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コワーキング開設の前にポップアップ・コワーキングやろう:今日のアウトテイク#333(2024-10-16)

<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・1ヶ月ごとにKindleでコラム集にまとめていってます


#今日のBGM

#今日のコトバ

"心ってのはパラシュートみたいなもの。開かないとなんの役にも立たない。"
(フランク・ザッパ)

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#WeWorkもいよいよ郊外へ版図を広げる動きをコラボで

破産から体制を立て直してグイグイ盛り返しつつあるWeWorkが、また新たな展開を始めた。

コワーキングスペースの最大の民間フランチャイザーであるVast Coworking Groupとの提携がそれ。

Vast Coworking Groupって?

調べてみると、Vast Coworking Groupは複数のコワーキング事業ブランドをネットワーク化して各ブランドのサービスやリソースを共有し、利用者に共通の高品質のオフィス環境を提供している、とある。

いわゆるフランチャイザーだけど、もうコワーキングもそういう業種が成り立つフェーズに入っているということに感心した。その参加にはOffice EvolutionVenture XIntelligent Officeがある。

どうやらその裏では、Yardi Kubeのシステムが動いているらしい。ここの名前は最近頻繁に聞くようになってきたなぁ。

どうやら、Yardi Kubeのシステムを使って複数のコワーキングのサービスを統合して、コワーカーに提供するのがVast Coworking Groupで、Yardi Kubeはあくまでシステム提供の役割。あー、なるほど。それは、アリですね。

こうしたネットワークが広範に展開されることで、リモートワーカーの利便性が高まるのは言うまでもない。この提携で、WeWorkのユーザーは、アメリカとカナダの50以上のエリアにある75カ所以上のコワーキングも利用できるようになる。ちなみに、WeWorkは現在500以上の拠点を持つ。

パンデミック以降、柔軟な労働環境を提供することが企業の存続にも大きく関わるようになっていることは周知の事実であり、それを背景に、通勤しなくなった企業のリモートワーカーおよびハイブリッドワーカーは、在宅勤務ではなくて複数のフレックススペースまたはコワーキングを利用するようになっている。

つまり、そこに大きなマーケットがある。嫌な言い方だけど、まあ、そうだ。しかも、これは今後、どんどん大きくなる。その証拠に、空き室だらけの商業ビルを抱えた海外の大手デベロッパーはこぞってオフィスからフレックススペースへの転換を急いでいる。

ただ、注目しておきたいのはVast Coworking Group社代表のJason Anderson氏のこの言葉だ。

WeWorkと提携することで、地元で所有・運営されているコワーキングスペースのネットワークを、より多くの人々に提供できることを嬉しく思います。
私たちのスペースのほとんどは需要の高い郊外に位置しているため、このコラボレーションにより、今日のダイナミックな職場環境で活躍するために必要な多様性と利便性をメンバーに提供することができます。

そう、「郊外」のニーズに着目している。←ここ大事。

前述の通り、通勤しなくなったワーカーは自宅近くの、つまり郊外の、生活圏内にあるコワーキングを利用するようになっている。

そして、町内にあるコワーキングに別々の企業のワーカーが集まり、それぞれが仕事をする、だけではなく、コワーキングで顔を合わせるようになったことで、それまで疎遠だった地域のコミュニティも活性化してきている。

ただ日本では、依然として企業がオフィスワークを強いる傾向が強いので、こうした動きはまだ小さい。ちなみに、東京5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のテナントビルの空室率は2024年8月時点で4.76%と低い水準にある。

つまり、毎日社員が通勤してくるからそれだけ需要がある、ということで、サンフランシスコの37%、ピッツバーグの27%、ニューヨークの23%、シカゴの16.3%なんかと比べると極めて低い。これは日本企業の持つ古いカルチャーと、働く側のマインドセットが関係しているのは明らか。

有能な人材流出の防止と確保を目的に、NTTや富士通などの大企業がすでに全社あげてリモートワークを導入していることが、早晩、他の大手企業にも伝播し、引いては中小企業の経営者の発想の転換を想起することも期待されるところだが、さてどうか。

いずれにしろ、郊外、地方でのコワーキングのニーズは高まる。幸か不幸か、空き家や空き店舗は郊外へ、地方へ行くほど多い。これらをうまく再利活用して、地域住民のカツドウの拠点となるコワーキングが、日本中で開設されることを希望する。

もちろん、協力は惜しまないので、いつでもご相談下され。

#コワーキング開設の前にポップアップ・コワーキングやろう

現在、開講中のぼくの講座「コワーキング曼荼羅に学ぶローカルコワーキング基本のキ」だが、

これの受講生である経堂賢さんのブログを共有する。まずはご一読あれ。

ぼくはいつも、コワーキング開業のご相談のあるときには、必ず、場所を決めるより先に人を集めよう、とアドバイスしている。

いきなり不動産屋さんで駅チカのオフィスビルをススメられてその気になるのではなくて、その前にどういう利用者にどんな環境を提供するのか、そこのイメージを具体化するために、利用者になってくれそうな人をまず集めて話すこと、これが一番大事。

なので、まずはイベントとしてコワーキングをやってみる。どこか、カフェとか公民館とか友人のギャラリー(ぼくがそうだった)とかを借りて、◯月◯日の◯時からコワーキングやりますと告知して、参加者を集める。

これを、ポップアップ・コワーキングと言っている。これを毎月、あるいは毎週、定例にして続ける。

で、そこに集まってきた人たちにいくつか質問する。その対話の中で、今後、コアなメンバーになってくれそうな人、あるいは運営スタッフになってくれそうな人を見つける。

「え?」と思うかもしれないが、それがいるのだ、その中に。

時間はかかるけれども、このプロセスそのものが、いわばマーケティングにもなっているし、そのうちブランディングにもつながる。←という話を、この講座では講義している。

で、経堂さんは、早速、ポップアップ・コワーキングを開催された。講座の途中に、すぐさま行動に移されたのには感心した。しかし、鉄は熱いうちに打てという。あ、たとえが若干おかしいが、モチベーション上がってるうちに行動するほうが確かにいい。絶対いい。

誰も来ないだろうと思ってたら、確か4人ほど参加されて、仕事よりも話し合う時間が長かったと聞いたが、そうそう、それでいいんです。コワーキングは作業場じゃなくて、人と人をつないでコトを前に進める仕組みだから、まずはコミュニケーションありき。

とか言ってたら、もうこの1回目で、オモシロそうなコラボのアイデアが勃発したらしい。ほらね。まずは集める、これです。

しかし、築地というロケーションはいろんな可能性を感じさせる。実は経堂さんは、築地の市場ガイドもされてるので、そっちの知見やつながりが活かされることも大いに期待される。勝手丼(自分で作る海鮮丼)はいい。コワーキングに「食」はつきものだし。

ついでに、ご自分でいくつかコワーキングを回られて、実際に利用してみて気づいたことや印象を書き留めておられるけれども、これも大切。

コワーカーの立場になってみて、はじめて気づくことが実は山ほどある。それには、利用者になること。ただ、見て回るだけでは絶対に得ることのないインサイトが手に入る。「あ、そうか」という瞬間がある。ホントです。

実はこの経堂さんのブログも、講座の受講者に課した宿題だ。それを彼はnoteで書いて公開された。そうしろと指定したわけではないが、公開することでまた違う意見や情報に遭遇する可能性もなきにしもあらずだ。

その講座の今週のテーマは「リモートワークとワーケーション、そしてデジタルノマド」。ここにハイブリッドワークが加わって、用意したスライドもまた110枚を超えてしまった。うへ〜。

毎回、時間オーバーするので、適宜、調整しよう。そうしよう。

ということで、今日はこのへんで。

(カバー画像:Noah Holm

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