2015年以降、韓国でもっとも売れた詩集『花を見るように君を見る』は世代を越えて愛され日韓累計78万部を突破
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韓国本フェア開催中
秋の気配もいよいよ濃くなってきた今日このごろ。秋といえば読書ですよね。現在、「沼ること必至! 韓国文学好き編集者が選んだ“推し本”フェア」を開催中の当社。当社&他社さんのおすすめ本を5冊ずつ選書して、POP付きで展開中です。フェアで当社の対象書籍を購入いただくと、1冊につき1枚、特典としてポストカードがついてきます(*ポストカードは選べません)。
ちなみに当社のフェア本5冊は…
『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ 言葉の力』
『花を見るように君を見る』
『愛だけが残る』
『本当に大切な君だから』
『アンニョン、大切な人。』
自己啓発書、詩集、エッセイと幅広いジャンルを選書しました。すでに韓国文学にハマっている人も、読んでみたいな~と思いつつ放置していた人も、この機会にいかがですか? 日本文学とはひと味違った魅力に出合うかもしれません。
Twitterではフェア対象書籍のプレゼントキャンペーンも!
フェア開催を記念して、かんき出版の韓国書籍チームのアカウントでは、対象書籍が抽選で当たるプレゼントキャンペーンを実施中です。本記事では、プレゼントキャンペーン中『花を見るように君を見る』の「おわりに 日本語版に寄せて」を公開します。
ちなみに、『花を見るように君を見る』についてはこちらのnoteでも紹介しています。ぜひあわせて読んでみてください。
おわりに 日本語版に寄せて
私は長いあいだ詩を書いてきました。詩を書き始めたのは16歳のときです。当時、好きな女学生がいました。彼女にラブレターを書きたいのに書けなくて、ラブレターの代わりに書き始めたのが詩でした。
その後、60年間1日も休まずに詩を書いてきました。詩人になったのは1971年。相変わらず私は、ラブレターを書くような気持ちで詩を書いて世に送り出しました。でも、私の詩は簡単には読者に伝わらず、返事も届きませんでした。
読者から返事が届くようになったのは、70歳を超えてからのこと。インターネットのブログやコミュニティに掲載された詩に対してでした。そうした詩を集めて出したのが、まさにこの『花を見るように君を見る』です。出版するにあたって「インターネット詩集」という名前をつけてみました。
出版されたときにも、初めはあまり反応がなかったのですが、だんだんと読者の反応が見られ、ついにはロングセラーになりました。とくに若い人に好評で、文学愛好者だけでなく、一般の人たちがこの本を気に入ってくれるようになり、その広がりは驚くべきものでした。
そして、とうとう人気芸能人までが、この本を読んでくれるようになったのです。芸能界における私の詩のいちばんの愛読者は、日本でも有名でファンの多い、俳優イ・ジョンソクさんです。イ・ジョンソクさんは、2012年に出演した『ゆれながら咲く花』というドラマで「草花」という詩を朗読してくれただけでなく、私と写真詩集まで刊行しました。
その後、BLACKPINKのジスさんが空港でこの本を持っている写真を見たこともありますし、韓国が生んだ世界的なアイドルグループBTS(防弾少年団)のRMさんもこの本が好きだといっているという記事を読んだこともあります。
決定的だったのは、2018年に韓国の放送局tvNで放映された人気ドラマ『ボーイフレンド』に出演した人気スター、ソン・ヘギョさんとパク・ボゴムさんがこの本を持っているシーンが何回も映し出されたことです。そうして2019年1月には、ひと月に10万部が売れるという驚くようなことが起きました。
こういった出来事は、私のように年をとり、長く詩を書いてきた者にとっては驚くべき祝福であり、喜びでもあります。なぜなら、ほんとうに良い詩とは、社会階層も世代も時代も飛び越えてより多くの人に選ばれ、支持される作品でなければならないからです。私の詩が世に残り、読者が手にしてくれるなら、私は死後も生き続けられるだろうと思います。
とくに今回、日本の良き読者の方々に私の本が紹介されるのは、望外の喜びと感謝しています。他の国の人間が書いた詩ではありますが、この詩集を読んで、心の癒やしと喜びと励ましを感じていただけるなら、それ以上に光栄なことはありません。
2020年秋
ナ・テジュ