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キズナーの天使、物述有栖の話

 物述有栖がどれほど素晴らしいキズナーであるか、そんなことは今更俺が言うまでもないことだ。キズナーの多くは物述有栖の凄さを把握済みだ。キズナアイよりもキズナアイに関する知識を覚えており、キズナアイよりもキズナアイ関係の記念日を覚えている。

 キズナアイにお世話になりまくったはずのVtuber界隈全体が炎上中のキズナアイから距離を置くという優しさのカケラもないときに、他企業勢にも関わらずツイートで、リプライで、時にリプライをスルーしてまで強く意思表示をした物述有栖の姿を、キズナーは知っている。

 キズナアイの分裂肯定派によって分裂否定派が追い出される流れになっていたときに、どのキズナアイが好きなのかをキッパリと表明していた物述有栖は単なる全肯定信者などではなく、キズナアイを守るためにキズナアイに意見できる立派な存在だ。分裂反対派を庇うようなツイート、キズナアイのボイスモデルが出演しているアニメの感想ツイートなど、自分が燃やされかねない勇気ある行動は忘れられない。

 まあ、こんなことは本当に俺が今更言うことでもない。物述有栖とキズナアイのツイートや動画を遡って実際に見て泣くほうが良い。ただ、もしかしたら最近の物述有栖とキズナアイの絡みを終えていないという人がいるかもしれないので、これだけは見ろよという動画を置いておく。最初の1人目が物述有栖だ。

 

 さて、物述有栖がキズナアイを好きなことは有名だが、キズナアイが物述有栖を好きなことは意外にもあまり語られていない。そもそもの始まりはキズナアイが物述有栖の声真似動画を投稿したことにあるが、物述有栖がキズナアイを慕う様子が配信等でわかるようになったとき、キズナアイは「自分が誰かに憧れられるということ」について意識し始めていた(このことを知らない人が万が一いたなら、今すぐアイチャンネルのメンバーシップの投稿を最初から遡って読み進めて欲しい)。

 キズナアイが自らをVtuberの親分として考え、親分として振る舞うようになったことが果たしてプラスだったのかマイナスだったのか、それは意見が分かれるところだと思うが、シロやミライアカリのように2017年デビュー組は後輩というよりも共にジャンルを開拓してきた友としての関係だった中で、明確に後輩として好意と敬意全開で接してきた物述有栖は、キズナアイに多大な影響を及ぼしたのではないか。

 今まで慕ってくれていたVtuberやリスナー達がどんどん去っていく。今まで応援してくれていたVtuberやリスナーが分裂や運営を肯定し、見た目や設定だけが好きだったことが明らかになっていく。共に歩んできた古参Vtuber達も同時期に燃え、運営が変わり、励まし合うことすらままならない。その中でキズナアイを支えようとメッセージを送り続けた物述有栖に、キズナアイがどれほど救われたのだろうか。

 キズナー同士で傷つけ合い、表向き穏健でも鍵アカで陰口を叩き合うような地獄で、匿名でなく正々堂々とリプライをぶつける物述有栖が、俺には正義の味方に見えた。人間関係と資本主義でドロドロに汚れた世界が綺麗な海に見違えるようだった。

 物述有栖は口だけの女ではない。顔だけの女でもない。声だけの女でもない。時間を費やし、金をかけ、努力を重ね、運営よりもファンを大事にする姿勢を貫き、単なる生主などには留まらないバーチャルYouTuberである。ファンを蔑ろにしていることを隠そうともしない同僚やスタッフと一緒にイメージダウンさせられていることが、俺は本当に本当に悔しい。

 万が一、物述有栖を「ペラペラの2D使ってライバー同士でFPSしてるだけでしょ?」なんて思ってる人がいたら、彼女のチャンネルを新しい順でも古い順でも人気順でも良いので順番に動画を辿ってほしい。そんな配信は一本もない。ゲーム配信やASMRでも3Dを積極的に使うので、「最近全然2D見ないな…」ということすらある。とりあえず最近の動画をいくつか置いておく。

 個人的にピクミン3のサムネが可愛いと思う。


 俺はシロやミライアカリや輝夜月と一緒にいるときのキズナアイも当然に好きだ。また別の良さが沢山ある。ただ、今日は物述有栖の話をしたかった。物述有栖の益々の活躍を祈る。