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ポケモンカード DPシリーズ(+PCG)の概要

寒天です。自己紹介はこちらです。
ご覧いただきありがとうございます。

今回は2006年後半から始まった、ポケモンカードDPシリーズについて書きます。
その中でも前半にあたるPCGシリーズとDPシリーズが使えた時代に触れたいと思います。
DPシリーズは2019年現在も殿堂レギュレーションで使用できますが、当時の様子を知りたい方に読んでいただければ幸いです。

具体的な内容ですが、拡張パック1種類ごとに
・そのパックと同時期の構築済みセットの中で特に影響力のあったカード最大3種
・代表的なデッキの概要最大3種(上のカードと重複することもあります)
・公式イベントがあったときは、その内容
・そのイベントに参加したときは、自分の使ったデッキや成績など
を書きます。

今回も有料の記事とさせていただきますが、最初のパックであるDP1については無料公開にします。
こちらをご覧になって次も興味を持って下さるようでしたら、ぜひよろしくお願いします!

以下は注意点になります。

・カードの個別の効果は冗長になってしまうので基本的には載せません。
お手数ですが、公式ページの検索ポケモンwiki様でご確認ください。
記事の中には検索結果のURLをリンクしたものがあります。

・デッキの概要は書きますが、今回の記事でデッキレシピは掲載しません。
ただし、以前別ブログで私が書いたデッキであればそのリンクは載せます。

・私はこの環境の公式大会で一度優勝しており、ある程度は知識があると考えています。
ですがあくまで自身の記憶や当時の記録をもとに書きますので、認識の誤りがありましたらご了承ください。
場合によっては後から訂正することもございます。

・以前ブログやTwitterで一度書いたことも載せることがあります。
今回の記事はバラバラに書いたこれらのことをまとめる目的もありました。

・この記事を書いている現在はサン・ムーンシリーズがスタンダードレギュレーションで使えるので、
このシリーズのカードを例に出すことが多くなります。

・デッキについて、考案者や使用者を把握していることも多いですが、今回はそれについての話題はあげないようにします。

長くなってしまいましたが始めたいと思います!

1:それまでのPCGシリーズについてとADV落ち、ルール変更

今回の記事は常にPCGシリーズも一緒に使える範囲なので、最初に簡単に触れたいと思います。
PCGシリーズはPCG1「伝説の飛翔」からPCG9「さいはての攻防」までの比較的長いシリーズです。
カードプールの多さから最初のうちはポケモンもこれらがメインになりますが、徐々にカードの増加やインフレが起こります。
そのため後半はメインで戦うのはDPシリーズのカードで、補助のポケモンやトレーナー、エネルギーがPCGのものとなってきます。
これは現在のエクストラレギュレーションでも見られることでしょう。
PCGシリーズのカードがすべて使えた最後の公式大会の入賞デッキはこちらに書いてあります。
DPシリーズにない要素としては強力な代わりにきぜつしたらサイドを2枚取られる「ポケモンex」があります。

DPシリーズが始まるのに際して、1つ前のADVシリーズが基本的に使えなくなりました。
再録されたカードも多く、すでにインフレについていけなくなったカードも多いですが、
「エネコロロ」「マグマ団のグラードン」「超古代のワザマシン岩」等は比較的大きな違いです。
またADV-P表記のプロモカードは使えるままで、「勝利のリング」「勝利のオーブ」が使えなくなった細かい差もあります。

ルール面ではまず化石カードをきぜつさせたらサイドを引けるようになりました。
これまではサイドを取られない壁として使え、ニョロトノexと組み合わせたデッキが強力でしたが時間がかかる影響もあったと思います。
また遊び方の変化としては、これまで30枚デッキ、サイド3枚のハーフデッキと60枚デッキ、サイド6枚のスタンダードデッキの2つがありましたが、
60枚デッキ、サイド4枚の遊び方が追加されました。公式大会の予選はこれが採用されることも多かったです。
その他出し終わってからじゃんけんで勝ったら必ず先攻、先攻でドローできない、サポーターだけ使えない、ワザが使えるというルールは同じです。

DPシリーズの特徴的なキーワード能力もここで紹介しておきます。
・LV.X(レベルエックス)
同じ名前の通常のカードに重ねて使います。能力が変わって新しいワザも使えますが、レベルアップ前のものも使えます。
後のBREAK進化に類似した効果です。
この記事では省略して「ポケモン名X」の表記を使っていきます。

・エネルギーなしで使えるワザ
サンムーンシリーズにもありますが、1枚もエネルギーを付けずに使うことができずワザを持つポケモンがいます。

・ポケパワー・ポケボディー
特殊能力や特性でひとまとめではなく、自分で宣言して使うポケパワーと自動的に発動するポケボディーに分かれています。
それぞれ専用の妨害手段もあります。これは前のシリーズから引き継がれています。

・弱点が加算方式
これまで弱点は2倍のダメージを受けるというものでしたが、このシリーズは+10ダメージというように受けるダメージが増えるものが基本になります。
ただし2進化のレベルエックス等の強力なポケモンは2倍になっているものもいます。
一律2倍の時と比べて、一方的な展開にはならず押しきれるケースもよくあります。
ちなみに抵抗力は-30から-20になりました。

・ロストゾーン
何らかの効果でここに送られたカードはそれ以降移動させることができなくなってしまいます。この後も何度か関連したカードが出てきますがDPシリーズが初出です。今回の範囲で該当の効果を持つカードはギラティナだけですが、デッキに少数入れて使いまわす傾向のあるレベルエックスには有効な効果です。

・道具を持ったポケモン
特殊能力のように常に特別な効果を持ったカードで、XYシリーズの古代能力に類似したものです。
これを無効化することはできませんが、数が少なく効果もやや地味なものが多かったのであまり目立ちませんでした。

2:「DP1」シーズン


拡張パック 時空の創造 ダイヤモンドコレクション/パールコレクション
エントリーパック・ランダム構築スタータースタンダードデッキ

DP1の時期は色々な商品が出ていますが、共通で入っているカードが多く種類としてはあまり多くありません。

代表的なカード
ヨノワール
「やみのてのひら」はサイドこそ取れないものの、相手のポケモンを処理しているのに近い強力なポケパワーです。
この時は出してすぐのポケモンにふしぎなアメが使えるので、あらゆる2進化デッキに採用されます。
アメが入っていそうなデッキ相手ではヨノワールを警戒してベンチを3体に絞るというプレイングも標準的なものでした。
非常に有害な能力で、DPシリーズが落ちる最後まで使われ続けました。
おまけ扱いになっていますが「じゅおん」も終盤には無視できない威力が出て、Wレインボーエネルギー等で簡単に使えます。

ドサイドン
「じわり」で相手の山札を減らすことができます。この後色々なポケモンで類似の能力が再録されています。
この環境ではスタンダードで使うのは難しかったですが、ハーフデッキでは猛威を振るいました。
スタンのヨノワール同様ハーフでは最後まで大きな存在感を持っていたといっても過言ではありません。
ちなみにこの頃はサイドイベントに限ってADV以降のハーフということがたびたびあり、ハギ老人の思いやりでさらに強力になれます。

ドラピオン
極端に大きな存在感があったわけではありませんが、DPとPCGの例として紹介しておきます。
主に封印の結晶と呪われたほこらを入れるロックデッキで使われました。
これまでトップだったサーナイト系のデッキに強く、仕様変更のためベンチ3体までなら弱点の「ようじゅつ」も耐えてこちらからは一撃で倒すことができます。
同じようなトップデッキのナッシーライチュウにもナッシーの弱点をつけて、こちらは相手のどの技でも1回は耐えられます。
このように一見目立たないように見えるカードでもうまくかみ合えばPCGの有力カードに十分勝つことができるようになっています。

この期の有力デッキ
カメルギア(カメックスex+ルギアex)
PCG時代から人気のデッキタイプですが、当時は60枚デッキとしてはDP期からの方がよく使われました。
今では当たり前といえるホロンのトレーナーやチリーンδ、フーディン☆などもDPになってから使われるようになります。
これはDPになって少しずつポケモンのHPが上がったのに対してもエレメンタルブラストで変わらず1度で倒せることも関係がありそうです。
DPの新カードとしてはスボミーを入れてアメや暴風をサーチしたり、ヨノワールも入れて1ターンで2体場から消して盤面の優位を取ったりしました。

ゴウカザル
序盤から早いペースで攻撃するデッキで、特にWレインボーとプラスパワーが切れる頃に終わるサイド4枚戦で活躍しました。
色相性が前述のカメックスに悪いように思えますが、ピジョット(PCG1)ラインを多く採用したものが斬新な構築で、
わしづかみでカメックスを一度縛ることによってエナジーレインの反動も合わせて残りHPが90前後になりフレアドライブで倒すことができます。
アタッカーのルギアやハガネールexもプラスパワーを使えば大抵は1:2交換ができ、序盤はモウカザルでジラーチを倒せるのもテンポがいいです。
今回は触れていませんが、他の御三家もマルマインexやヨノワールと合わせてコントロール気味に戦って十分に強いデッキです。

・ジバコマイン(ジバコイル+マルマインex)
エネエネボンバーでスクランブルエネルギーと特殊鋼エネルギーをジバコイルにつけて戦います。
2進化で準備に時間がかかるのでジラーチとピジョットを使い、1回だけエネエネを使うことがほとんどです。
これまでも似たようなデッキはありましたが、ジバコイルのHPと鋼エネルギーの-10効果でかなり頑丈なところが強みで、
逆転!マジックハンドやロケット団の幹部を使われながらではなかなか倒すのが簡単ではありません。
似たデッキとしてはカイリキーも強化され、リベンジを使いながらPCG5のものにリアクトエネルギーを付けて攻めを継続できます。

無料部分はここまでになります。このたびは読んでいただいてありがとうございました!
DP1期には大きなイベントがなかったのでその例を無料部分で書けなかったのは申し訳ないのですが、この後もこのような感じで進んでいきます。

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