今日のアウトテイク#48「WeWorkの失敗はコワーキングの失敗、ではない ほか」【メンバーシップ特典】(2024-01-05)
<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」
※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。
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WeWorkの失敗は、単に不動産業の失敗。それだけ。
#今日のBGM
#今日のコトバ
#GCUCの年次レビューと新年の目標設定
GCUCに昨年を振り返り、今年の目標を立てよう、という記事があったので共有しておきます。
例によって、以下、ざっくりと。
・以下はGCUCが1年を振り返り、新しい年に向けて自分自身を確立するために取り組む質問のリスト。
今年は何に気持ちを切り替えたか?
私の人生におけるアンカーは誰だったのか?
今年、エネルギーと収益を生み出したものは何か?
何がエネルギーと収益を奪ったのか?
私は何を恐れて、やり遂げることから遠ざかっていたのだろう?
私の最大の功績は何だったのか?
私の最大の機会損失は何だったのか?
何を学んだか?
今年も同じ局面を迎えたときにリソースとして応用できるので、こういう振り返りはやっておいたほうがいいと思う。
次に、これからの3カ月、6カ月、12カ月に何をするかについて自問自答してみよう。
そして「全体的な反省」として、以下の2点。
個人的には、壮大な計画が必要かどうかはさておき、カツドウを続けるためには「高いが実行可能な目標」を持つことは必要だと思う。それには、「短期的で実行可能な目標を明確にする」ことと、「目標を一口大のタスクに分割し、それを実行に移すこと」が肝要。要するに小さくても続けられることをまずやっていくこと。
それとこれ、「あなたをバックアップしてくれる仲間や道具を特定する」。目標を共有できる仲間を持つこと。これこそがコワーキングの最大の武器だから。
やりながら修正して行っても、前を向いて進んでるなら別に構わない。
ちょっと考えてみよう。
#ローカルコワーキングの真価
ルーラル(地方、郊外、田舎の)コワーキング(=ローカルコワーキング)が単に作業場にとどまっていないことを、3つの視点から考察されてたので共有しておきます。
まったくその通り。
ただ、日本の場合、「戦略的重要性」までは至っていない感がある。地域経済のエンジンとしてコワーキングをフルに活用すべきなのだけれども、特に、行政と政策立案者の理解が足りない。
まずは、ぼくのnoteを片っ端から読んでほしい。
#WeWorkの失敗はコワーキングの失敗、ではない
最短3週間でオフィスを開設するサービスのCodiの創業者が、「コワーキングは失敗している」と語るフォーチュン誌の記事。誰がどんなポジションで自説を説こうがそれは自由だが、正直、フォーチュンがこんな戯言を載せるとは意外だった。
まずは、以下のページを例によってDeepLで翻訳して読んでいただきたいが、
気になるところを抜粋してモノ申すと、
コロナ禍以降、平均3~4日オフィスに出社して働いている一方で、それ以外の日には自宅ではなくて自宅に近い(郊外の)コワーキングを利用するようになってきている。
自宅に仕事環境を持っているワーカーは極めて稀有。なので、「ハイブリッドワーク」というのは「会社のオフィスと自宅」ではなく「会社のオフィスと生活圏内のコワーキング」という意味に変わってきている。
ということを、この人はクライアント企業にオフィスを段取りつけるのが商売だから、あえて触れていない。バレバレです。
それはその通り。だから、コワーキングを不動産業という舞台の上でやろうとするから無理が出る。場所を時間で貸して利用料金を取ることが目的の不動産業ではなくて、利用者のサポートをする仕組みのことをコワーキングといい、コワーカーのカツドウにコミットすることで収益を上げるのが本当。
要するに、コワーキングが提供するのはプロパティ(ハコ)ではなくてホスピタリティ(お世話)だ。
それにしても、WeWorkの平均リース期間が約15年とは!一体、何を考えてそんなリスク背負ってたんだろう?謎。アタマおかしい(失礼)としか思えない。
当たり前だ。サブリースという古臭いビジネスモデルの上で、しかも、上記のようなリース条件でやってる限り、そうなるのは必至。
それ以前に、コロナ禍になる前からリモートワークの常態化がぼちぼちと進んできていて、企業が固定経費、特にリース料の負担を減らす傾向が続いていたことは無視できない。
とりわけ、国際会計基準(IFRS)に準拠する大企業は、家賃などのリース料が経費だけではなく資産にも計上されることから、「賃貸借契約」を避ける動きが活発化していた。おかしくなる前のWeWorkは、いち早くそこに気づいて、フリーランサーより大企業の社員にフォーカスを変えたことが功を奏した。
ただ不思議なのは、あれほど潤沢な事業資金があったのに、なんでリース契約にこだわっていたのか。これと思しき物件は買って自社資産にしておいたほうが、その後、いくらでも身の振り方はあったと思うのだけれども、我々が知らないなにか特別の事情があったのだろうか。
そもそも、ここが間違っている。コワーキングはワークスペースだが、オフィスではない。この人は不動産業としてのフレックススペースをマッチングするビジネスをしているからこう言ってるが、そこからして違う。
前章の「ルーラルコワーキングの3つの価値」は、都会にあるコワーキングでも同じで、ハコであることよりそこに集まるヒトと、このヒトが起こすコトがそのコワーキングの真価となる。その意味では、従来のオフィスとは異次元の環境を意味している。「古くからあるモデルの土台の上に成り立っている」というのは、考えが浅すぎる。
いったい何年前のデータを持ち出してるんだ、という話。5年も前の調査結果なんか、コロナの間に全部ひっくり返ってる。それに、その当時の数字でも48%がオープンでOKと言ってるわけで、コロナがその動きを後押ししたと見るのが正解。うっかりこういう言説に惑わされないよう、くれぐれもご注意を。
それは、コワーキングであろうがフレックススペースであろうが同じことだ。ワーカーがどういう環境を選ぶかは施設の優劣ではない。人との関係がいかに構築されているか、これに尽きる。ややもすると不動産業者はここを無視する。なぜか。それは彼らが提供できるのがハコでしかないから。
要するに、WeWorkの失敗はコワーキングの失敗でもなんでもない。不動産業としてのWeWorkの失敗だった、というだけの話。
が、彼らがコミュニティの本当のパワーに気づいて、それを従来の不動産業的アプローチに加味したら、どうなるか。
と思ったが、やっぱり、当分、無理かな。
ということで、今日はこのへんで。
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