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何故新NISAを語ると皆が矛盾したことを言い始めるのか
新NISAがはじまって、5ヶ月が経ちました。
今日は、新NISAについて触れますが、決して新NISAを批判する話ではありません。
新NISAを推奨してる方々の矛盾が気になりますので、矛盾なく新NISAを活用しようという話です。
矛盾しているのは、根拠です。
新NISA推奨派の、特に過激派の方々に共通するのですが、新NISAをやるべき最も大きな理由は、オルカンやS&Pはずっと上がり続けているというデータをもとにした、ほぼ確実に儲かる理論です。
ここで、投資に確実は無いとかって話をするつもりはありません。
データをもとに論理を構成するなら、最後までそのデータに背くべきではないという話です。
え?その前に、過激派って何?
たしかに。
ここで言う過激派とは、
「投資は個人の自由であり、他人が無理に強要するものでもなく、やりたい人だけがやれば良いものです。しかし、それが分からず、投資をやってないヤツはインフレや円安で価値が下がっていく円を持ち続けてるなんてリスク趣向の阿呆だとか蔑んじゃうおせっかいさん達」
のことです。
やりたくない人は放っておけよと。
この過激派の方々のほとんどは、投資歴3年以下の初心者さん達であるというのも不思議な事実です。
これは性格だと思います。
ゴルフでも、釣りでも、ポーカーでも、ビリヤードでも、ダーツでも、初心者ほど技術論を語ります。
経験という裏付けが無いので、語るしかその分野に深く触れられないからでしょうか。
もしくは、新しいことを始めて、テンションが上がりすぎて語っているうちに自分が玄人に感じてきてしまうのでしょうか。
成功(上達)の裏付けがないぶん、その不安を自分の論理が正しいと思いこむことで払拭しようとする傾向はあります。
スムーズに上達できない人ほど、技術論武装して、行く先に成功があると思い込みたいほど不安だということです。
伝わらないと、自分の技術論が間違っている気がして不安なので、一所懸命に技術論を伝えようとします。
上級者になればなるほど、技術を他人に伝えることは困難である事が分かっています。
技術を習得した実績があるので、言葉で他人に証明する必要が無いぶん、「伝わらなくてもかまわない」という余裕もあります。
また、自分の身体への理解を深めずに基本をふっ飛ばしていきなり応用技術を身に着けさせた所で上手く行かない事も分かっています。
なので、上級者のアドバイスは「フワッ」としたものになる傾向があります。(すみません。上に挙げた中で、ポーカーだけは違いますね。テキサスホールデムなどはバカラなどより悪い意味で競技者が洗練されていますので、ポジションと初手の確率の関係性を全て暗記してもまだ初心者の部類です。しかしポーカーは卓上みんな初心者などということは環境的にあり得ません。ビリヤードやダーツなどは初心者同士で楽しむのが当たり前の光景ですが、ポーカーは自分以外基本初心者ではないので、好きにやってどうこうなるものではありません。ルアー無しでシーバスフィッシングに行くより困難な状況に見舞われます。)
さて、話が驚くほど逸れました。
もはや、何の話をしていたのか覚えていません。
あ、ポーカーの話ですね。
ポーカーとは・・・
違います。
データをもとに投資をするなら、そのデータを否定する投資法であってはいけないのではないかという話でした。
先ほどもお伝えした通り、確かにオルカンやS&Pなどは、ずっと上がり続けてきました。
なので、推奨派は、こぞって複利の話や、毎年利回り5%を前提に投資をすすめています。
それも、過去にそのようなデータがあり、それを見る限り矛盾してないのです。
しかし!
皆が次に口を揃えて言うことは、ドルコスト平均法です。
ナンデスッテ?
さっきまで、軽快に過去のデータに矛盾しない投資話に花を咲かせていたのに、急にここでドルコスト平均法が出てきちゃいます。
ドルコスト平均法ということは、つまり積立投資です。
ここで、先程までの軽快さにまかせて、積み立てることで高値づかみしないで平均値に近い取得額になるから有利であると言い始めます。
それ、データは何なの?
と思って待っていると、出ましたデータ。
日経平均のバブル絶頂時に一括投資してしまってたら、利益は30年以上出てなかったことになるけど、ドルコスト平均法だったらウンチャラカンチャラ〜。
ニッケイヘイキン?
オルカンやS&Pはどこいったのよ。
何故か、みんなこれをやります。
みんなこの説明に終始します。
すみません。
何故かとか書きましたが、理由は明白です。
投資の知識が無かった初心者さん達がネットでそういう記事を見て鵜呑みにしたからです。
新NISAが始まる少し前から、やたらこの説明の記事が増えました。雑誌でも、証券会社の記事でも。
新NISAから投資を始めるということは、初心者が大量に流入してくるということなので、初心者ならこれで納得するだろうと分かってて書いた記事です。
書いてる人間は、矛盾してることは分かってて書いてます。
最初の勧誘文句に戻ります。
オルカンやS&Pが上がり続けてるのを理由に海外のインデックス投資をすすめてるなら、当然ドルコスト平均法もその2つの指数で優位性を説明すべきです。
なぜそうしないのか?
できないからです。
ドルコスト平均法の優位性は、オルカンやS&Pでは発現しません。
なぜなら、ドルコスト平均法は上がってないヘッポコ指数に有効であって、右肩上がりのオルカン達エリート指数には何の優位性も無いからです。
オルカンやS&Pでは、一括投資が圧倒的に積立投資のパフォーマンスを上回ってます。
比較になりません。
当たり前です。
ずっと上がってきてるわけですから。
これからもずっと上がることを当たり前のように前提として、年率5%の利益をかたいとして複利計算までして投資をすすめているのに、いざ投資法になるとずっと上がらなかった日経平均にだけ有効な方法を取らせようとするわけです。
参考までに、今現在、新NISAが始まったタイミングの1月にオルカンに一括投資した場合と、素晴らしいドルコスト平均法で積立投資した場合、どちらが利益が大きいかご存知でしょうか?
そうです。一括投資です。
そこで、
「分かりました!では、ドルコスト平均法で積み立てます!銘柄は何がいいですか?」
と聞いたら、口を揃えて
「オルカンです!」
オイオイ・・・。
これが変だと分からない時点で、投資に向いて無い初心者さんです。
自分で考えているのではなく、他人が書いた記事を鵜呑みにしているだけなのに、それを自分の考えのように話しているか、なお悪い事に、自分の考えであるかのように錯覚しちゃっています。
そんな方々が「新NISAやってないやつ頭悪い」とか言ってすすめてくるのが投資の世界です。
うーん、恐ろしいですね。
気をつけましょう。
最後に。
これはかなり難しい概念なので、覚えなくて良いですが、実は、投資とは、自分独自の考えであれば、それが間違っていても大きな利益を得ることが可能な世界です。
独自性は優位性となるケースが存在するからです。
なので、必ずしも正しさが全てではありません。
しかし、その考えが自分ではなく他人の思考であるのは大きなリスクとなるため、このような記事を用意しました。