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スローVTとは?VTとの違いと危険性を徹底解説!波形の特徴も紹介
心電図で「VT(心室頻拍)」と聞くと、多くの人が危険な不整脈をイメージすると思います
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VTは怖いよ!
実習中にVTが出てる患者さんがいて鳥肌たっちゃったもん!
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確かにVTは怖い不整脈だね
でもVTにも色々あるんだよ
緊急度の高いVTとそうでないVTがあるよ
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VTにもさまざまな種類があり、スローVT(slow VT)や非持続性心室頻拍(NSVT:nonsustained VT)と呼ばれるものがあります
これらは致死的な不整脈とは異なるものの、適切に評価しなければならない重要な波形です
スローVTは、比較的ゆっくりとした心室頻拍の一種ですが、実際にどのような特徴を持ち、どのようなリスクがあるのでしょうか?
今回の記事ではスローVTとVTの違いや、スローVTの波形の特徴、危険性について詳しく解説していきます
スローVTとは?
スローVTは心室頻拍の一種であり、心拍数が通常のVTよりも遅い状態を指します
心室筋の固有調律が促進された結果として現れることが多く、心筋梗塞などの心疾患に関連している場合があります
スローVTの特徴
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心拍数
スローVTの心拍数は70〜120回/分程度の範囲です
VTの定義における心拍数の基準100回/分を下回ることが特徴
通常のVTと比べると脈が遅いことがわかります
波形
心電図上で幅広いQRS波形を示し、VTに似た波形が連続して出現します
しかし、通常は循環動体に悪影響を及ぼさないことが多いです
循環動体
循環動体は安定していることが多く、緊急の治療を必要としない場合が一般的です
VTとの違い
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VTは一般的に心拍数が150回/分以上になることが多く、血行動態の破綻を引き起こしやすいです
スローVTの波形と比べてみると明らかに脈が早いことがわかります
VTの心拍数の確認方法
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VTの心拍数ってどうやって確認するの?
モニターに表示されてる心拍数を見れば良いの?
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モニターに表示されている心拍数ではVTの心拍数は分かりません
心電図上で心拍数を計算する必要があるよ
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心電図上で心拍数を計算する方法は3つあります
300法
1500法
6秒法
今回は1500法を使ってVTの心拍数を測定してみます
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R-R間隔は約6〜7mmあります
1500法で計算すると上のVTの心拍数は約214〜250回/分であることがわかります
心電図上で心拍数を測定する方法は以下の記事で詳しく紹介しています
興味のある方はぜひチェックしてみてください
スローVTはやばい波形なのか?
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結局のところスローVTは危ない波形なの?
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スローVTは危ない波形とはみなされないよ
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スローVTは緊急性の高い不整脈ではありません
しかし、患者の状態によっては注意が必要です
特に以下のような場合には迅速な対応が求められます
症状がある(動悸、めまい、意識消失、気分不良)
血行動態が不安定になる(血圧低下)
頻繁に発生し持続する
VT発見時の対処
モニター監視中にVTもしくはスローVTを発見した時は、バイタルセットを持参して患者の様子を観察しに行きましょう
以下に該当する場合は直ちに主治医または日当直の医師に報告して指示を仰ぎましょう
症状がある(動悸、めまい、意識消失、気分不良)
血行動態が不安定になる(血圧低下)
頻繁に発生し持続する
上記に該当していない場合であっても主治医への報告は必要です
緊急度は低いため以下を確認してから落ち着いて主治医に報告しましょう
バイタルサイン
モニターのリコールと長時間波形(同様の不整脈が出ていないか?)
採血データ(電解質異常がないか)
内服薬(βブロッカーや抗不整脈薬を内服しているか)
以下の記事ではVTの時に使用する薬剤についてまとめています
興味のある人はぜひチェックしてみてください
「VTの時に使用する薬剤まとめ」
まとめ
スローVTは、心室頻拍の一種でありながら、一般的なVTよりも心拍数が遅い特徴があります
しかし、心機能や基礎疾患によってはリスクが高まるため、注意が必要です
モニター上でスローVTが疑われる場合は、患者の症状と血行動態を慎重に評価し適切な対応を検討しましょう