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“もし明日がないとしたら?”健康診断で考えた限りある今の生き方


失われた安全

最近、電車や飲食店内で突然襲われる事件が相次いでいます。私の近所でも、「闇バイトで雇われた人間に襲撃された」という話を耳にしました。
そして、ほぼ何も起きないと思われていた道路ですら、陥没により車が転落してしまうなど、不測の事態が続いています。

何かが起きている?

心理学者のマズロー(Abraham H. Maslow)は、人間の欲求は段階的に構成されており、その第二段階には「安全の欲求(Safety Needs)」が位置づけられているとしました。
これは、生命や健康、経済状況などが脅かされない環境を求めるものです。たとえば「日常生活における安全」「安定した収入や職場」「良好な健康状態」などがここに含まれます。

身近な落とし穴

このような社会的に大きなことではありませんが、私自身、この安全が脅かされる事態を経験しました。先日受診した健康診断で、「精密検査を受けてください」という診断を受けたのです。

今まで健康だったので、かなりショックでした。精密検査はこれからですが、もしそこで、ガンが見つかったらどうしよう……と最悪の事態を想定しました。もはや日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになる時代。私も決して他人事ではないはずです。つまり十分に「起こり得る」事態なのです。

精密検査は何もないことを祈っています

生き方を見直す

そこで、あえて「もし明日が来ないとしたら?」と改めて自分に問いかけ、日々の過ごし方を見直すことにしました。
まるで、拙著『もし明日死ぬとしたら、今日あなたはどう生きますか?』のワンシーンのようです。このタイトルを見ると、死の恐怖を強調しているように思われるかもしれませんが、実はそうではありません。むしろ“死”を入り口にして、「いま、本当に大切にしたいものは何だろう?」と問い直すきっかけを提案しているのです。

たとえば、戦時中の特攻隊員たちが遺した手紙には、「生きたかった」「家族に会いたかった」という心からの願いが残っています。死と隣り合わせの状況に置かれたからこそ、本音があらわになったのだと言えます。そして、それは現在の私たちにも通じるメッセージかもしれません。現代は必ずしも戦時のような極限状況ではありませんが、それでも突然事件に巻き込まれたり、インフラ事故が起きたり、急な病気にかかったりと、何があってもおかしくない時代です。

だからこそ「自分は本当に何をやりたいのか?」「誰と一緒にいたいのか?」を明確にし、限りある“いま”を主体的に選択する意味がいっそう大切になっているのだと思います。

私がやりたいこと

まだまだやりたいことはあります。でも、仮に明日、死ぬとしても、私はブログと本の執筆を辞めません。病院のベッドでもノートパソコンを開く覚悟です。
でも、もう少し付け加えるとしたら、
本を書きながら家族に感謝しよう。
友人にも今のうちに感謝を伝えたい。

と考えるようになりました。
そして、そう考えていたら不思議と心が落ち着きました。私がやりたいこと、それは自分が後悔しないように生きることだと思っています。

終わりに

このブログ記事が、目に見えない不安が増す世の中でも「自分の大切なもの」を見失わず生きるヒントになれば幸いです。そして、もし少しでも興味をもっていただけたら、拙著『もし明日死ぬとしたら、今日あなたはどう生きますか?』を通じて、“死”をきっかけとした“生”の問いかけを味わってみてください。混沌とする世界でも、自らの歩む道をしっかりと探る手がかりになるかもしれません。


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