神様の意地悪なのか?男子と女子の声域の違い(2)
女子部員が男性ボーカル楽曲を歌うと、とっても楽に気持ちよく歌えてしまうんだが、バンドのボーカルとして考えると、曲のキーが低いので声の張り、艶がなくなってしまい、盛り上がりに欠けるパフォーマンスとなってしまう。
顧問としてのアドバイス
その1 別の曲を探させる
「 その曲は君にとってキーが低いから、女性ボーカルの曲に変えたらどう?」
ボーカルの彼女からしたら あこがれのVaundy の曲が気持ちよく歌えているところに、曲を変えろ と顧問に言われてショックを受けます。
へたするとこれが原因で退部に至ります。
その2 ほっておく
自分たちのやりたいように自由にさせる。
これが一番指導者としても楽なのではありますが、演奏発表会にも居合わせないといけないですから、練習場所や発表会で演奏を聴くたびに「指導者としてのストレス」が溜まっていきます。
その3 曲のキーを上げさせる
「1音(2フレット)だけキーを上げて演奏したら、ボーカルの魅力がもっと発揮できるよ」
これが一番望ましい方法でしょう。
キーボードはトランスポーズ機能がついているから +2 に設定。
ギターはカポタストを2フレットに装着。
問題はベースです。
ベースにはカポタストというものは無いので(世界のどこかにはあるのかもしれないが私は見たことない)、演奏者が2フレット分押さえる場所を移動させる必要があります。
ところが、令和の高校生は、You Tube の「この曲のベース弾いてみた」みたいな素人の投稿動画(厳密にいえば違法なのかな?)を観て各自で練習しますから、その動画のプレーヤーと全く同じ弾き方しかできません。
ちゃんと4つの弦の音階の仕組みを理解していれば、2つフレット上げるということもそれほど苦行ではないはず、ですが、「You Tubeの動画の通りに弾いてるのに なんでそれがダメなのか」と感じる子もいてます。女子部員の場合、泣き出す子も出てきます。
あと5年くらいしたら、
「AIプレーヤーがヒット曲の楽器を演奏していて、曲キーをチェンジするとベースの押さえるフレットも変わって、映像が切り替わるアプリ」
こんなのが普通に存在してるのかな。
神様が存在するのなら一回訊いてみたい。
「なんでアダムとイブの声域を違うようにしたんですか。性別関係なく、人類の標準声域を同じにしてくださっていたら、軽音楽部の顧問として余計な苦労することもなかったのに」
そんなことを考えてたら、スージークアトロとクリスノーマンのデュエット曲「Stumbling in」が無性に聴きたくなりました。
Chris Norman, Suzi Quatro - Stumblin' In (ZDF Disco 27.11.1978) (VOD)