【開催レポート】共催イベント「新規事業の成功を引き寄せる実践的アプローチ」を実施しました!
こんにちは!シェアリングエコノミー協会の関西支部です。
2024年11月18日にQUINTBRIDGEにて、「新規事業の成功を引き寄せる実践的アプローチ ~大手企業とスタートアップ企業の戦略の違い、連携の未来~」と題して、イベントを開催しました。
タイトルの通り、大企業とスタートアップの新規事業創出をテーマに、関西を代表する企業の経営者や新規事業責任者の方々にお集まりいただきました。
本イベントは、株式会社Deepcraft主催、株式会社カスタメディアとシェアリングエコノミー協会の共催にて実施しました。
■各社ピッチ(登壇順)
まずは、新規事業をテーマに各社5分のピッチタイムを行いました。
■登壇者セッション
5名の登壇者によるセッションでは、提示したテーマに対し、大企業、スタートアップ企業の立場から、それぞれの貴重な知見を共有していただきました。
新規事業立ち上げの障壁
小山氏(関西電力)からは「新規事業とか何か」という率直な問いかけとともに、新規事業の定義自体の難しさが指摘されました。北田氏(NTTSportict)は「アイデアを考えても、仲間とお金など形にするまでが大変」と述べ、実際に仲間を見つけられたことが大きな転換点だったと振り返りました。
浦坂氏(カスタメディア)からは、大手企業特有の課題として「ステークホルダーへの影響を考慮する必要性」が挙げられました。一方で「昔より大手はスピーディになり、スタートアップの強みであるスピードがより付いてきて、障壁が少なくなってきている」という変化もお話しされました。
阿部氏(Deepcraft)は、スタートアップは資金不足や人手不足など障壁が多いと述べ、金谷氏(akippa)は創業期の経験として、資本金5万円からのスタートで直面した資金調達の困難さを共有。「20件くらい提案して、3件くらいだけ話を聞いてもらえた」という具体的なエピソードとともに、最終的にジャフコからの6500万円の出資獲得に至った経緯を語りました。「いいプロダクトをつくれば、誰かが認めてくれる」という信念の重要性を強調されました。
社内における新規事業の抵抗と受容
小山氏は、自身の部署以外からの抵抗があることを指摘しつつ、「社内の人にどうやったら喜ばれるかを意識している」と述べられました。
金谷氏は、トップである自身が責任者として名を連ねることで、組織的に推進するという工夫を共有。一方で、人が増えるとスタートアップの血が薄まってくる中での新規事業に対する社内の温度差についても言及されました。
大企業とスタートアップの連携の成功事例
金谷氏は、50社との提携の中で特に成功した事例としてSOMPOジャパンとの取り組みを紹介。自動車保険の解約という課題に対し、駐車場シェアを提供することで成果を上げた事例が共有されました。
浦坂氏からは、デベロッパーとのマンションシェアリング事業での協業事例が紹介されました。「リスクがある部分をスタートアップが担う」という役割分担により、両者の強みを活かした成功に繋がったとのことです。
阿部氏は、まだ大企業との連携は実現していないものの、AI事業という特性上、「まずは実践してみよう」という積極的な姿勢を持つキーマンが多いと指摘しました。また、日々進化するAI技術に自社全体として対応していくの課題感についても語りました。
失敗事例から得られた教訓
金谷氏は自動車メーカーとのカーナビ連携の事例を共有。QRコードを介した予約システムが実際にはほとんど使われなかった経験を反省として活かし、現在はGoogleマップなどスマホナビと連携することで成功に繋がったと説明されました。
浦坂氏からは、大企業と連携の際は、おもしろさや早さより前に、Pマークやセキュリティが大事だという重要な指摘がありました。
まとめ
全体を通じて、特に以下の点が今後の成功のカギとして挙げられました。
・社内で互いの強みを活かした補完関係の構築
・担当者の異動などにも対応できる安定した推進体制づくり
・適切なタイミングでの意思決定と実行
・収支予測における現実的な計画とアプローチ
本イベントでは、新規事業の成功には短期的な売上にとらわれない継続的な取り組みと、組織的な体制づくりの重要性が浮き彫りとなりました。
▼関西電力「モアクト」のサイトにてレポート掲載いただいています。
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