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【イベントレポート】第3の箔「顔料箔」をつくってみよう!~ 金箔でもない、メタリックでもない、顔料箔の世界 ~
2022年7月2日(土)、7月4日(月)両日、堀川新文化ビルヂングさんのイベントスペースをお借りし、デザイナーさんやアーティストさん、印刷関連の仕事に携わる方々に向けたセミナー&ワークショップを開催しました。
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セミナー形式で顔料箔について概要を学んだ後に、ワークショップでは本来は機械化されている製造工程を手仕事で体験いただきました。
セミナー
はじめにスライドを用いて、簡単な会社説明や「蒸着箔」と「顔料箔」の違い、「顔料」と「染料」について、「 顔料箔」の構成や特徴のあらましをご説明し、「顔料箔」の基本を簡単に学ぶことができる時間を設けました。
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KANMAKI工場内での顔料箔の製造工程を3D映像と動画で体験できる「バーチャル工場見学」も!
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続いて、テーブルにある道具の説明後にスタッフが事前に用意した基本色4色を使った「調色」のデモンストレーションを実施し、いよいよワークショップへ。
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調色
はじめにインクを混ぜ合わせて調色を行います。
各テーブルの上には、白・赤・青・黄色の4色のインクが用意されており、
参加者の皆さんはそれぞれの色を調合しながら、好みの色を作ります。
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今回はインクの中でも顔料固形分の構成比が高く、塗った時に厚みを出せることから、白を「ベースインク」として、そこに赤・青・黄色のインクを加えて調色する方法を提案しました。
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透明なカップにインクを投入することで地層的に色が重なっていく様も楽しみながら、鮮やかなカラーやパステルカラー、少しずつ何色も合わせたマーブルカラーなど、個性豊かな調色がそれぞれ完成しました。
塗工
続いての作業は塗工です。
調色したインクをフィルムシートの上に垂らし、バーコーターと呼ばれる棒で薄く均一に伸ばしていきます。
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この際、塗工が厚すぎても薄すぎても転写に影響を与えるため、ゆっくり慎重にインクを伸ばす作業を行います。
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普段の製造工程では、この部分の塗工膜厚のコントロールが肝になるので、
いかにそれを手作業で簡易に楽しんでいただくかが、事前の試作で苦労したポイントでした。
当日は「ゆっくり慎重に」具合をガイドしながら、難しさもひっくるめて体験していただきました。
乾燥
塗工を終え、次は乾燥の作業へ移ります。
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薄い箇所は塗工してまもなく乾いていますが、表面が乾燥していても内部がしっかり乾燥していないとその後の転写工程で不具合の要因となるので、ドライヤーを使用して充分に乾燥させる必要があります。
転写
最後に、ラミネーターを使って完成した顔料箔のフィルムシートをステッカー台紙に転写します。
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1枚目は参加者の皆さんがご自身で作り上げた箔、2枚目は作成した箔と既存の箔を組み合わせたりと様々なオリジナル作品が完成しました。
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また、抜け殻の箔を利用して、ご自身のスマートフォンケースをデコレーションする参加者の方々も!
余すことなく箔を楽しんでくださいました。
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お土産
セミナーにご参加くださった皆さんへお配りしたお土産です。
トナー転写をご家庭のアイロン等で楽しめる箔キット、ペンでなぞるだけで箔文字が描ける「煌葉-kiraha-」などをご用意しました。
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ご自宅でも箔押し体験を楽しんでいただき、新たな箔の魅力を発見するきっかけになると嬉しいです。
今回初めてセミナー形式のイベントを開催したため、当日は至らぬ点が多々あり、参加者の皆さんやご協力をいただいた大垣書店さんにもご迷惑をおかけしてしまうこともあったのですが、皆さんに支えていただき実施することが叶いました。
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不定期にはなりますが、今後も顔料箔に対する理解を深められるようなイベントやセミナーを実施していきたいと考えております。
また、予想を超えるお申し込みがあり、定員の都合によりご参加いただけなかったお客様にも、この場を借りて改めてお詫び申し上げます。
ご参加いただいた皆さん、ご協力いただいた大垣書店さん、誠にありがとうございました。
参加者の皆さんからいただいた嬉しいご意見の数々とアドバイスや課題を糧に、KANMAKI一同、次に向かって頑張ります!
撮影協力:大垣書店 堀川新文化ビルヂング店様
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