小林賢太郎「うるう」というコドク
選んだ孤独はよい孤独、という諺がフランスにはあるらしい。
彼は選んだ孤独を「ポツネン」と名付けた。
彼はうるう日を「孤独」のメタファーとした。
ポツネンと孤独。
孤独、と同じ読みで「蠱毒」というものがある。
毒虫をたくさんツボに入れ、お互いを戦わせ、食わせ、残った1匹が精霊として祀られる。
本意不本意は無関係に、仲間を殺し、最後の1匹となる。
蠱毒も「孤独」だ。
彼は孤独を見つめ、孤独を選び、孤独を集め孤独を共食いさせ、孤独の「蠱毒」を行った。
それが舞台「うるう」。
シュールさとそれに伴う可笑しさ、理解できないものは置いていく、突っ走る孤独。
彼の選んだ孤独を見つめるとき、こちらも孤独でいたいと思う。
それが自分の選ぶ孤独だ。
https://youtu.be/afmRXszcJgE?si=B_C1R84UbEr1dY7-