「軽作業」バイト絶対に働かないほうがいい理由1選
アルバイト求人サイトとかでよく見かける
「軽作業」
をご存知でしょうか。求人サイトをいつ見ても鬼のように大量に案件があるアレです。
アルバイト未経験の学生さんは何を言ってるか、わからないかもしれないですが、軽作業の「軽」って「軽」じゃないんですね。「軽い」って意味の「軽」じゃないんです。いや広い意味で言えば「軽い」なんですが、実際は全然「軽」じゃねぇっていうか。「軽」であって「軽」じゃないんです。
私も20代の頃、この「軽作業」の文字につられ、工場のバイトを応募したのが全ての終わりにして始まりでした。私が配属されたのは自動車のヘッドライトを製造する工場でした。
業務内容は、いわゆる「ライン作業」。
3〜5人ひと組のチームで役割分担をしながらライトを組み立てていくのですが、作業自体は本当に簡単なものでした。例えば、私がやってた作業はプラスチック製の型に、
「ネジ2箇所はめて機械のスイッチ押す」
これだけ。
めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃくちゃ楽でした。えっ?こんなんで金もらっていいんですか?これ世界一楽な仕事なんじゃね?と思うくらい楽でした。
仮に勤務時間が「午後1時から9時まで」だとして、休憩挟んで8時間ずーーーーーっと「ネジ2箇所はめて機械のスイッチ押す」のみ。だから10分くらいで流れ覚えて、慣れたらなにも考えなくても余裕で作業できるんです。
例えでもなんでもなく、本当の「猿でもできる仕事」でした。
配属1日で作業はほぼ完璧にマスターし、余裕がでてきた私は、
「女々しくて!!!女々しくて!!!女々しくて!!!女々女々女々女々女々〜〜〜!!!」
などと鼻歌を歌いながら作業をしていました。だって「ネジ2箇所はめて機械のスイッチ押す」だけなんですから。
同じラインにいる同僚たちと世間話をすることもありました。
私のいた工場は、100名程度の従業員がいたのですが、歯が赤ちゃんの本数しかないオッサン、初期のあいみょんの曲に出てきそうな金髪ピアスのギャル、死刑囚のような雰囲気の外国人、就職失敗した貧乏学生あがり、債務者、この5パターンの人間しかいませんでした。
木下さん、どうしたんスかその歯〜〜?えっ?借金取りに抜かれた…な…?あっ、あぁぁ〜〜〜ありますね〜〜〜そういうときぃぃ。
高橋さん、右手包帯巻いてどうしたの?えっ、自分…で??ザックリ??え?料理とかで?へっ?違う?あぁぁ〜〜〜〜あるよねぇよくあるよくあるぅぅぅうううううう〜〜〜〜〜。
ホセ、それなんの薬飲んでんの?元気になれる薬?……い、いやちょっと存じ上げない名前っすね…。飲むとどうなんのそれ?えっ?クレイジー、アンド、エクスタシー?あっはははハハハハあああ〜〜〜〜〜〜〜……。
などとワイワイ、ウキウキお話をしながら作業を進めていました!!楽しい!!なんて楽しい職場なんだ!!!!!!
ああ…!ここで私は20代やっていくんだな…!希望に満ち溢れていました…!
…
ウィーーーン
ギュルルルー
ポチー
ガシャーーン!
…
ウィーーーン
ギュルルルー
ポチー
ガシャーーン!
…
…しばらく作業をして
「ふぅ〜!簡単とはいえ、けっこう疲れたな〜!いや〜でもだいぶやったな〜!
3時間は作業したかな?いま何時だろ?4時すぎとか?」
と思ってチラッと備え付けの時計見たんですよ。
1時半なんすよ。
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