今日のアウトテイク#100「ペット同伴コワーキングのメリット、デメリット ほか」【メンバーシップ特典】(2024-02-26)
<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」
※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。初月度無料です。
※今日で連続100日目。ということで、乾杯。
#今日のBGM
#今日のコトバ
#静かな働き方のすすめ
JRのサンダーバードには電源はない、と聞いて、あーと思ったが、ただスマホに充電したかっただけで、移動中の電車の中でも仕事したかったわけではない。そこまでして仕事漬けになるのは、やっぱり人生の時間の使い方を間違っている。
と、この本を読んで思うようになった。仕事中心の生き方に疑問を投げかける好著。
後日、またあらためて紹介します。
#ペット同伴コワーキングのメリット、デメリット
昔、と言っても10年前ぐらいかな、ネコワーキングと言って、猫が自由に部屋の中を動き回るコワーキングがあった。当然ながら猫好きの人には好評で、スペースの個性を表現しつつも、コワーキングは自由な発想を妨げないということの証左だと思った記憶がある。
実は今でもその系譜は生きていて、全国各地に猫のいるコワーキングがいくつか存在する。そういえば、昨年6月のおじゃました新潟のゆるり屋さんにも保護猫がいて、気ままに振る舞っていた。
職場、というか、カツドウの場に動物がいると、またいつもと違った空気が流れる。それがワーカーにいい効果を生む。
いわく、
と、この記事にあった。
ただ、「職場にペットを同伴することを許している企業は11%に過ぎない」。だったら、コワーキングをペットOKにしたらどうだろう?
以下にそのメリットとデメリットをざくっとあげておく。
「メリット」
1.ウェルビーイングの強化
ペットの同伴はウェルビーイングの向上につながる。動物がいるだけでストレスが軽減され、メンタルヘルスに良い影響を与えるという研究結果もある。 Petcoの調査によると 、回答者の60%近くが、犬を職場に連れてくることはストレス管理に非常に有益だと考えている。
2.会員満足度の向上
リンカーン大学の調査結果を含む研究によると、ペットに優しい環境で働く従業員は、満足度が22%上昇し、仕事の吸収率が33.4%上昇し、仕事への献身度が16.5%上昇したと報告している。
3.ワーク・ライフ・バランスの改善
飼い主にとってペットは家族。ペットを連れて出勤できることで、ペットを家に一匹にしておく心配が軽減され、幸福感が育まれる。 HABRIとNationwideの調査による統計によると、 雇用主がペット・フレンドリー規定を設けている人の91%が、自分のメンタルヘルスが会社にとって重要であると感じていることが指摘されている。
4.共同体感覚の育成
ペットは社会的な触媒として機能し、壁を取り払い、同僚同士の交流を促進する。職場でペットを飼うという共通の経験は、従来の仕事上の関係を超えた独特の絆を生み出す。Petcoの調査はこれを反映しており、回答者の53%がペットが職場の人間関係を強化すると考えている。
5.多様な顧客を惹きつける
ペットフレンドリーポリシーを導入することは、コワーキングスペースの魅力を多様な利用者、特にペット愛好家に広げる。最近の調査では 、 ペットフレンドリー企業の従業員の88%が自分の職場を他の人に勧めたいと回答しており、顧客の多様性にプラスの影響を与えることが明らかになっている。
6.生産性の向上
単なる統計ではなく、ペットの職場への導入は生産性に大きな影響を与える可能性がある。 猫(56%)と犬(53%)の 飼い主の半数 以上が、 ペットが職場の生産性に良い影響を与えていると報告している。 これは、ペットが与えてくれる交友関係や感情的なサポートが、関係者全員にとってよりリラックスした前向きな環境を作り出していることに起因している。
7.ストレスレベルの最小化
パンデミック時のリモートワークへのシフトは、ペットと仕事の距離を縮めた。 ペットを飼っている人の83%が、 自宅でペットと一緒に仕事をすることでストレスが軽減されたと回答している。 このデータは、52%がペットの同伴が可能な雇用主により長く勤める可能性が高いと回答しており、長期的なメリットの可能性を強調している。
*****
やはり一番大きいメリットは、メンタルヘルス面だろう。ワーカーに精神的な余裕をもたらし、ストレスを軽減し、他者との関係もフレンドリーになり、結果、より生産的なワークスタイルを保持できる。
不思議といえば不思議だ。ペットは話せないのに、お互いに信頼関係を構築でき、判り合える仲間として遇される。
これは、先の「静かな働き方」にも通じるものかもしれない。
さて、では、デメリットはどうか。
「デメリット」
1.アレルギーと健康問題
ペットに対するアレルギーを持つ会員もいるので、特定のペット可ゾーンを指定し、アレルゲンへの暴露を最小限に抑えるため、しっかりとした清掃ルーチンを実施する。アレルギーの薬も提供し、アレルゲンのない空間が必要な会員には、ペット禁止ゾーンの設置を検討する。
2.ノイズによる妨害
ペット(特に犬)は騒がしく、職場環境を乱す可能性がある。ペットの騒音レベルや行動に関するガイドラインを定め、前もってペットの飼い主に伝え、騒音による迷惑行為に対処する必要がある。
3.潜在的な安全性の懸念
しつけのできていない動物や攻撃的な動物は、他の会員に安全上の懸念をもたらす。動物をスペースに入れる前に行動テストを行い、ペットの行動に関する明確な方針を定める必要がある。これには、リード、口輪、他のメンバーやペットとの接し方などのルールが含まれ、攻撃的な行動を緩和する。
4.物的損害
ペットは家具を噛んだり床をひっかいたりして、物件に損害を与える可能性がある。 ペットをスペースに入れる際、損害の可能性をカバーするために、ペットの飼い主に少額の保証金を請求しよう。こうすることで、金銭的な補償と、スペースを無傷に保つ責任についての相互理解が保証される。
5.法的考察
コワーキングスペースでペットの飼育を許可すると、ペットが危害を加えたり怪我を負わせたりした場合に、運営者が法的責任を負う可能性がある。法的な意味を理解し、適切な保険に加入することで、発生する可能性のある事故に対する責任を軽減する。
6.動物に対する個人的不快感
ペット可のスペースに移行することで、動物が苦手な人が不快感を覚えるかもしれない。このような場合は、ペットがいなくても仕事ができるような、犬禁止の部屋やゾーンを設けて対処する。あるいは、動物の存在をありがたく思う人たちのために、動物を収容するドッグフレンドリーゾーンを設ける。
*****
アレルギー、騒音、人的損害、物損、は当然、考慮しておくべき事項だろう。いくら家族同然と言っても動物は動物なので、何でも人間の思う通りにはならない。どういう事態が起こり得るか、事前にシミュレーションして対処方法を用意しておく必要がある。
こうした特殊な条件を要求するコワーキングは、当然、そのユーザーの対象を狭めることになる。それは、スペースの運営上、一見、不利に思えるかもしれない。
が、一方でこうした環境を求めている人には救いの神にもなり得る。その場合、たとえ遠くても、そのコワーキングの個性にマッチしたコワーカーが集結する可能性が高い。類は友を呼び、また友を呼ぶ。それでまた、そのコワーキングのキャラが引き立ってくる。
ただし、需要が見込めそうだからペットOKにするという了見では長くは続かないと思う。できることなら、運営者自身もペット好きであることが望ましい。同好の士であれば、ペット好きのコワーカーのかゆいところにも気が回る。そういうホスピタリティは欠かせない。
ここでは、ペットを例に上げているが、例えば赤ちゃん連れのママさん、パパさんの利用するコワーキングも、同じく、そのユーザー特有の要求を満足させねばならない。
要は、どこにフォーカスするかだ。
もちろん、誰でも気軽に利用できるコワーキングが理想だが、利用されるコワーカーの属性に応じて、特に強い分野を持っていることも、そのコワーキングにとってはプラスになる。
随分前だが、特定の利用層にマッチしたコワーキングのことはここで書いた。
では、ペットや赤ちゃん以外に、どんなコワーキングがあれば喜ばれるか。考えてみてもいいと思う。
ということで、今日はこのへんで。
最後までお読みいただき有難うございます! この記事がお役に立ちましたらウレシイです。 いただいたサポートは今後の活動に活用させていただきます。