生活圏内のコワーキングでハイブリッドワークが当たり前に:今日のアウトテイク#261(2024-08-05)
<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・いずれKindle本にまとめる予定
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#生活圏内のコワーキングでハイブリッドワークが当たり前に
パンデミック以降、生活圏内にコワーキング続々と生まれてきているのは、洋の東西を問わない。
中でも、ぼくが注目しているのはスーパーマーケットやショッピングモール、商店街にコワーキングを設けるケースだ。これは現役バリバリのそれに限らず、日本でも増えているシャッター商店街も含まれる。
と、そんなところへ先日、メルボルンでショッピングセンターにコワーキングを開設するというニュースが届いた。なぜかOGPが出ないので、テキストにリンクを張っておく。
Waterman Announces New Workspaces for Moonee Ponds and Clayton - Coworking Insights
メルボルン最大の郊外型フレキシブル・ワークスペース&コワーキング・プロバイダーであるWaterman Workspaces が、2024年末までにショッピングセンター内に2つの新しいワークスペースをオープンする。
「ショッピングセンターや複合施設内にフレキシブル・ワークスペースを統合するというウォーターマン独自のアプローチを強調するもの」と言ってるが、独自でもなんでもない、もうそんなことは皆気づいていて世界各地で動き出してる。
よく見ると、もうすでに「郊外型フレキシブル・ワークスペース&コワーキング・プロバイダー」と言ってる。←こういうブランディング、大事ですね。
「ショッピングセンターには、さまざまな小売店や飲食店、エンターテインメントがあり、仕事とライフスタイルのアメニティがシームレスに融合した、他に類を見ないアクセスを提供します」とある。この、ワンストップでほとんど解決する、というのが生活圏内にある最大のメリット。
ちなみに2つのうち1つは、「小売、オフィス、ホテル、住宅が一体となったダイナミックな拠点」だとか。このへんは、パンデミック後のニューヨークの高級マンションの開発手法に似ている。
で、重要なのはここ。
そう、一言で言えば「通勤がないこと」。無駄に体力と時間とコストを使わなくて済む。その時間を他のことに使える。リモートワークの最大のベネフィットは場所ではなく実は時間だ。
これが現実化したことがパンデミック前と違う。いや、パンデミックのおかげで現実化した。ま、それまでにも可能だったのだが、否応なく迫られて、やってみたらできた、ということだ。
それは企業にとっても朗報であったわけで、
RTO(オフィスへもどれ)とまだ言ってる企業もあるけれども、冷静に考えれば社員にとっても会社にとってもメリットは大きい。
同社は自宅近くのワークスペースという需要を背景に、2024年末までにメルボルン市内に9つのワークスペースをネットワーク化するらしい。まさに一気呵成という感じ。
とか言ってたら、今度はイギリスから「英国フレキシブル・ワークスペース市場の未来を形作る3つの主要トレンド」と題するリポートが流れてきた。これがまた納得の内容。
ひとつはハイブリッドワークの浸透だ。
2023年11月、人材紹介会社ヘイズの調査によると、英国の労働者のうち完全リモートで働いているのはわずか18%である一方、「ロンドンでは69%の雇用主がハイブリッド勤務を提供していた」という。
昨年可決されたフレキシブル・ワーキング法案を含む、フレキシブルに働く労働者の権利を守る最近の改革によって支持されていることもあって、一部を除いて午前9時から午後5時までオフィスのデスクに座っていなければならないという考えはなくなっている。
イギリスのこの動向は先日も紹介した。
ハイブリッドワークのメリットについてはここでも書いてます。
2つ目は、最高級アメニティが用意されるようになってきたこと。
100%リモートワークからハイブリッドワークへの段階的なシフトに伴い、ワークスペースも変化している。 オフィスは美しく、足を踏み入れると、5つ星ホテルに足を踏み入れたような気分になることも珍しくないらしい。
例えば、ブリストルにあるジョージアン様式のタウンハウスを改装し、ホテル、プライベートメンバーズクラブ、サービスオフィス、コワーキングスペースをオールインワンで提供している例もある。ここでもワンストップだ。
それより注目なのは3つ目のトレンドだ。生活圏内のワークスペースが更に進化している。
例えば、郵便局の上にコワーキングスペースがあったり、フレキシブルなオフィスやコワーキングスペースに改装されたタウンハウスがあったりする。
またコーヒーショップといえば、リモートワーカーお断り運動も記憶に新しいが、あるコーヒーショップではオフィスのように見えるのを避けるために、指定されたコワーキングルームを作ることによって、このハイブリッドワークを受け入れている。あー、これ自体がハイブリッドですね、まさに。
さらに、ごく普通にまちなかにあるパブでさえも、リモートワーカーに人気のコワーキングになっているとか。まあ、元々、社交の場だからコワーキングがコミュニティであることを考えるとなんの不思議もないけれども。
面白いのは、こうしたフレキシブルな働き方がホワイトカラー以外にも好感されて、理学療法士や写真家も地元のワークスペースを必要としているという。そうしてますます、生活圏内にのコワーキングが重要になってくる。
おっしゃるとおり。だから、ぼくらは「移働」する。
このムーブメントは今後も続くことは明らかとこの記事は締めくくっているが、それはただ経済合理性だけが理由ではなく、自由な働き方=生き方を希求する人間の内発的動機に裏付けられていると思う。
いずれ、ムーブメントとは言わなくなるほど当たり前になるのは確かだ。そして、日本でも郊外に的を絞ったコワーキング運営会社が現れるはず。というか、地元の事業者がコラボを組んでやるといい。そうして、またローカルが活性化する。
ということで、今日はこのへんで。
(カバー画像:Carl Raw)
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