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HUNTER×HUNTER No.404 『思惑』感想

チョウライ王子が他者に渡したコインは全部で3枚。そのうち2枚はテンフトリに渡され彼は今回まだ1枚所有してたので、机の上の「10」のコインは彼が持ってたもう1枚か別の誰かに渡した最後の1枚でしょうか。他のコインの上に置いてるのは自分所有の7枚と区別する為でしょうし。

…とすると、10日経過時にコインを誰が持ってるかは関係ない?受け取り人第一号のテンフトリは10日目(火曜)、つまり昨日1枚目を受け取ったので、その後受け取ったであろうもう一人も所有期間は全然10日に満ちてませんし。あくまで出現から10日経過だけが変化の条件であると。

チョウライ→クラピカの譲渡でコインの表面(数字)と裏面(絵柄)が変化。テンフトリ所有のコインも裏は王子のご尊顔だったので、これは王子以外の人間が所有した際に表示されるデザインなのかな。もっと言えば所有者から王子への忠誠やある程度の信用が表現されてるとか…?

ただコインをクラピカに渡す前に「10」だったのは解せないですね。所有者の変更で効果(裏面)だけでなく日数(表面)も変わるなら「コインを渡した相手」から10のコインが返却された時点で1に戻ってないとおかしいので。1に戻るのは王子→他者の場合のみでその逆は例外なのか…?

コベントバが隠し持ってるコインの裏面も気になります。絵柄がテンフトリのコインと異なり念獣の方であれば「チョウライ王子が表示されるのは所有者が王子に忠誠や信用を向けてる場合のみ」説が証明されるので。逆に王子本人なら忠誠度や信用度は関係ないってことになる。

発現の瞬間を「1」とするのはモレナの能力と同じ。つまり出現時点でコインは”1日経過済み”という扱いであり、最初の1→10のみ実質9日で変化すると。そして「2日目に出現し11日目に変化した」硬貨の他に「1日目に出現し10日目に変化した」硬貨がある筈と考えるのは自然な推理。

で、そのコインを拾ったコベントバを「半強制の操作」の可能性を話さなかった言い訳にクラピカは利用しようとしてると。このコインを持ってると忠誠を強いられるなんて教えられた敵は間違いなく手放そうとするので、第3王子の為にあえて話さなかったという言い訳が成り立つ。

クラピカに半ば無理やりコインを渡すチョウライ王子、もうお小遣いとか貰う年齢じゃない孫に未だにお小遣い渡そうとするお祖父ちゃん感あるな…wいや実際はそんな微笑ましい関係性じゃないですが!あと「もう一方の件」ってのはやはり第10王子からの手紙の内容に関わるもの?

クラピカによるカキンマフィアの勢力図解説パート。マフィア掃討が他王子の勢力を削げるので第1王子にとっても好都合なのはNo.394で語られました。下層では抗争の捜査の過程で戒厳令が発令され得ると予測されてましたが、1層では第1王子自身の工作でそれが起こり得ると。

具体的には第3王子を殺してその罪を第4or7王子がケツモチしてるAor射になすりつけて戒厳令発令→軟禁、その過程で赤子の第14王子もマフィアの残虐さの強調のために殺しておくというもの。しかしクラピカはそのリスクも1014号室で講習を続けるリスクも大して変わらないと。

場面移って第9王子(肉体)サイド。医療チームに配属されてたレオリオ(とチードル)、すげーヌルっと再登場してきたな…レオリオは2016年30号掲載のNo.359以来約8年振りの登場ですが、主要キャラとは思えないくらい描かれ方がモブすぎる。これ絶対気付かなかった読者いるでしょ!

ハルケンブルグ(肉体)の症状は感染性胃腸炎…に酷似してる辺り、やはりTSK-17によるものなんですかね?その場合王子(本人)がどうやってその存在と使い方を知ったか謎ですが…呪術の受肉体みたいに人格が入れ替わった瞬間、移動先の肉体の記憶も自動的に読み取れるとか?

ハルケンブルグによる能力解説パート。まず入れ替わった人格は二つ同時に起きてられず、最初の例で言うとスミドリinシカクはシカクinスミドリの意識を強制的に奪って起きられるが、その逆は不可能。それを例のスミドリinシカクの自殺→シカクinスミドリの覚醒で確かめたと。

継承戦での「死」の定義が不明なのは既知の情報。故に例えば他王子⇄第9王子私設兵で入れ替わった場合、他王子in私設兵を殺すと他王子の人格が自分の体に戻ってしまう恐れがあるので、試すならスミドリinシカクの自殺のようにまず敵の体を確実に「死」なせられる方であると。

そして戻る体を奪った上で人格も殺す…これが第9王子の必勝法。その過程で入れ替える私設兵への「気高く貴い犠牲」って言葉も詭弁とは全く思えないですね。事実今こうして自分が入れ替わる可能性も想定済み、自分だけ体が惜しいなんて素振りは見せてないのだから評価できる。

ただ私設兵と違って王子本人は第1王子殺した後も生き残る必要があるので、ハルケンinバルサが自殺→味方がバルサinハルケンを殺すという必勝法が使えない。そのために今回は順序が逆、つまりバルサinハルケンを先に殺してその後バルサに肉体を奪い返されない方法を考えたと。

で、その方法が催眠剤の服用、つまりバルサinハルケンの死後「バルサが肉体の主導権を取り戻してる時間」と「バルサの肉体が眠ってる時間」を重ねて行動不能に陥らせる計画。ただ肉体が寝てる以上王子自身も行動は取れない筈ですが、意思決定が可能とは具体的にどうやって…?

何か急に現れてチードルたちを追い出した人たち、コイツらが第1王子が派遣した「王族専医と軍医の医療チーム」とやらでしょう。わかってたことだけどハンター協会、こんなところでも立場が弱い…!王族や軍の医療班もグルで科学兵器を隠蔽しようとする国、終わりだよ終わり!

ベンジャミン殿の側のヒュリコフは何か報告してるところでしょうか、No.401で言ってた配置替えをダメ元で提案して案の定却下されてたりとか?カミーラの部屋で働いてる侍女の中には私設兵に呪殺の提言してたフカツキさんもいますね。そして安定のコイン見つめおじさん。

前々回絶までの時間10秒切ったばかりだったのにもう3.496秒まで縮めてるツェリ、早い早いはやい成長が!「レベルアップは坂ではなく階段だ」とか言ってるけどサルコフからしたらほぼ垂直みたいなもんだろこんなん!これでも本人的には手間取ってる感覚なのが末恐ろしすぎる。

ツェリがサルコフに求める「実戦」は…やはりテータのように自分を本気で殺しにくることでしょうか。で、その殺意を察知したツェリは瞬時に〝絶〟→〝刹那の10秒〟で回避して咄嗟の殺意に対応する感覚を養うと。ツェリが本気ならそれくらいは平気で要求してきそう。

両手の間にオーラの球体作るツェリードニヒのカット、27巻表紙のネテロ会長に似すぎィ!ここまで露骨だと逆にミスリード疑うレベルですよ!!ポーズ同じせいでツェリの服にはない「心」の文字が強調されてるのがシュールです、そりゃコイツに人の心なんてねえしなギャハハ!

PCで作業するツベッパ、経典開いてカラオケやってるタイソン、ダラダラ過ごしてるルズールス…ときて寝てるフウゲツに寄り添うカチョウ(念獣)、なんか存在消えかかってない!?カチョウが衰弱してるのと何か関係あるのか…?あるいは単に霊的存在であることを示す漫画的表現?

次の講習は第2王子私設兵も参加、となるとやはり目的はワブルの呪殺及びH協会の除念師の炙り出しか。第14王子担当のサラヘル自身が「呪殺が目的なら許可して下さる」と言ってたし確実。コイツと同時に呪唇白蛇も講習中警戒しなきゃならんの、やっぱクラピカの負担デケェ~…!

ハルケンブルグ(肉体)、逝去──…王子の遺言(偽)を尊重して訴訟まで取り下げたベンジャミン殿、弟への心遣いもまああるんだろうけど、ここまで融通利くのはやはりまだバルサを疑ってるからなんじゃ…人格の入れ替えには気付かずとも死後残る念を警戒してる可能性は全然ある。

旅団in第3層。No.390でも旅団の会話中に緊急放送が流れるコマがありましたが、その続きがそのまま今回のラスト1Pなのね。で、結局「潰し方に関わる事」って何…?ノブナガはモレナが2層にいた場合、戦争の大義名分が成り立たなくなるのを気にしてたからそれに関する相談?

ノブナガが惚れたという「敵」も気になるところです。いやこれエイ=イのアジト突入時にも言及したけど絶対トレベルムさんのことでしょ!見た目似てるし献身的な能力だし!彼の仲間のダメージを肩代わりする能力も「潰し方に関わる事」に何か関係してるんだろうか…?

【作者コメント】
「乃木坂版セラミュと舞台H×Hには精神的に助けて頂き感謝しております。<義博>」
二週連続で舞台に言及してるの、想像以上にこのコンテンツに救われてたんだな冨樫先生…

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