを進めることができる新たなコミュニケーションの形です。

これをナッジ型コミュニケーションというらしい。ナッジとは「人々が自分自身にとってより良い選択を自発的に取れるように手助けする手法」のことで、行動心理学によるものだとか。

なるほど、サイトを見れば一目瞭然。シンプルな設問に対して、買い物を済ませた消費者がどちらにかごを戻すかで意思表示できる。実に簡単。

「一部のお肉を「トレー」から「ノントレー包装」に変更してもいいですか?」
「売上が寄付につながる商品や、環境に配慮した商品が一目で分かる特設コーナーがあるといいですか?」
「特定の時間帯に一部の商品棚の照明を暗くしてもいいですか?」

確かに、こういう質問はこれまで店側から訊かれたことはない。というか、店側が、あるいは生産者、製造者が、「こうしたほうが消費者は喜ぶんじゃないか」という先入観から、トレーにラップで包んだり、量り売りではなくてボトル売りにしたり、棚から取り出しやすいように扉をつけなかったり、していたフシがある。

ま、一種の「過剰」なんちゃらだ。これ、昨今の日本にありがち。確かに整然としていて、清潔そうで、上等そうだが、「そこまで必要か?」という純粋な問いを、「買っていただくためには」というマインドが押し黙らせているせいじゃないかしらね。はじめて日本に来た外国人がよくオドロイてるけれど、そこまでホントは必要ない。

で、上記の設問のいずれも「YES」が大勢を占めて、そのとおりになったという。ここで消費者の声が可視化されたことがスバラシイ。

普段は認知されにくい取り組みを「問い」にすることで知ってもらう機会になる、問いかけによって関心を喚起するというのは、それつまり、一方が意見を押し付けるのではなく双方に意思表示するまさにコミュニケーションだ。大変参考になった。

ただ、ノントレーにした場合のデメリットについては説明があったのだろうか。それが気になったが、見たところそういう表示はないように思える。それはどうなのか。「YES」へ誘導していることにならないか。

と、一瞬、思ったんだけど、無駄をなくして環境保全、持続可能な社会への意識を持ってほしい、という働きかけが目的だから、個人的には支持したい。

あ、そうそう、「実施マニュアル」まで共有してくれていて、こちらからPDFをダウンロードできる。

ところで、カフーツでは、時々、飲食を伴うイベントを開催する。最近では、「コワーキングキャンプ飯部」が月一回開催に定例化した。

で、これまでビールなどの飲み物用に使い捨てのプラスチック製のコップ(クリアカップ)を使っていたけれど、それはもうやめて食器棚にあるグラスを使うことにした。

ささやかなことだが、「環境にやさしい習慣」をコワーキング内で実践することで、持続可能な社会を作るために協力できる、そう思ったから。

コワーキングとの持続可能性、とりわけグリーンエネルギーについては以前にも書いた。

いちコワーキングのできることは小さいかもしれないが、たくさんのコワーキングが団結してカツドウすればパワーを持つはず。

別にクリアカップに限らない。イギリス政府の「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」のような大きなことでなくとも、なにか今我々がいる、暮らす、カツドウするこの地域の環境維持に協力できること。

そういえば、町内のゴミ拾い定期的にやっているコワーキングがあったはず。あれ、どこでしたっけ?

例えばそういうカツドウを、仲間で手分けして、共同の取り組みにするのも、社会におけるコワーキングの果たす役割になるのではないか、と考える。

つまり、コワーキングという枠の中だけに閉じこもるのではなく、外の世界とも関わりを持つということ。その中からまた新しいつながりが生まれ、「知の再結合」が起こらないとも限らない。共感いただけるコワーキングは、ぜひ実践しましょう。

小さなことからコツコツと。

#AIをカシコク使うためにまず立てるべき問い

この方のことは存じ上げないのだが、Twitter、あ、Xか、それに流れてきたので共有しておく。SaaSというビジネスモデルは終わってAIがそれに代わるという話。

この中で、ここは確かにそうだと思った。

AIは伝統的なレガシー産業にこそ完璧なテクノロジー。なぜなら新しいことを学ばなくても使えるからだ。Digitalなんてどうでもいい、という業界にこそ良い。

で、そんな業界のほうが大きい。そこがこぞってAIを使うようになる。それも、このあと、ものすごいスピードで進むはず。もう無視しようがない。

コワーキングでもAIの活用シーンはいろいろ考えられる。問題は、いかにカシコク使うか、だ。それには、カシコイ問いを立てなければならない。

とすると、コワーキングというものを目的ではなく、手段としてどう理解し行動しているか、そこが逆に問われるんじゃないかな。そう思う。

#Kindleでコワーキングコラム集Vo.1、販売中!

「今日のアウトテイク」からコワーキングネタだけをピックアップして、Kindle(電子書籍)でコラム集として発行するプロジェクトの第1号、販売中です。
ぜひ、お読みになって感想などお聞かせください!

ということで、今日はこのへんで。

(トップ画像:WWF)

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