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哲学的キャリア論のススメ10~面接は危険物以外持ち込み可!~

「働く、生きるを、HAPPYに」をビジョンに掲げる株式会社ミライフで、キャリアデザイナー兼事業企画として働いている菅野(かんの)による「哲学的キャリア論」、記念すべき第10回です!

「仕事が変わらないことのリスク」について深掘りした第9回はこちらをご覧ください!
※内容はどこから読んでも大丈夫ですのでご安心ください。

なお、このnoteでは「哲学的」という言葉をとても広い意味で使っています。

もう少しちゃんとした哲学の話が知りたいよ!という方は、Voicyで配信しているこちらの番組をお聞きいただけると嬉しいです。

それでは、さっそく始めていきましょう!


面接には、もっと柔軟に向きあおう!

面接は危険物以外持ち込み可。

これは、私が社会人2年目のときに、人事の上司に言われた言葉です。

初めて聞いた時は、そのコミカルさ思わず笑ってしまいました。

ですが、自分自身この言葉に助けられましたし、10年以上経った今でも色々な人に役立つな、と思っています。

意味としては言葉通りなのですが、今回は「面接にもっと柔軟に向きあおう!」というメッセージも込めて、少し深掘りしていきたいと思います。

面接も人と人のコミュニケーションである

書類選考が通過し、いざ面接だ!という方が、意外と忘れがちなことがあります。

それがこの「面接も人と人のコミュニケーションである」ということ。

どうしても新卒採用の一問一答の感覚が強いからか、特に転職が初めての方ほど、「とにかく質問に的確に答えよう」としすぎるように感じられます。

ですが、中途採用の面接の場合、本質的には「一緒に働きたいかどうかをすり合わせる」という観点が大きいです。

そもそも、よほど通年で採用しているポジションでもない限り、面接官もそこまで面接慣れしていないケースも多いため、基本的には「質疑応答形式ではあるものの、会話の中でその人の特徴を掴んでいく」という流れになります。

ですので、候補者としても「面接官のペースに合わせていれば上手く聞き出してもらえるだろう」というスタンスではなく、「面接官と一緒に会話の流れを作っていく」という意識が、実はとても重要なのです。

オンラインだからこそできるコミュニケーション

そのように考えた際に、つい数年前まで、面接は対面が基本でした。

そのため、「危険物以外持ち込み可」とは文字通り、履歴書や職務経歴書だけでなく、自己PRのための資料やポートフォリオなど、「自分の魅力を伝えられるもの」は何でも持参し、その場で見せることができる、ということを示していました。

オンライン面接が主流となった現在、この「持ち込み可」は「投影可」と置き換えることができるでしょう。

その場合、自身が携わったプロジェクトで作成した資料や自身のインタビュー記事、会社のプレスリリースなどで口頭の情報を補足したり、説得力を高めることがより容易に行えます。

※もちろん機密情報の共有はNGですし、うっかりデスクトップに置いていた個人情報や取引先の情報などが見えてしまうのも「情報管理ができない人ではないか」と思われてしまうのでNGです。

「面接でそんなことをしていいんですか?」

と驚かれる方もいるのですが、通常のMTGでも何かをしっかり伝えよう!と思えば資料を用意するものですし、面接の場で「ちょっと資料があるので画面共有してもよいですか?」と丁寧に確認すれば、ダメと言われることはほとんど無いと思います。

つまり、「面接では自分の言葉だけで実績を証明しなくてはならない」と思いすぎず、少し工夫をするだけでも、自分の実績や熱意をきちんと伝えることができるのです。

説得力を持たせたいなら、履歴書と職務経歴書だけに頼らない!

加えてですが、選考の際に提出してよい情報は「履歴書と職務経歴書」だけ(加えたとしてもポートフォリオや推薦状ぐらい)だと思っていませんか?

実は、これも企業からすると、厳密なルールはありません(一部書式が完全に決まっている企業もあるかもしれませんが、そうでない企業の方が多いと思います)。

履歴書と職務経歴書で自身の強みが面接官に確実に伝わる、または書類選考が必ず通過する、という場合は不要なのですが、例えば異業界や異業種への転職、いわゆるキャリアチェンジなどの場合、「どうしてこれまでの経験が新しい会社でも通用するのか?」を、説得力のある形で伝えないといけません。

例えば私の場合、完全未経験の状態から人材業界であるミライフの選考を受けたわけですが、その際に自分が「学ぶ力があり、未経験業務でもキャッチアップできる」ということを説得力を持って示すために

これまでに読んだ500冊ほどの書籍リスト

をエクセルで応募書類として提出しました。

これは、「趣味は読書です」や「私は経験したことがないことでも必死に学びます」という「意見」を伝えても、説得力が弱いと判断した結果です。

つまり、この時の私にとっての「持ち込み可」の資料こそが、この「500冊の書籍リスト」なのでした。

実際代表のスケさんからも「読書リスト送ってくる人は初めてで、これはいい意味でやばい人が受けに来たと思ったんだ」と、良くも悪くもインパクトを残すことができていたみたいです(笑)

受かるための努力は、もっと柔軟にできる

面接に限らず転職活動において重要なのは、受かるための努力を惜しまないことです。

もちろんみなさん準備や努力はされているものの、「相手に伝わるように」という観点で努力する人は少ないため、ここを意識するだけでも大きな差別化になります。

例えば、面接前に企業の詳しい情報を調べるだけでなく、その上で自分の経験やスキルが役立つことを、どのように伝えれば相手が納得してくれるか?まで考えている人は、実はそう多くありません

だからこそ、伝える内容や伝え方を少し工夫するだけでも、面接官や企業側に「自分達のためにここまで時間を使って準備をしてくれたんだ」という、ポジティブな印象を残すこともできるのです。

そして、良くも悪くも人が判断する面接においては、正しい受け答えをするだけでなく、こうした「ポジティブな印象」をどれだけ残せるか?が、思いのほか重要だったりもするのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介した「面接は危険物以外持ち込み可」という言葉。

この言葉には、本当に行きたい会社があるのであれば、出来る限りの準備を怠らず、自分の魅力を最大限に伝えるための工夫を柔軟に行うべし、というメッセージが込められていると思っています。

もちろん、あらゆる方の転職活動に、この言葉が役立つわけではないと思います。

ですが、転職活動の成功に向けて、「自分ができる限りの努力や準備を行った上で選考に臨みたい」という方がいましたら、ぜひ気軽にこちらのフォームからご連絡いただけたら嬉しいです。

それでは次回も、どうぞよろしくお願いいたします!


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