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アンミナ概念グッズを作るようになった母とのコラボ話(前編)

コロナの影響が今よりも大きかった頃、現地に行かずにネット上で交流・頒布ができるオンラインイベントが流行。

アンジェ関係でも、キャラ単体や特定のカップリングオンリーなどのイベント企画が立ち上がり、わたしは概念カラーで作ったハンドメイド品を頒布する形で参加をしていた。

アンミナカラーのシングルリングや懐中時計を作り、さらには時間に余裕もないのに推しカプ仕様のダブルリングまで製作。
完全に、持ち前のドM根性を発揮していた。

全13人分。

12月になると、仕事も年末進行になり残業続き。
それでも自分を追い込みながら、公式から出た3宇宙メッセージカードのカラーでシングルリングを全員分(30個)作っていた。

何がわたしを駆り立てていたのか。
微妙な色の違いを調色するのに時間が掛かる。
連日、深夜1時~2時まで製作。
神鳥
聖獣
令梟

年の瀬に、命を削っていた。

年が変わっても、変わらず忙しい仕事。
個人的なオーダー製作もしながらのイベント準備で、ついに体力が限界を迎えた。

いくらゲーム時は25歳のアンジュになっているつもりでも、現実世界では、まあまあな中年であるからして無理もきかなくなってきた。

わたし(新作、間に合わんかもしれん…)

どんよりした気持ちでリビングに行くと、編み物をしている母の姿。

当時、アンジェとは全く関係のない一次創作系のイベント用として母に依頼していた、毛糸の肉球トレーを編んでいる。

そんな母を、しばらく見つめていた。

「………」

(これ、次のイベントのアンミナカラーで作ってもらったら頒布ができるのでは?)

(このトレーを新作アイテムにすれば、最悪わたしが何かしら新作を落としても乗り切れるのでは?)

もちろん、母は最初は渋った。

ママン「こんなおばあちゃんが作ったものなんて、誰も欲しくないと思う」

わたし「いや超かわいいよ!!!アンミナカラーだったら絶対にもっとかわいい!!!!ほら!赤の毛糸あるやん!!これシュリの色やん!!!」

疲れているのもあって、まるで語彙力の無いポンコツ説得。
仕方なく母は赤のトレーを編んでくれた。

ヤッター!!!!(派手!!!)

わたし「あっ♡手持ちの毛糸に青もあるやん!!これレイナの色!!!他のでも誰かの分が作れそうだし、ここに無い色の毛糸は買い足すし!!!」

我ながら、もう必死である。

しかし、何だかんだママンは可愛い娘(語弊)の熱に負けて制作を続けてくれた。

仕事が早いママン。
どさくさで追加オーダーをするわたし。
最愛のルヴァ様のことも忘れないママン。

そして、ついにアンミナのメインキャラ全員の毛糸のトレーが完成!!!
ワー!!!パチパチパチ!!!

※左上は使用例


やったね!!!マジで助かった!!!(心の声)

同時に、こちらはアンミナモチーフのボールペン作り。

2022年2月。
親子コラボでイベント頒布デビューを果たした。

イベント終了時には、ありがたいことにボールペンも毛糸のトレーも完売。

自分の作ったものが誰かに迎えられることが初めての母、大喜び。

…良かったね、ママン(グスッ)

ホッとしたのも束の間、その後にもイベントはたくさん控えている。

「………」

(毛糸のトレーはもう1回編んでもらうとして、まだママンにはポテンシャルがあるな)

またも、母を巻き込む計画を立てていた。

余談だが、リングや懐中時計に使用しているレジンはアルコールに弱いなどの注意点もあるし、ボールペンに使用しているハーバリウムオイルもいずれは経年劣化を起こす。これは商品説明にも、お迎えいただいた際にも必ずアナウンスしている。

それに引き換え、毛糸で作ったものは破損や汚損をしない限りは長く品質を保てる。

「………」

(……何か……何かあるはず……)

(トレーだけで終わらせるのは惜しい…)

この機を逃してはならぬ。
わたしは必死で考えた。

つづく。

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