HUNTER×HUNTER No.401 『月光』感想

第５王子私設兵のロンギは念能力者で確定。第９王子私設兵のシェジュールとユヒライはハルケンブルグ王子の念獣によって覚醒した自覚無し念能力者だったので、ヒュリコフが言ってた1014号室の隠れ念能力者４名の内３名はこれで確定ですね。残る１名が「11人いる！」の使い手。

しかしヒュリコフは現在ロンギを「11人いる！」の使い手と誤認してるわけで、そうなると真犯人は非能力者を装うことに関しては相当な手練れってことになりますね…オーラの目利きに自信あるヒュリコフすら欺いてるので。あるいは本人の技量ではなく能力の副次効果だったり？

ロンギの念能力「透明言葉(ゲッコウジョウレイ)」は確実に藤田和日郎先生の『月光条例』が元ネタじゃ～ん！からサーが無料公開でバズってたところに期せずしてタイムリーになったな！と言いつつ未読なんで恐縮ですが、冨樫先生らしい他作品のリスペクトの仕方ではあります。

22口径でロンギに致命傷を与えるのは困難。まあ異能バトルでそう簡単に能力者が銃で負傷したらガッカリですが、とはいえクラピカは呪唇白蛇に撃たれた9mmパラに「〝凝〟でガードしても無傷では済まない威力…」とか思ってたんだよな…少なくとも防御に関してはロンギの方が上？

ビヨンドの娘です。全てをお話しします──…いやあの人子作りとかするタイプの人だったの！？冒険第一で恋愛とか興味ないイメージだったんだけど！まあ他でもない主人公が冒険第一のロクデナシから生まれた子なんで否定はできないですが。あっさり驚愕の事実が明かされた…！

ロンギは実の母とビヨンドが取り込んだ上級兵士に育てられ王立軍学校に入学させられた子ども。もうこの時点で話のスケールがデカすぎて脳みそパンクしそうになるな…！色んな人の人権無視しすぎだろうと。あと遺伝しなかった「父親から遺伝するはずの形質」って具体的に何？

「新生児が念能力を覚醒させると～〝纏〟や〝絶〟が短期間で身につく」は何気に初出の情報？しかし具体的にどんな方法で赤ん坊の念能力を覚醒させるんでしょうね。例えばメルエムは胎児だった頃から念能力者を食ってたので〝凝〟を使えましたが、アレはレアケースでしょうし。

第２王子が不可持民を私設兵にしたのはNo.389で語られた情報。その結果王子の側近になれなかった者が現れ自分たちの呪詛にまで気付くの、話の繋がりが丁寧…！要は呪いの発動において王子の側近になることは絶対条件じゃないと。せいぜいその方が確実性が上がるって程度？

舌の裏に表示された呪いの証はキショ～…！これは物理的にどうこうしても祓えないって画による説得力デカいっすわ…！無感情のような憎しみに満ちたようなお目目が負のインパクト半端ない。ていうか舌の裏とかそんな箇所の印どうやって気付いたんすか！百合キスでもしてたん？

クラピカはビヨンドが第１王子に協力してると推察。「特殊戒厳令」はNo.400でも出てきた単語で、要は軍事最高副顧問である第１王子が司法局を掌握→詛贄者たちを裁判で無理やり処刑して呪殺発動…が可能になると考えた訳か。しかしロンギはその考えを父親の性格の面から否定。

ロンギはビヨンドの子が王子の中にいると推測──…！いやそれアリなん！？確かに乗船前のNo.349でも「正室の子」と説明されてましたし、「正室」でggったらその定義は「身分の高い人物の正妻」と妻側を指すものでしたが、それって夫側が国王である前提の言葉じゃないん…！？

ロンギからの要求は第５王子陣営全体との協定とビヨンドの子の特定、そのリターンは「透明言葉」の一回限りの使用権。とすると使う相手はやはり緋の目を取り戻す交渉の場におけるツェリードニヒなのかな。まあツェリの性格的に契約させるのは相当骨が折れそうですが…。

ロンギの真の目的はビヨンドの子の殺害。計画を知らされていたらこんな決意に至ってない発言は納得深いですねえ、何せ第２王子の私設兵は全員カミーラに忠誠を誓った上で犠牲になる覚悟ですから。同じ藁人形扱いでもそれを知らされてるか否かで全然違うって対比に受け取れる。

ロンギのオーラの乱れに驚くヒュリコフ、未だに彼女が暗殺者という誤った前提で考察してご苦労なこって…まあ「演繹的推論」って自覚があっただけ格は下がりませんが。ただオーラ視る目が利きすぎるのも問題というか、想定すべき可能性が多すぎて逆に動きにくくなるんだなと。

バビマイナの意味深な「…」はなに？もしかして彼もビヨンドの子である王子のための詛贄者とか？はさすがに飛躍しすぎですが、ヒュリコフたち他の第１王子私設兵と異なる思惑があって継承戦に参加しててもおかしくないよなと。その内容次第では味方に引き込める可能性もあり？

場面移って１層ビヨンド拘束室。監視がカンザイだけになってるの、ローテ決めて見張るって要求通ったんだな…サイユウは内通者なので今脱走させることはないにせよ、監視役が回ってきたら何かしら手助けしそうな気はしますね。それをわざわざ見逃すミザイではないはずですが。

ビヨンドの話したい相手はやはり詛贄者またはその関係者？正直王子の中に彼の子がいるって話自体まだ懐疑的なんですよね…確かにビヨンドは今回の渡航前からパリストンやカキンと入念に準備してますが、私欲のために殺す前提の子供作るのは単なる用意周到と違って陰湿すぎる。

恐らく王子の中にナスビー以外の子供がいるのは本当で、そいつがバレたくないからビヨンドに罪を押しつけてるんじゃないかと。今回クラピカの薬指が無反応だったのもロンギ自身が育ての親に騙されてると考えれば説明がつく。まあ尤もこれも僕の願望込みの仮説に過ぎませんが…。

【作者コメント】
「沢山の方々の御支援御尽力を賜りまして掲載の運びとなり深く感謝いたします。<義博>」
感謝するぜ　ハンタが再開できた　これまでの全てに！！！