アマゾン販売 売上計上額と消費税に関して
アマゾンで販売を行っているセラーで、
税務的にきちんと正しい売上を計上できている
セラーが実は少ないという恐ろしい話。
アマゾンでは、月次の売上数字のまとめを
期間別レポートという名前で打ち出すことができます。
セラーセントラル→レポート→ペイメント→期間別レポート
・概要
・トランザクション
という2つの形態でダウンロードすることが
できます。
・概要は売上、経費数字のまとめ的な資料
・トランザクションは、
各注文番号ごとの売上詳細、経費の詳細が全て記載されたCSVです。
(エクセルファイルの一種)
ここで、大きな問題が2つあります。
概要のデータを取っても、
トランザクションのデータを取っても、
・商品の
売上金額は税別の数字であるということ。
・それなのにアマゾン内の
経費金額は税込の数字なのです。
例えば、
アマゾンデータ上で、
売上が1億円だったとすると、
消費税が10%なら、
1億+1,000万円=1.1億円が本来の売上。
これを知らずに、
アマゾンデータをそのまま、
税理士に提出すると、
アマゾンの仕組みを理解していない
税理士は消費税を含まない売上を
計上してしまうということになります。
これは税理士の責任ではなく、
その数字を提出したセラーの責任となります。
これは消費税支払い額算出の際に問題となります。
消費税課税事業者の場合、
消費税納税額を算出すための基準売上額が
1.1億円なのか、1億円なのかは大きな違いです。
売上1.1億円の場合、
顧客から預かっている消費税は消費税率が10%なら1,000万円
(計算式:1.1億÷1.1=1,000万)
売上1億円の場合、
顧客から預かっている消費税は消費税率が10%なら909万円
(計算式:1億÷1.1=909万)
消費税の支払いで、
91万の差額が発生し、
これは消費税逃れと判断されます。
誰が悪いかと言えば、アマゾンの
データの出し方に問題があるわけですが、
結論として、知らないことは自分の罪になってしまいます。
この背景を理解した上で、
正しい処理で売上を計上していく必要があります。