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小国町と川西町で研修してきました


只見町議会では年に1回、委員会で研修に行かせていただいております。
総務委員会研修で今回は2箇所です。

1.保小中高一貫教育について、小国町(山形県)
2.買い物支援バスについて→集落自治について、川西町(山形県)

保(育所)を含めた一貫教育(小国町)

中高一貫、小中一貫は、よく聞きますが、保小中高一貫は、あまり聞きません。それは行政で担当する部署が違うことが大きいのではないのかなと思います。

幼稚園:教育委員会(市町村)←国は文部科学省
保育所:福祉課(市町村)←国は子ども家庭庁(旧厚生労働省)
認定こども園:福祉課(市町村)←国は子ども家庭庁
小学校:教育委員会(市町村)
中学校:教育委員会(市町村)
高校:教育委員会(都道府県)

が一般的なんじゃないかと思います。間違っていたらすみません。

なので、
①生まれてから小学校まで
②小学校から中学校
③高校

の3つの段階で担当する部署が違うので、子どもの特徴の引き継ぎが切れる場合があるようです。

小学校1年生の壁

特に保育所から小学校へのハードルが高い傾向があると教えていただきました。

たしかにおっさんになると年齢が5歳違っても、あんまり変わらないですが、小さい頃の1歳の違いは子どもの特徴が大きく出るなーと息子の同級生を見ていると思います。

只見町は令和7年度から、3つある保育所の中の一つが認定こども園になります。幼保連携型。
Q.なんで認定こども園にするの?(保護者)
A.幼児教育が大切だから(自治体、教育委員会)
Q.それってうちの家では不要です(保護者)
A.むーん…(自治体、教育委員会)
ここでもやっぱり「誰にどんな価値を提供したいのか」が大事になってきます(割愛)

僕は幼児教育は重要視しない派だったんですが、研修で教わったわかりやすいのが、

一年生になるまでに、椅子に座っていられるようにがんばろう!

でした。そのために幼児教育があった方がいいよねがしっくりきました。

保育所では、ウェーイ!(ウェーイ!)ヒャッハー!(ひゃっはー!)なノリで保育所を過ごして、一か月後にいきなり鎮座スタイル強制になると、それはちょっとキツイ。大人もキツイ。

幼保連携型の認定こども園ではない保育所でも、年長さんになると小学校へ向けた練習をするでしょうし、座っていられる子が偉いわけでもないし、画一的な教育や指導が良いわけでもないと思っています。

保育所から小学校に上がるというのは、一人っ子でも「おにいちゃん」「おねえちゃん」になる感じがします。できることが増えたり、今までできなかったことや、知らなかったことに挑戦したり、練習する機会が増えることは良いことだなと思います。

おにごっこも最高に楽しいけど、座ってあいうえおを言えるのもかっこいい。誉めてもらった、やったぜ!
のように、子どもに新しい価値みたいなんを伝えるのも大切だなと思います。そのわかりやすいのが、椅子に座っていられるなんじゃないかなと思いました。

集落自治について(川西町)

買い物支援バス(戦術)の勉強に行かせていただいたんですが、そんな単純な話ではなったです。やれることはなんでもやったらいいじゃんの一つが買い物支援バスでした。

視察先は、NPO法人きらり よしじまネットワークさんです

丁寧さよりも端的さで伝えますと、
川西町財政マジやばいっす→公民館維持できないから住民に任せます→こりゃマジでやべえ→自治会組織をベースに形骸化した組織を再編成→NPO法人へ→NPO法人の会員は自治区の全世帯→小さな役場になっているNPO法人きらりよしじまネットワークさん

です。私個人としては、ここでの研修は費用が安いと感じましたので、お勧めです。特に新人議員さんや新人自治体職員さん。

4つの柱

一番印象に残った話は、持続的であるために4つの柱があるやつです。

きらりよしじまネットワークでは、地域活動の持続可能性を実現するために、合意形成、人材育成、財源確保、地域間交流に重点を置いています。

人材不足という一般的な課題に対処するため、意思決定の仕組みの強化と人材の育成に注力。
また、財源の確保には、委託事業や補助金・助成金の獲得に必要な提案力を重視しています。
さらに地域間交流を通じて、少子高齢化や過疎化に対応し、活気あるコミュニティを維持する取り組みの一環として、全国の地域活動組織との連携を進め、さまざまな関係人口の拡大を図っています。

https://www.e-yoshijima.org/study/training.html

建物4階建てだとすると、
1階が、合意形成
2階が、人材育成
3階が、財源確保
4階が、地域間交流

だと捉えました。つまりどんだけ財源を確保しても、地域間交流をしても、基礎である1階の合意形成が適切でないと、崩壊する。と解釈しました。その合意形成はピラミッド型ではなく、フラット&ウェブ型がいいよと。

ウェブ型組織
ウェブとは、「クモの糸」「網のように張り巡らされたもの」のことだ。では、ウェブ型組織とは何か?企業の全階層・全社員がインタラクティブに顧客と直接つながれている組織

https://www.hri-japan.co.jp/contents_library/term/organization/196/

フラット組織
フラットとは、管理職を少なくした組織形態のこと。管理層の役職構造が平面的(フラット)であるため、この名前がつけられました。

https://www.kaonavi.jp/dictionary/flat-soshiki/

リーダーが独善的に決めて現場まで一本通すよりピラミッド型よりも、住民自治は、隣人の小さな声に耳を傾けて、みんなで決めよう。ってことなのじゃないかなと思います。

その声をまとめるのが、事務局。事務局は住民アイディアを実行しなければならない責任がある。アイディアが実行される保証があるから住民は参加する。言いっぱなし、やりっぱなしでは人は集まらない、期待しない

その事務局に住民がインターンのように入る、そこで人材育成。事務局のお金に強い人が財源確保。んで交流。みたいなイメージです。

ピラミッド型のよくあるダメな例が、役員があて職、事務局がノウハウ不足、会員がいない(顔が見えない)。のような感じです。

書き留めた言葉を抜粋

住民との対話、合意形成、イベント型ではなく課題解決のための事業型、二層協議会生活支援コーディネーター、知る⇔考える⇔動く⇔続けるまでいくのに10年かかる、地域づくりに4つの変化を内発性、多様性、独自性、改革性、改革性は変え方を知らないとできない、重要度と満足度のギャップを埋める、なにかが保障されているから行動意欲がわく、どのような人材が必要なのかは地域で決める、地域づくりは一人二人でやっていると誹謗中傷をくらう、3.4人でチームでやる、核となるチームのまわりになかよしクラブがある。チームには①リーダー②リーダーを支える人③外部を巻き込む人のバランスを、小学生からのボランティア活動→中高生→青年その文化、アレクサで高齢者サービス展開、アウトプットのあとのアウトカムが大切、にぎやかな過疎、行政批判は古い、お互いの弱いところを補うのが協働、均衡を保つ行政運営は無理、行政の責任で教育(組織内)、行政主導による住民主体

本質は、喫煙所にある。

な感じです。ここ数年間、研修で違和感を感じてモヤモヤしていたのがひとつ晴れました。研修に臨むけっこうな人が、

1.研修内容が「知っている、知らない」の判断だけになりがち
2.研修事例を「自分の環境だったら?」に置き換える想像力が不足がち

ではないのかと思います。なので「うちの町とは状況が違う」「懇親会が本番」「移動中に研修で学んだことの意見交換が少ない」というようなことになるのではないかと思います。どうでしょうかね。

これが困っている→先進事例を調べる→裏のネチネチしたところが見えない→腹割って教えてください→先方と飲み会で実現→テクニック(戦術)は大切ではない→研修先で得たヒント(落とし穴含む)でビジョンをどう再現するか考え直す→行動→失敗→やり直し→ループ

結局はキーマンがいる。って結論にしかない気がして研修のあり方も考えた視察になりました。町民の皆様、ありがとうございました。