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"食"が広がる!十勝の魅力をまるっと🧀《スタディーツアー編 その①》
こんにちは!立命館大学食マネジメント学部 2回生のつかねです。
今回は、カノール運営メンバー1回生のひよりちゃんと行った「十勝スタディーツアー」の体験記です。
■十勝スタディーツアーって?
訪問のきっかけは、先輩の「十勝行ってみない?」というお誘いから。
以前にも、北海道へは訪れたことがありました。
そのときは、大好物のチーズを知るためにチーズ職人のもとでお手伝いをしました。
しかし、今回誘っていただいた場所は、十勝。
十勝は、特にチーズ職人が多いのに行ったことがなく、「もうこれはいくしかない!」と二つ返事ですぐに返事をしました。
・いざ、旅立ちの時
1月29日の早朝。
まだ朝日も出ていない時間に家を出発し関西国際空港へ。
いつも飛行機に乗る時はワクワクします。
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空の景色に見惚れていたらあっという間に新千歳空港へ。
真っ白な雪景色の世界に到着です。
空港からバスに揺られて約3時間。集合場所の帯広駅に到着。
ついにドキドキのスタディーツアーの始まりです!
■世間って意外と狭いんです。【DAY2】
初日は、一緒にツアーを回る他大学の学生さんと交流会。
自己紹介などアイスブレイクをしていく内に打ち解けていき、話しも弾みます。
なんとその中に、カノールが実際に縁農を企画した善兵衛農園さんに行ったことのあるという方が!!意外な共通点を見つけて話が盛り上がりました。世間って案外狭いです笑
2日目からはついに十勝の企業さんを回っていきます。
向かった先はロケットの町として全国的に知られている大樹町。
大樹町では、さまざまな方との出会いがありました。
《訪問先① 坂根牧場》
・珍しいアニマルウェルフェア認証を持つ牧場
まず初めに訪れたのは、『坂根牧場』さん。
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4代にわたって牧場を経営している坂根さんは、アニマルウェルフェア認証を受けている珍しい牧場。放牧をしながら牛を育て、そして生肉、乳Lifeというチーズブランドまで立ち上げています。
◆アニマルウェルフェアって?
感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。
坂根さんが今のやり方にたどり着くまでのお話を聞く中で、牛への愛情や、何にでも取り組む挑戦的なその姿にすごく刺激を受けました。
・複合経営という考え方
元々酪農をするつもりではなかった坂根さんはアメリカに憧れがあり、「留学したい」と考えていたそうです。そこで見つけたのがアメリカへ農業研修に行くプログラム。
「これは良い機会だ!」とアメリカに飛び出しました。
しかし、そこでみた景色は普段実家でやっている事とあまり変わらず、案外、衝撃的ではなかったそう。
そんな時にたまたま目に留まったのがスイスの酪農。
スイスでは酪農をしながら、カフェや加工もする「複合経営」を行っているということを知りました。
それを知った時、坂根さんの心に火がつきました。
「実家でも、この複合経営ができるのではないか!?」と。
・帰国、そして土作りに挑戦!?
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そして、日本に帰国後すぐに、複合経営する方法を調べ、模索し始めました。
ある時、既に複合経営をしている方から「まずは土を変えるとこからだ。」とアドバイスされた坂根さん。
初めは土づくり?と疑問に思い、詳しく尋ねてみると、牛を育てるために必要な良い牧草を育てるためには土を改良することが必要ということが判明。なんと、土の成分を分析し最良の土づくりを目指したそうです。すると、牛のミルクの味が変わり、他の製品に加工した時の美味しさが格段に上がったそうです。
Writerのつぶやき
見学中に、搾りたての牛乳を頂いたのですが、牛乳独特の臭みがなく、後味がすっきりしていてお水のようにゴクゴク飲んでしまいました。本当に美味しかったです!
・こだわりのチーズ、おいしすぎます!
土の改良に取り組み、牛をまるで我が子のように大切に育て、牛を思いながら生活して行った結果、日本では珍しいアニマルウェルフェア認証を取得した牧場に成長していきました。
坂根さんのお話の中では、坂根さんの牛に対する優しさが滲み出ていました。
ミルクも、チーズも本当に美味しかったです。
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「さけっちょ」というチーズを試食させていただいたのですが、柔らかく、そしてミルク感が強いのですが、塩加減が強くないため、お子さんや高齢の方にも楽しんでいただけるチーズだなとチーズからも坂根さんの優しさを感じました。
《訪問先② 大石農産》
・極寒の地で見つけた意外な作物!?
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続いて訪れたのは、『大石農産』さん東京ドーム32個分の広さを持つ大石農産の特徴は、育てている作物と働き方。
十勝では、じゃがいも・小麦・小豆・ビートなどを生産する農家さんが多い中、大石さんは、大根と蕎麦を育てています。
北海道では、寒さに強い野菜や酪農をする人がとても多いです。
では、なぜ大石さんは大根と蕎麦を選んだのか。そこには、私たち生活者の健康を思う気持ちがありました。
蕎麦はビタミンを多く含み、大根は“大根どきの医者いらず”ということわざがあるほど体に良いとされています。また、健康を支える食材という役割だけでなく、蕎麦と大根を輪作で育てていくことで、蕎麦が土壌の栄養の安定や、よりよい大根ができるという理にかなった循環も生まれているそうです。
◆輪作(りんさく)って?
同一耕地に一定年限をおいて異なる種類の作物を交代に繰り返し栽培すること。 地力の低下や病虫害の発生を防ぐ効果がある。 輪栽。
他にも、できるだけ肥料を与えすぎず自然の力を生かした農法にこだわり、安全で安心して食べることのできる作物を作っていらっしゃいます。
・大石さんが考える健康と未来
なぜそこまで人々の『健康』にこだわるのか?
それは『人間には生きて命を繋いでいくという使命があるから』と大石さんはおしゃっていました。
そして健康に生きていくこと=医療費の削減につながり、未来への投資にすることができるのではないか。
自分の後にも続く未来にまで、目を向ける。
そのひたむきな大石さんの姿勢に感銘を受けました。
そして働き方もとってもユニーク!
収穫期は社員総出で働き、作業のない冬の間は、ほぼ休暇状態なのですが給料が支払われるとのこと!とても珍しい働き方ですよね。
実は、収穫期に得た収入を冬の間に分散してできているこの仕組み。
休暇中に自分の好きなことをするもよし、バイトをしてさらに稼ぐもよし。
何をしても良い自由度の高さが、とても素敵ですよね。
このような働き方に変えてから、夏の収穫期の社員の集中力が大幅にUPし、作業効率も良くなり、社内環境の向上に働きかけられたと大石さんはおしゃっていました。
■生産者の方の想いに触れて【次回に続く!】
2日目に見学させていただいた「坂根牧場」さんと「大石農産」さん。
どちらも優しさや想いのこもった牛乳や野菜を作られていて、利益だけを追い求めるのではなく、自分達のできることで社会の人、そして動物をどう幸せにしていけるのか、視野を広く考えている姿がとても素敵だと思いました。
「十勝スタディツアー編」はまだまだ続きます!
3日目はどんな気づきがあったのか!次回乞うご期待!!
◆Writer: Tsukane Hirata
◆Editor: Kanna Yamanaka
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