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たったひとつの質問から生まれた、13編の物語。『ワンデーガール(ズ)-「女の子」として生きるってどういうこと?-』
Q あなたが、「ああ、自分は『女の子』なんだ」って感じるのはいつですか?
こんな質問をされたら、あなたはどう答えますか?
「女の子」をしている自分を楽しいと思うこと。
「女の子」扱いされて嬉しいと思うこと。
「女の子」扱いが悔しかったり悲しかったりすること。
「女の子」のこういうところって嫌だなって思うこと。
「女の子」のこういうところ、大好きって思うこと。
どの感情も、その割合こそ違えど、「女の子」を経験した人には心当たりがあるのではないでしょうか。
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このエッセイとも短編集とも写真集ともつかない作品は、13人の実在する「女の子」に同じ質問を投げかけて、返ってきた答えを13編の物語にまとめたもの。
生活環境も価値観もバラバラな「女の子」たちからの回答は、もちろん全部バラバラで、そこから紡ぎ出されるのも、当然まったく異なる物語ばかりです。
けれど不思議なことに、どの物語にも「こういうこと、あるよね」「こんな気持ち、感じたことある」と共感できるポイントが存在します。
それらはポジティブな感情でもネガティブな感情でもありますが、共感できることそのものは心地いい感覚です。
「電子書籍特典 スペシャル対談」にあるように、この作品は、ことさら「女の子」を肯定的にも否定的にも書いていません。
私たちはあくまで真摯に聞く、という姿勢を徹底したね。(中略)女の子って大変だよねっていうメッセージを伝えたくてネガティブな話を聞き出そうとしたりとかはなくて。(中略)こういう形で終わらせたらいい感じにこのテーマを伝えられるな、みたいな恣意的な聞き方をせず、あくまであった話をそのままに聞いた。
こういう背景を持ってつくられたものだからこそ、押しつけがましくない、生の感情をそのまま感じられる快さがこの作品にはあります。
それぞれの物語に添えられた、幾枚かの、やわらかい風合いの写真が、その気持ちよさを後押ししてくれます。
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どこかに実在する誰かの、本当にあった話。本当に感じた思い。
カフェで隣の席のお喋りに耳をすますような気分でページをめくってみてはいかがでしょうか。
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あなたが、「ああ、自分は『女の子』なんだ」って感じるのはいつですか?
(文=安岐はづき)