ソルベントリサイクラーデ廃シンナーヲ浄化セヨ!
塗装していると必ず排出される副産物ありますよね。
そ、廃シンナーです。
廃シンナーを生活で例えるなら汚水です。
汚水とは風呂やキッチン、トイレで使用した後の汚れた水の総称ですよね。
生活で水を使うように、塗装をしているとシンナーを色々な場面で使います。
使用したスプレーガンを洗うとき、塗装して余った色、調色にしくじってまんま使い道を失ったカラーベース。
この全てにシンナーが含まれています。
こういった使用後に不要となった有機溶剤混合液を廃シンナーとか廃液と言って、まぁ産業廃棄物となり有料で業者に引き取られ処理してもらう事になるんですね。
だいたいの鈑金塗装工場では一斗缶と呼ばれる16ℓの四角い缶に廃シンナーをまとめて溜めているじゃないかと思います。
そんな行き場のない廃シンナーをまた使用できるようにしたい!
お金を出して引き取ってもらうのもったいねぇぇぇぇぇ!
なんかうまい事活かせないの?
という事で購入した物が・・・
「ソルベントリサイクラー」
なのです。
これが非常にいい効果がありまして・・・
廃シンナーを再生利用して節約して産み出されたお金で飲みにでも行っちゃおっかな~
って、廃シンナーで節約したからってお酒飲み過ぎて廃人になってはいけません。
正気を取り戻してください。
要は廃液処理料をお支払いするどころか、新品の洗浄シンナーを購入する量も減る。
つまりソルベントリサイクラーを導入すると、地方のド田舎の人口流出のごとく財布から流れ出ていく一方だった諭吉や一葉や英世が一転、お財布を温め続けるように留まってくれます。
ありがいね~。
お金大好き。
じゃ話し戻りますね。
ソルベントリサイクラーを言い換えるなら「蒸留装置」です。
蒸留ってほらあの小学校か中学校の実験でやったやつ。
混合された液体を沸点の違いを利用して分離冷却して再濃縮させるという仕組み。
分かりやすく言えば、雨の降るメカニズム。
海の水が蒸発して上空で冷やされて雨になり・・・って仕組み。
海水は塩水だけど、水だけが蒸発して冷やされ雲になり真水の雨となって降ってきますよね。
その仕組みをを廃シンナーでやろうというのがソルベントリサイクラーです。
つまり失敗したカラーベースも、スプレーガンを洗浄した後の汚れたシンナーもごっちゃ混ぜになったシンナー混合液から、シンナー成分だけを蒸発させて、冷却し濃縮。再度新品と同程度のシンナーとして使おうよ。
という事です。
どうよ?
仕組み的にはシンプルでしょ?
洗浄シンナーだって安いとはいえ一斗缶で数千円はするし、それが自分でリサイクルできればある意味永久機関みたいなものです。
とはいえ永久機関は言い過ぎで実際は夏なんかリサイクルするペースより揮発の方が多くて新品を注文することもあります。
ですが、おおむね自ら購入したシンナーの廃液と、塗料屋さんに頼んでどこかの工場から出た廃液をタダで頂きリサイクルすれば事足ります。
そんなこんなで年間で新たに購入する洗浄シンナーの本数は数本程度になりました。
ここからは実際使ってみた感想です。
先ず1日で廃シンナーから再生シンナーがどのぐらいの量できるのか?
ですが、おおよそ16ℓ前後です。
リサイクラーの能力にもよると思いますが、うちのは廃シンナーを温める蒸留タンクの容量が一度で10ℓ程度です。
その中で5時間温められ分離してタンクが冷えるのにさらに3時間ぐらい必要となります。
中に入れた10ℓの廃シンナーは当然10ℓ全てが再生シンナーになる訳ではなく、顔料や樹脂の成分は蒸発せずに残るのでその分を差し引いた量が再生シンナーとなる訳です。
10ℓの廃シンナー中、顔料や樹脂成分が2ℓ溶け込んでいたとすると、出来上がる再生シンナーは8ℓという事になります。
なので一日2回、仕事始めに一回、仕事終わりに一回タイマーしておけば翌日にはおよそ16ℓ程度の再生シンナーが出来るという事になります。
今まで捨ててしまっていたものをリサイクルして使い、また汚れた物をさらにリサイクルして使う。ということもできます。
そういうエコで経済的というのが一番のメリットなのですが、それ以上にこのソルベントリサイクラーに廃液を入れて、きれいになった再生シンナーが出来上がると嬉しいんですよね~。
気持ちが上がるというか。
うおー!!出来てるーー!!なんじゃこりゃあーー!
みたいな。
装置自体は決して安いものではないですが(たしか40万ぐらいだった)長い目で見て十分投資する価値のあるものだと思いますよ。
感動も含め(笑)
では。