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【日記】NANA

定期的に昔好きだったアニメを見たくなるサイクルがあり、昨日はNANAだった。
NANAはアニメ版を18年くらい前にタイムリーに観ていた。VHSに録画して中学校から帰ってきて晩御飯までの間に見ていた。

昨日youtubeで久しぶりにエンディングの映像を見ると鳥肌が立つくらい素晴らしかった。

完成度が高すぎる。心の中でスタンディングオベーション。
この映像だけいきなり見ても、台詞と映像を照らし合わせてしっかり想像すればなんとなくストーリーが分かると思う。

そして、エンディングに入ってから花の描写がすごい。
FlowerとYellowで花を表現。クルクル回転する謎の動きがかわいいしカッコいい。そんな表現の仕方どうやって思いついたのと思う。アイデアが凄い。

クレジットも左側に寄っていて、下からうねるように出てくる。論理的になぜこれが良いのか説明できないけどセンスある。と思わせる演出。論理的じゃないような、でもものすごく計算されている。作った人の頭の中を知りたくなるような、自分には絶対に思いつかないアイデアが詰まっている。凄すぎる。

最初の花をFlowerで表現し、視点が空に移動してから星座が映りpisces(うお座)が出て、下に降りてギターのコードのCadd9などが出て、アルファベットで繋ぐ流れ。センスの塊過ぎる。相当頭柔らかくないとこんな組み合わせできないよ。。。作った人天才やろ。

あと、昔から思ってたけどハチはやたらアップの笑顔が多い。
主人公だからだと思ってたけど、それだけじゃない気がした。
ハチ以外の人物が割と暗いというかダークな人生を歩んでいる人が多い。
主人公のハチがむしろアクセントというか、調整役的な立ち位置での陽キャ(笑顔担当)になっている気がした。

アニメも背景は結構暗めで影が多い。その分、たまにキラキラした川面が映ったりハチ(小松奈々)の笑顔のアップが入るとかなり引き立つ。でも、中学の頃から思ってたけどハチのキャラはNANAの世界で浮いている。主人公なのに。という矛盾を抱えた作品だと思う。

作者の矢沢あいさんは私の想像でしかないが、ハチになりたいナナみたいな人物のような気がする。ただNANAの世界はハチ一人の明るさでは限界があるくらいダークな人が多い。矢沢さんの分身なのかもしれない。しっかりしてそうな人も以外と繊細。という流れが多かったように思う。その中ですら輝くハチの明るさに嫉妬する人物もいた。

漫画版は途中までしか読んでいないが、後から登場したキャラクターでバンドのマネージャーなど明るい人物が投入されてはいたが、根幹にかかわる人物ではなかったように思う。
根幹はなんなのかというと非常に難しいけど「依存し過ぎず幸せになることはできるのか」みたいな問いの解決かもしれない。
しかし、ダークな人からすれば「いつも明るい人は絶対に傍にいて欲しい」と思うものだと思うので、なかなか難しい。ハチは浮いているが全員から必要とされている絶妙なバランス。その着地点は全員が大人になって、そこまで過度に依存しない。みたいな普通の流れが現実だと思うのだが、漫画でそれをやると夢がなくて微妙な気がする。

NANAは長らく休載中になっているが、私にも当然この漫画の完結方法は分からない。分からないので、分かりませんでした。そのくらい難しい問いでした。という終わり方でもOKなのではないかと思う。

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