ただカメラを買いたいという投稿があっという間に3.8万いいねを集めたメカニズム:今日のアウトテイク#297(2024-09-10)
<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・いずれKindle本にまとめる予定
#今日のBGM
#今日のコトバ
#「コワーキング曼荼羅に学ぶローカルコワーキング基本のキ」受講者募集開始
9月より、「コワーキング曼荼羅に学ぶローカルコワーキング基本のキ」を開講します。
この講座は、自分たちにコワーキングが必要と考える人たち、そして、コワーキングを利用するコワーカーのカツドウを支援したいと考える人たちを対象にした講座です。
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#干渉しない音楽のススメ
みんな、コワーキングではどんな音楽をかけてるのだろう。いや、個人でイヤフォンで聞く音楽ではなくて、スペースが部屋でBGMとして流してる音楽のことですが。今日、この記事を読んで、ふとそう思った。
ここは本を読むためのスペースなので、読書のジャマにならない音楽を、適正な音量で流しているとのことだけど、コワーキングでもテキパキ仕事を片付けたい時とか、抱えているテーマについて考えを巡らせたりする時とかに、自然にモチベーションが上がったり、思考の経路をたどって書き留めたりするのにうってつけな音楽が欲しかったりする。
うちの場合、完全にぼくの趣味でアーティストを選んでかけている。ジャンルはバラバラ。70年代ロックから、アコースティック系、50年代から現代までのジャズ全般、たまにR&Bに渋いブルース、その他、その日の気分で選んでる。
使ってるのはSpotifyかYouTube Premium。もうここ数年、完全にストリーミング。
定番と言えるのは、歌より即興の楽器演奏がやたらと長い(1曲で15分とか20分とか)、いわゆるジャムロックと言われるやつ。ライブで本領を発揮するバンドならではのスリリングでリリカルな演奏が魅力。特に、Phishというバンドのジャム演奏がぼくの脳波に合ってて、原稿を書くときも結構かけている。
YouTubeに行くと、有難いことにこのバンドのライブ演奏の中からジャムのところだけを抜き出してコンピレーションにしてアップしている人が何人かいる。一本、3時間以上の音源がザラにある。こういうのは、YouTubeでないとお目にかかれない。ちなみに、ぼくはそのためにYouTube Premiumに料金を払ってる。
そういえば、以前にも紹介してた。
で、今日の「今日のBGM」はこの記事で紹介されていたTaylor Deupreeという人の一曲。アンビエントというのか、ドローンとかいうのか、環境音楽というのか、メロディや歌詞を押してくるのではなくて、ムードというか空気を作る音楽。
検索したら、なんと257曲のプレイリストがあった。
うーん、日頃、こういうのは聴かないので、あー、いや、寝るときにそーっとかけたりはするけれど、昼間に仕事しながら流すことはなかった。
で、結局、一日中、この人のを流してた。途中で眠たくなるかもと思ったが、意外と(というと失礼だけど)ならない。なんですかね、記事にもあるように、いまやってること、読んでること、考えていることに干渉しない。
たまには、こういうのもいいですね。
オモシロイなぁ、音楽って。
#ただカメラを買いたいという投稿があっという間に3.8万いいねを集めたメカニズム
これは上手いなぁ、と感心しました。
久万高原町ってどこだろうと思って調べたら愛媛県だった。人口、7,404 人(令和2年)。地方の例に漏れず、ここも男女ともに減少傾向にあり、人口問題研究所の2045年の推計人口は3,176人で、2015年と比べて62%減と見込まれているらしい。な、なんと。
そんな小さな町の小さな(たぶん)タクシー会社がカメラを買おうとしている。「久万高原町の未来の為にもっと素敵な写真を撮りたい」というメッセージが泣かせる。
で、ぼくもポチっとした。その時点で、4,795いいね、だった。見てると、どんどん増えていく。シェアも増えていく。ぼくもシェアした。シェアされるから、ポチも増える。これ、完璧なバイラルマーケティングじゃないか。
しかも、ただカメラのためだけではない。これを見た人に「久万高原町」「美川タクシー」という固有名詞がインプットされたのは明らか。ぼくみたいに、「それ、どこ?」と検索した人もきっと多いはず。
これに協力した人の中には、今度、愛媛に行ったら、ちょっと寄ってみよう、という人もきっと現れる。つまり、いちタクシー会社の「カメラ買いたい」案件が、ローカルへの立派な導線になってる。スバラシイ。
と、書いてたら、5,113いいねになってた。あ、今、6,729を通過。これ、きっと10,000いいね、いきますね。
とか言って目を離してるスキに、いつのまにか13,000超えて達成してた!は、速い!ネットマーケティングの底力を久しぶりに見せつけられた。
これは、リンクを張ってるから、また数字は増えてると思う。
↓
コメントもたくさん投稿されてて、「おめでとうございます!」とか「微力ながら協力させていただきました」とか、もう皆自分ゴトのように喜んでいる。一昔前の掲示板(BBS)を見る思いがする。それがまたいい。ちょっとしたきっかけで、人のつながりができてる。それが目に見える。で、自分もその中にいる、というほのか〜な連帯感が醸し出されている。
「カメラはこっちの機種のほうがいいかも」とか、「実機を手にとって確かめてからにしたほうがいい」とか、カメラマニアのアドバイスがあったかと思うと、「以前、お遍路で通りました」とか、「久万高原にはえひめ国体や久万高原杯を見に3度訪問しました。また行きたいです」とか、それぞれの記憶が呼び覚まされ、かつ、知らない人にもリアル感を植え付けてくれている。
まあ、中には「スマホで充分」という身も蓋もないコメントもあるけれど、そういうのはスルーしてよし。
いや〜、しかしこれ、どこまで「仕掛け」として考えておやりになったのか、いやそうではなくて純粋にカメラが必要だという切羽詰まった状況からだったのか、それは判らないが、この過程はいろんなことを教えてくれてる。
で、また考えた。
ローカルコワーキングの運営でも、この手法は応用できないかしらね。
なにかやりたいことがあって、なぜそれが必要なのか、ただ物欲にまかせてではなく、この例の「久万高原町の未来の為に」というような、共感を呼ぶテーマ、そこに関わる人全員が価値観や世界観を共有できるビジョンを掲げて協力を仰ぐ。
こんなことを思いついたけれども、ひとりでは心細い、やるべきかそうでないのか判断つきかねる。で、もし、「いいね」が1万件集まったら、それだけの人が賛意を示しているのなら、やっぱりやろう、と背中を押してもらう。同時に、いいねしてくれた人たちと連携でき、ネットワークが作られ、そこにまたコミュニティができ、カツドウの原動力となる。
あー、そうか、あれだ、「やりたいこと宣言&みんなで応援する会」のネット版だ。そうか、そうか。
ただ、「やりたいこと宣言」みたいに、日程と場所を特定して集まってもらった人に対してプレゼンするのではなくて、単に「こんなん、やりたいんですけど」と投稿しただけで、こんなに反応を得られる、というのがオモシロイ。いや、これ、やってみる価値ありそうですよ。
で、この「今日のアウトテイク」も書き終わったので、どうなってるかなとまたチェックしたら、なんと38,000いいねになってる!言っときますけど、人口7,404 人のまちのタクシー会社の投稿ですよ。
一体、どこまでいくのか気になる。寝る前にもう一度チェックしよう。そうしよう。
ということで、今日はこのへんで。
(カバー画像:Kobe Subramaniam)
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