地域おこし協力隊の活動費とコワーキングについて:今日のアウトテイク#341(2024-10-24)
<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・1ヶ月ごとにKindleでコラム集にまとめていってます
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#地域おこし協力隊の活動費とコワーキングについて
昨日のアウトテイクで木下斉さんの地方創生政策について解説されてるビデオを紹介したけれど、その続編が早くもアップされていたので、また貼っておきます。
いわく、「地方創生10年が経過し、その中でのKPIなどの達成、どのような政策を打ち込んできたのかを内閣府による地方創生10年の総括資料をもとに解説していきます」ということで、例のごとく気持ちよくバッサバッサと切って捨て…いや、コメントされててとても参考になる。
情報の出どこにされている資料はこちら。
そういえば、「地方創生」ってあんまり聞かなくなったなと思ってたら、10年経ったので一区切りしてた。それに代わって、今は「デジタル田園都市国家構想」という。なんか、看板付け替えただけって気配もなきにしもあらず。略して「デジデン」ですって。知らんがな、と思いますよね。
ぼくとしては、12分40秒からの「地域おこし協力隊」のくだりにビビビときた。というのは、「地域おこし協力隊」の任期中にコワーキングを開設する隊員もおられるからだ。
木下さんの解説にもあるが、なぜ、毎年、協力隊員が増え続けてるかというと、協力隊の費用は100%総務省の特別交付金で賄われるので、地方自治体が負担する部分がないから。これは知ってたけれど、各地で起こってる「地域おこし協力隊」の「そんなつもりじゃなかったのに」問題の元凶はこれじゃないかと思う。
つまり、自治体は自分の懐がイタマないから気合も入らないし本気にならない。自然、テキトーに集めることになる。すると、やる気満々でやってきた隊員も、自治体や地元住民とのギャップに「なんだかなぁ」と嫌気が差してくる、とよく聞く。そりゃそうですよね。
おまけに、隊員募集に要する経費300万円が支給されてたり、隊員をサポートする業務を自治体職員がやらないで外注するのに200万円もらってたり、言ってみれば「地域おこし協力隊」というお題目のお陰で、実態がどうであろうと国から交付金が降ってくる構造になってる、というか、してしまっているのが現状。
もっとひどいのは、本来、隊員の「活動費」として支給されるはずの200万円も一部の自治体では自分のものにして隊員が自由に使えなかったりしている。実はこの話も前々から聞いていた。
というのも、以前、地域おこし協力隊のためのコワーキングマネージャー養成講座の受講者を募集していた際、受講を希望される方から事前に相談があった中で一番多かったのが、受講料を隊員の活動費から捻出したいけれども自治体がそれを許してくれるかどうか判らない、というものだった。
「え?活動費って隊員の活動をサポートするための費用じゃないんですか?」
「ええ、そうなんですけど、なんでですかね。。。」
という会話が毎度繰り返された。
そもそも、なんでこの講座を思い立ったかというと、実際に任期中にコワーキングを起ち上げた元隊員さんから勧められたからだった。彼いわく、「地域おこし協力隊に研修費というのがあるのでそれを充当できるはず」、と。
まちづくりの一環としてローカルにコワーキングが設置されるのは、ぼく自身が目指すところでもあるので、彼らのお役に立つのならやろう、ということで企画した。
もちろん、所属する自治体ごとに規定があることは百も承知だが、まさかそれを役所がポッポナイナイ(関西弁で人のものを自分のものにすること)してるとは、その時は思いもよらなかった。
あげくに地域おこし協力隊の隊員を派遣する会社まで現れて、もう皆この予算に群がってきて何がなんだか判らなくなってるというんだから、なんともいやはや。
制度というのは実行して試行錯誤を繰り返して、マズイところは調整していくものだから、ここらへん、そろそろ見直していく必要があるんじゃないですかね。
実は今夜の「コワーキング曼荼羅に学ぶローカルコワーキング基本のキ」でも、地域おこし協力隊としてのコワーキング開設の話をするのだが、
個人的には、その活動費をまちのためになることだったら何に使ってもいい、というぐらいの器量を発揮して、隊員のやる気を鼓舞してほしいと思う。そもそも国から全額交付されてるんだから。ね。
#メモ
コワーキングマネージャーを育成するのはなぜか?
健全なローカルコミュニティとして運営できる人材がそのコワーキングを利用する人を呼び込むから。
人が人を呼ぶ。
その上で、さらにそのコミュニティで稼ぐことをやる。
これもマネージャーの仕事。
だから、マネージャーの育成は、そのままコワーキングの成否に大きく関わる。
とにかく、まず、人。
ということで、今日はこのへんで。
(カバー画像:総務省)
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