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第0回、現代に蘇りし「ドラコ爆発」の末裔(レガシー)

 6月10日に行われた第14回彼の地きずな杯(レガシーの部)の優勝デッキの紹介です。

 かつてドラコ爆発というコンボがあった。それは《うつろう爆発》というデッキトップの呪文のマナ総量分のダメージを与える火力呪文でマナ総量の大きな《ドラコ》をめくり大ダメージを与えるというド派手なコンボだ。

プレーシフトでの登場以降現在までマナ総量最大の呪文

旧エクステンデッド環境で出現したこのコンボを現代のリメイクカードたちで再び狙いに行く本デッキリストは正に「ドラコ爆発の末裔」と呼ぶのに相応しいだろう。

12マナ×4に15マナ×8

 現代では《計算された爆発》と《ドラコの末裔》という後継カードがデッキの中核を担っている。《計算された爆発》はインスタントになりフラッシュバックのついた《うつろう爆発》で強化はもちろん類似カードが増えたことにより本リストのように両方採用することでコンボの安定化を図ること可能になった点も見逃せない。《ドラコの末裔》はその名の通り《ドラコ》のリメイクカードであり、リメイク元と同じく版図でコストが軽減される能力に加え自軍のクリーチャーに色に応じた能力を付与するという能力を持っていて後述のクリーチャー達とも相性が良い。
そしてこのリストで特徴的なのは《鋭敏な決闘者》だろう。アップキープの開始時お互いデッキトップを公開し、公開したマナ総量の分相手にライフルーズさせ手札に加えるというもので、相手にも恩恵があるというデメリットがあるものの毎ターン高打点のチャンスがあり手札補充ができるというのはコンボデッキにはありがたい。似たようなアクションをする《闇の腹心》とは逆にデッキにマナ総量の大きい呪文が多いほどメリットがあるのデッキ内はキャスト可能なコスト軽減持ちの大型クリーチャーを多数投入していてコンボ以外のサブプランも担っている。

バイアルスマッシャーとかいう声に出して読みたい日本語(英語

他にも《激情の薬瓶砕き》はデッキ内の高打点コスト呪文を唱えることで高打点を叩き込むことが可能で、それに合わせて除去札も《束縛の力線》や《殺し》とマナ総量の多い呪文が採用されていて除去ですらダメージを与えて行こうという意志を感じる。

ドラコ爆発というコンボには旧エクステンデッド環境発祥のコンボをフィニッシャーにした「コントロールデッキ」やデッキ内を爆発以外高コスト呪文で埋める「オールインコンボ」といった型がある中、新たに「爆発を何度も起こせるミッドレンジ」という方法でアプローチしたのはデッキ制作者のセンスが光る素晴らしいデッキでした。

優勝おめでとうございます。

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