神奈7月号
毎日雨が続いています。7月が半分過ぎても梅雨が明ける気配はありません。そろそろ傘を持たなくても出かけられるようにならないかなあと、筆者は空の様子を伺っております。ところが世間は梅雨よりも新型コロナウイルスで大騒ぎです。いつになったら収まるのかと、読者の皆さんも飽いているのではないでしょうか。
さて、本誌は今月もマガジンを公開いたします。今回のテーマは「秘密」です。人はどういうときに秘密を持つのでしょうか。あるいは持たざるを得なくなるのでしょうか。おそらく何らかの大切なものを保つために不都合な情報を隠すのでしょう。誰しも秘密があります。人間が人間であるためにはどうしても秘密が必要なのかもしれません。
それでは作品をお楽しみください。(編集担当:文野麗)
執筆陣
四葉美亜:「傷」
Twitter@miahclover28
作者コメント:なし
文野麗「解しない人間」
Twitter@lei_fumi_zb8
作者コメント:先日近所の小さい書店で1997年に刷られた古い本と出会いました。一見古本ですが新刊として買いました。不思議で数奇な出会い方をしたその本を今読んでおります。ときめきが溢れます。
松風陽氷「泥濘のチコ」
作者コメント:真っ白い空間の中で一人の中年男性が泣いておりました。私の目にはその姿が苦しい程鮮明に映し出されました。広くて平らかで重い静寂でした。その男性は父でした。そんな夢から覚めたばかりのことです。