コロナ後のライブなら、大声で歌うバカも優しく抱きしめられる

コロナになってからのイベント、正直めちゃくちゃ「快適」でした。

マスク、検温、対面禁止、飲食禁止、私語禁止、声援禁止、何から何まで不便オンパレード「1秒でも早く日常に戻れ地球コラァ」という怒りはありましたが、皮肉なものでライブに限らず、不特定多数の人間が集まる場において「この状況だからこそ良かった点」は確実に存在していました。


例えば映画館…しばらくは「一席ずつ間隔を開ける」ルールが徹底されていて、おかげで「知らない人間が真隣にいる」ストレスが減り、超絶私語やかましいバカップルや、クチャ音ポップコーン貪り男や、妖怪暗闇スマホ触り女や、居眠りイビキ爆音ジジイや、リアクションデカババアといった逆アベンジャーズどもを近づけることなく、100パーセント作品に集中することができました。

むしろ、今まであんな至近距離の真隣に他人が我がもの顔で座ってることになんの違和感もなかった自分が信じられませんでした。


そしてライブ…映画館と同様「一席ずつ間隔を開ける」メリットに加え、前方の人間も消えたことで、巨体ハゲに立たれ2時間ひたすら頭ごしに演者を眺める「強制初日の出ライブ」からの開放されました。

加えて「声援厳禁」というライブの最大の醍醐味が奪われたことで逆に、バラードだろうがアップテンポだろうが1番Aメロからラスサビまでフルテンションで歌うカラオケ野郎や、ここラブホの受付か?ってくらいイチャつく前戯カップルや、バラードのアウトロでガマンできずにメンバーの名前を叫ぶ女や、曲間の場面転換中に「次、リカの好きな◯◯(曲名)!!次、リカの好きな◯◯!!」と隣越しに周りにめちゃくちゃネタバレする男。


そんなライブでは定番中の定番「デカい石ひっくり返したら必ずいる虫よりキモいアイツら」が滅亡していたのです。


結果、今まで行ったどんなライブよりも音楽そのものに浸ることができていた…しかも、北海道に住んでいて気軽に都内のイベントに現地参加できない俺にとって、どんなイベントでも配信をしてくれるようになったのは本当に嬉しい誤算でした。

…なのに…やっぱり感じるんです。圧倒的な寂しさ…違和感を…本当にこれが俺が望んだ「イベント」「ライブ」なのか?と…

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