HUNTER×HUNTER No.403 『成果』感想
第9王子の私設兵を兵士の再編成で3層以下に送ったのはNo.389で画策してたこと。エのイ=イ一家による連続殺人をまた上手いこと利用したな~…!舞台が同じ船の中であることを活かした良い作劇。国防においても強い発言力を持つ第1王子陣営の有利さを改めて思い知らされます。
第9王子殺害を企むバルサミルコの前に現れたのはNo.389で通信が途切れたビクト…!当然その中身は第9王子私設兵の誰かでしょう。ここで手話で周囲から目立たず自分の能力の情報を餌に注意を引いたのが上手いやり口です、手練れのバルサでも不覚を取る説得力がちゃんとある。
バルサの死角にいるのはハルケンブルグwith支援者's…!ここで鳴動が起きてる以上彼らも例の刻印が表示済みなんでしょう。そしてバルサの真正面にいる青年がPC弄る振りして手話でその位置を伝えてる。壁を隔てた射撃ですが実際成功してるので恐らくすり抜けたと思われます。
にしても不可視の相手にcm単位で狙い定めるハルケンブルグ王子はプロの風格ありますね!特に射出角26°に合わせるために60cm前に出たのがアーチェリー銀メダルの説得力あったわけですよ!念覚えたての初心者でも元々有してた技術で実力者に太刀打ちできるのが良い懐の深さ。
〝少年は残酷な弓を射る(グリマル・レ・ディソナンス)〟はダヴィッド・グリマルが結成した指揮者なしで演奏するアンサンブルが由来でしょう。実際はハルケンブルグ本人という指揮者がいないと発動不可能な能力なのが皮肉…いや自分の身体を捨てた覚悟の表れと捉えるべきか?
ベンジャミン殿はハルケンブルグ王子の支持者が能力発動に協力したと推察。まああんな一塊になって動いたら目立つしそりゃバレるわな…。刻印自体は私設兵ほど忠誠心高くない第1王妃警護兵にも一度表示されたので、今回一般人がその対象になったのも唐突ではありません。
バルサがこのまま戻ろうとすれば操られてると見做し粛清する姿勢のベンジャミン殿、容赦なくも判断としては至極妥当な用心深さ。前回やや不自然に特殊戒厳令を引き合いに出したのはその直前に特戒令を意識したからでもあったのね…こんな駆け引きの後なら多少の失言も頷ける。
前回示唆されたハルケンブルグ王子の「秘密」は本当の母親は第1王妃で確定──…!そう意識するとドチャクソ似てるなこの兄弟!このお顔が同じ回でお出しされてたの匂わせってレベルじゃねえだろ!と言いつつ恥ずかしながら先週この説見るまで全然意識してませんでしたが…
そうなるとウンマ王妃の子どもで一人だけ母親に似てないツェリがやはりビヨンドの実子?王妃を上回るレベルでビヨンドの遺伝子が強かった(実際ツェリは若い頃の会長と似てる)と。今回ハルケンブルグ王子の捨て身の策を支持したのも本命はツェリの方だからと受け取れる。
場面移って第10・11王子陣営。カイザルさんは第7王子の寝室へ入れただけでも成功と言ってますが、そもフウゲツは行ったことない3層へ空間移動してるんですよね。なのでマーキングは方便で、真の目的は手紙を渡すという行為の方で何なら第7王子以外が標的の可能性もある。
で、カイザルさんもフウゲツの3層への移動は当然把握してるはずなんですよね。そも司法局がフウゲツの監視についたのはそれがキッカケなので。なのに彼女たちの偽の目的に付き合ってるのは、自分が信用されてない自覚がありながらそれでもセンリツの助けになりたいから…?
カチョウによれば次の作戦決行は木曜(あす)の夜。ただこれも信用してないカイザルさんの前での発言なので、これは嘘で実際の決行時刻はもっと早い可能性ありますね。そしてカイザルさんの方もそれを見越した上で口には出してないと。まあ彼が裏切ってない前提での仮説ですが…
船外へ脱出不可能な制約から望みを見出すクラピカ。これを逆手に取ったのが〝死の罰〟でルズールスを殺すカチョウたちの(偽)作戦ですが「死以外の離脱を認めていないように受け取れます」って言い回し(実際は死以外の離脱が可能)からしてカチョウたちとはまた別の作戦っぽい?
チョウライ王子の「(思案済みの凡庸な意見ばかりだな…)」はこっちにも衝撃が来たぁ!机に置かれた硬貨の並びから恐らく「10」は他人に譲渡した内の一枚、コベントバが秘かに拾った硬貨も「10」に変化したので、譲渡によって桁が増加するって考察は今のところ外れてませんが…
「630日経つとパルプンテが使えるな」はちょっと待ってそれドラクエネタだよね!?使うまで何が起こるか分からん元ネタ同様、硬貨の桁が増えても結局どんな効果があるか不明なままって皮肉的表現か。しかし630という具体的な数字はどこから…?DQに自信ニキ教えてくれー!
司法局のウォーリオさんにも例の刻印が──…要は支援者に刻印を表示させる為の面会中に立ち会ってた局員も偶々自分の支持者だったから、一緒に仲間にしたってところか。いや倒れた場所と時間は支援者10数名と違うらしいから支持者だと知ったタイミングは割とズレてるのか…?
「間もなく死にます」、受話器握った第1王子の驚いた反応、そして確実な「成果」…これやっぱり自分の遺体を操作されてない証明に使うっぽいなあ。そして油断したベンジャミン殿をinバルサのまま討つつもりであると。王子自身にとって本当の「成果」はベンジャミンの死か。
もしくはさらにベンジャミンへ乗り移ろうしてる?で、そのまま第1王子として継承戦勝ち残るつもりとか?他人→他人の移動が可能かは不明ですが、可能ならば「生き残った唯一名が正式な王位継承者」の解釈が委ねられてるのも頷ける。肉体ではなく魂の生死の方が重要であると。
カイザルさんはハルケンブルグの病室へ…これ彼にも刻印表示されるんですかね?魂が入ってないから表示されない?仮に魂が不在でも表示されるのに変化がない場合、勾留中に条件満たしてカミーラの霊獣に操作されてる説が信憑性帯びてきますね…操作系は早い者勝ちらしいので。
クラピカは王妃宛の手紙の公開を生存のために提案。で最後よくわかんねえコインの考察のために呼び出されたの、緊張感の落差がすげえな…wと思わせておいて実はもう公開する旨を伝達済みなのかもしれませんね、チョウライ王子も本当の父親が二線者という秘密がありますし。
【作者コメント】
「乃木坂版セラミュ、H×H、ロミジュリ、ベルばら…舞台に活力を頂きました。<義博>」
旅団も最初は劇団だったし冨樫先生のこの観劇体験も後々何かしら作劇に活かされるかも。
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