仕掛けでウケを狙うしか無い
好きな芸人は?と尋ねられたらオードリー、アルコ&ピース、マヂカルラブリー、蛙亭と答えると思う。
共通してるところをあえて探すとしたら、ネタが独特で仕掛けのクセが強い。そして普通に話すと人間味(いわゆる"ニン")が濃いところだとおもっています。4組とも際物扱いされやすいけど、人間性が色濃くネタに反映されていて。そしてラジオがすごい面白い。
ぺこぱの2人もすごい好きです。去年のM-1の「キャラ芸人になるしかなかったんだ!」のセリフはしびれたなあ。
しかしながらこの5組ともネタの仕掛けのクセの強さで注目されたのは不思議なところですが、最近その傾向はより強くなっていってるような気がします。
これは、音楽でも小説でも映像でもそうですが、新しい仕掛けを発明することに重点が置かれるようになって10数年は経過してるイメージ。
音楽ならサカナクション、ゲスの極み乙女。あたりはこれかなと思う。真正面のロックミュージックをカウンターパンチしてるような。メロディーを無機質に作りつづけられるという点で言えば、川谷さんはダントツ。
山口さんも器用に見えつつ、相当頭抱え込んで悩みに悩んで音楽を生んでる印象がある。
でもそのフォロワーのように発表され続ける音楽は音質はつるっと聴きやすくて洗練されてるのに、なんだか簡素化してる印象。まるっきり音楽が似てる似てないという話とはちょっと違う。
WHYが無いのにHOWばっかり沢山発明されているという印象。演奏中に、曲がかかってるその間に"ニン"が足りない。
冒頭のお笑い芸人さん達に似てる芸人も多数いるし、面白いネタの芸人は沢山いる。でも台本に書いてある文字を読んでる感が見えちゃうとなんだか急にその人の言葉じゃ無い感じが出てしまう。
言い換えると人間性が見えない。
小説も、設定が斬新でも初版の売り上げが良くても、その後売れなくなる本は山ほどある。
世の中に見つけてもらうには、仕掛けが斬新じゃないとどうしても目に止まって見てもらえない。
でもそこからスタートで、ようやく人間味で勝負できる。
この世のエンターテイメントがどんどん加速しており、新しい仕掛けの発明競争になっている。49年前のジョンレノンのイマジンは今でも最高な音楽なことをみんな知っているのに。
なんと、難しい世の中なんだろうなあと思う。
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