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奢る・奢らない論争について


この話題は既に多くの人々が議論してきたものだが、私は以前から独自の考えを持っていた。世間がようやく私の視点に追いついてきたようで、少し嬉しくもある。そこで、私なりの考えを綴ってみようと思う。

まず、結論から言えば、デートで男性が奢るべきか否かに「正解」は存在しない。奢りたいなら奢ればいいし、奢りたくなければ奢らなくても良い。ただし、その選択が後の関係にどう影響するかは、その場の状況や相手によって変わってくる。これから、その理由を説明しよう。

まず、男性側が、女性を喜ばせたいと思って食事を奢った結果、女性も喜んでくれたのならば、当然、奢って正解である。一方、喜ばせるつもりで奢ったのに、女性は大して感謝してくれなかったとしたら、どうだろうか。そもそも、奢ってもまったく喜んでくれない女性は、仮に奢っていなかったならば、喜ばないどころか強い不満を露わにしていた可能性が高い。これは、単に脈無しだったというオチだが、奢る側の男性には間違いなく下心があったわけで、奢ったほうが奢らなかった場合と比べて、その後、男女の関係に発展していく可能性が高いと考えての行動だったはずだ。ということは、この場合の男性サイドからすると、合理的な行為を取っていたわけで、これまた正解なのである。正しい行動をしたけど、結果的に振られてしまっただけであり、奢った行為そのものは何も間違っていない。『あのとき食事を奢らずり割り勘にしとけば上手くいったかもしれないのに、、、』という後悔は普通しないことからも自明である。むしろ、食事を奢ったことによって相手に(必要以上の)不愉快な思いをさせずに済んだと考えれば、奢った行為はさらに正当化される。なので、回りくどいが、どちらにせよ奢った男性は正解だったのである。

となると、男性が「奢る」というのが絶対的な正解かと言われると、必ずしもそうではない。別に奢らないという選択をとっても良いのである。例えば、初回デートで奢らなかったとしても、その後もデートを重ねて関係が発展するケースは決して珍しくない。むしろ、男性に全額奢られることに抵抗を感じ、自分も少しは支払いたいと考える女性も意外と多いものだ。こうした場合、完全な割り勘でなくても、男性が6-7割を負担し、女性が3-4割を負担するという対応もある。これは奢るということにはならないかもしれないが、完全な割り勘と比べると、奢り要素もある折衷的な対応ともいえる。いずれにせよ、全額奢らなくとも女性との関係が発展していくことは日常茶飯事である。

一方で、Xなどでよく見かける「初回デートで奢らない男はあり得ない。その瞬間に冷める」という女性も一定数いるのは事実である。こういう女性とデートして奢らなかった場合、女性側は不愉快な思いをして、その男性からの次のデートの誘いを断ることになる。さて、この場合、奢らなかったことは不正解なのだろうか?

これについては、不正解ともいえるし、正解ともいえる。どういうことかというと「初回デートで奢らない男はあり得ない!」という主張を持つ女性と付き合いたいと男性側が思うのなら、奢ること=正解となるし、そんな女性なんてこっちから願い下げだと思う男性は、奢らないこと=正解となる。

で、ここからが私なりの主張となるが「初回デートで奢らない男はあり得ない!」という女性は、かなりの確率で地雷案件なので、そうした地雷を早期にあぶりだすためには、敢えて(全額は)奢らないというのが「私なりの正解」と考えている。1円単位まできっちり割り勘するというのは、けち臭い印象や、神経質なネガティブな印象を与えるリスクが高いので、私が独身だった頃は、女性との初回デートにおいては、6:4か、7:3くらいの割合で多めに支払っていた。それでも「奢ってもらって当たり前女子」からすると、私の「全額奢らず、女性に支払わせる」という行為はきっとあり得ないものであり、こいつは「無し」とバッサリと切られてしまっていたはずだ。ただ、私からすると、そのような「奢ってもらって当たり前女子」と付き合いたいと思う気持ちが皆無だったので、向こうから勝手に離れてくれることは大変喜ばしいことであり、地雷女子かどうかをその後のデートを重ねていく中で見極めていかなければならない負担やコストをセーブできるという意味でも、とてもありがたいことだった。

また、初回デートで奢らない選択肢を取ることにより、結果的に女性から距離を置かれることがあったとしても、それは必ずしも悪いことではないのである。むしろ、自分にふさわしいパートナーを見つけるための自然なプロセスと考えるべきだ。 例えば、私自身の経験から言えば、奢らないことで次のデートに繋がらなかったケースはほとんどなかった。逆に、奢らなかったとしても関係が発展することが多かった。このことからも、奢る・奢らないということは、自分に合ったパートナーを見つけるという本質的な目的の達成にあたって、ほとんど何ら影響のない些細な問題に過ぎないことが分かる。

また、私が推察するに、男性に奢って欲しいという女性の意見にも、かなりのグラデーションがあるようだ。女性が「男性に奢ってもらいたい」という主張をしている場合、多くのケースでは「一定のスペックに満たない男性に関しては」奢ってもらえないとあり得ない、という枕詞が隠れており、この一定のスペックの基準は、女性によってマチマチなのである。極端な女性は、芸能人レベルや億万長者であっても「奢らない=即アウト」であり、逆の極端は、余程嫌な相手でなければ奢りでなくても問題を感じず、結果的に「男性に奢ってもらわくても平気」なのである。結果のところ、男性は奢るべし!と息巻いている女性も、自分よりもレベルが上と感じる男性が相手なら、奢ってくれるか、くれないかは些細な問題となり、その男性と関係を深めたいという思いが勝るのだ。

そうなると、高スペック男子からすると不都合なことが起きてしまう。先ほど私が述べた地雷女性を炙り出すための「割り勘」という手法の効果が弱まってしまうのである。割り勘にすることで、向こうから切って貰いたいと思っていても、相手は、割り勘でも良いから高スペックなあなたをモノにしたいと、地雷女性を選別するために設置したワナを突破してくるのである。

そこで、私はどうしていたかというと、女性との初回デートや、その前段で女性と知り合うタイミングにおいては、自分の素性をなるべく明かさず、ぼやかしておくのである。自分が高学歴・高年収であることをアピールしてしまうと、たしかに女性が食いついてくる確率は増えるが、それによって+αで食いついてくる女性は単にスペックに食いついてきているだけであり、私の中身には興味を持っているわけではなく、基本地雷女性だ。そんな地雷女性を敢えて食いつかせることは悪手以外の何物でもなく、地雷女性がなるべく食いついてこないようにするのが、ちゃんとしたパートナーを見つけるという意味では正しいやり方なのである。

ただ、そうすると、折角の自分のモテ要素がなくなり、女性とお近づきすることができなくなるのではないか?との反論もあるだろう。先に述べたとおり、地雷女性を引き付けなくなる分、万人からのモテということを考えるとモテなくなると言えるかもしれないが、私の体感からすると、ほとんど影響はなかった。ここからは私の感覚なので、何ら根拠も、エビデンスもない戯言になるが、女性が100人いたとすると、25人くらいはスペックだけに反応する地雷女性が存在する。残りの75人のうち、25人くらいは、かなり高めのスペックの男性でない限り、初回デートで奢られない=無し、と考えている地雷女性である。ちなみに、スペックだけに反応する女子も、漏れなく「初回デートで奢られない=無し(但し、相手のスペックによる)」という人種である。

つまり、私の戦略は、自分の素性を隠すことで、最初の25人がハイエナのように寄ってくることを回避しつつ、初回デートで全額奢らないことで、50人の地雷女性を炙り出し、残った比較的健全な50人の女性の中から、自分にとって最良のパートナーを探す、というものである。この戦略を取ることにより、今までなら自分に寄ってきた一部の女性は見向きもしてくれなくなったのは事実だが、そうした女性は地雷女性なので、私からすると痛くも痒くもなく、むしろ相手から勝手に避けてくれるので、とても助かったものである。

さて、話が少し脱線してしまったので、結局、奢ったほうが良いのか・奢らないほうが良いのか、改めて考えたい。私の結論としては、どっちでも結果は大して変わらないので、どっちでも良い、ということになる。

女性というのは「奢る・奢らない」という男性の行為に対して、それぞれ一家言あったりするが、結局のところ、女性が男性を決める決め手は、男性の表面的なスペックに加え、一緒にいて楽しいか、頼りがいがあるか、信用できそうか、生理的な嫌悪感はないか、といった様々な評価軸で見ている。女性によっては表面的なスペックが何よりも重要という人もいるし、表面的なスペックよりも中身という人もいるし、ここは千差万別だが、「奢るか・奢らないか」という1点だけで男性を選ぶ女性は皆無である。なので、正直奢ろうが、奢るまいがどっちでも良いのだ。

ただ、奢らないと女性に嫌われると思って、本心では奢りたくないけど奢っている男性がいたのなら、一言だけ重要なことを伝えたい。女性というのは不思議なもので、必死になって自分を追い求めてくる男性よりも、一見自分に興味のなさそうな男性に惹かれるものである。そのため、女性に嫌われないようにと思って女性に奢る男性は、奢るという行為によって却って成功確率を下げているのである。食事を奢らないとこの女性は自分から離れてしまうとビビッて、女性のためにあらゆる出費を厭わない男性は、女性からすると付き合いたい男性とは程遠く、単なる都合の良い財布にすぎない。都合の良い財布として利用されていても、奢ってあげることでデートに付き合って貰えているので、デートでは男性が奢らないとダメ、と思っている男性は意外と多いものだ。

そうしたことも相まって、この「奢る・奢らない」論争においては、モテない男性が、自身の女性に対する膨大な投資を正当化するために「奢らない男性はクソだ」と、地雷女性と一緒になって「男性は奢るべき」という主張に加担するものだから、この論争はいつも混乱し、決着がつかなくなってしまう。さらに「奢る・奢らない」という些細な行為がまったく本人のモテ具合に影響しない、超強者男性は、自らの強者ぶりをアピールするために「男なら奢れ!」というものだから、猶のこと、混迷してしまう。

そこで、男性のタイプ別に取るべき正しい戦略を提示したいと思う。

1.超モテ男性・強者男性

  • 奢っても、奢らなくても、女性をゲットするという視点からはどっちでも良いが、本人の強者男性としてのブランドを考慮すると「奢る」のが無難と思われる。

  • 強者男性は、基本的に金を持っていることも多いので「奢る」ことによる経済的負担も大して大きくなく、その小さな負担によって、自身のブランドを維持できるのであれば、十分にコストはペイすると言える。

2.そこそこモテ男性

  • かつての私がこの分類に入っていたが、結論、どっちでも良い。

  • ただ、高スペック男子の場合、自身のスペックを広く公開してしまうと地雷女性が群がってくるので、パートナー女性の選別のコストが飛躍的に上がってしまう。そのため、戦略的に、自身のスペックを開示せず、敢えて奢らないことで地雷女子を炙り出す、というのは合理的なやり方であり、おすすめしたい。

3.普通の男性

  • ここも結論、どっちでも良い。

  • 判断の分かれ目は、とにかく、どんな女性でも良いので、ヤリたい・デートしたい、というのなら、奢ったほうが良いだろう。奢らないことで、地雷女性から切られてしまうと、あなたの持ち駒が減ってしまうので、地雷女性でもよいので一夜を共にしたいのであれば、奢るというのも1つの選択肢である。

  • 中長期的な伴侶を探すのであれば、地雷女性と関係を持つことで経験値をつけてから、そこそこモテ男性と同じ戦略に移行して、まともな女性を探すというのが、無難なルートと思われる。

4.モテない男性

  • 女性の気を引くため、もしくは、自分から離れていかないための引き留め策として奢っているのであれば、今すぐにやめるべき。貴方が奢ろうが、奢るまいが、女性は貴方に関心はなく、その女性とは付き合うことはできません。仮に、女性がデートに付き合ってくれていたとしても、財布代わりに利用されているだけなので、無駄な投資に終わる可能性が極めて高いため、すぐに行動を改めたほうが良い。

  • 貴方がすべきことは、女性に奢ることではなく、奢らなくとも女性が自身に関心を持ってもらえるよう、自分を磨くことである。転職して年収を上げるというのがパッと思いつくかもしれないが、表面的なスペックを磨くよりも、まず基本的な身だしなみを整えること、会話力・トーク力を身に着けること、自分に自信をもって女性に媚びないこと、女性に慣れていくこと、など、実は改善できることは多々あるはずである。これらは地道な作業だし、その過程で、女性から冷たい扱いをされたりして、傷つくこともあるだろう。それらすべてが経験値となり、将来の貴方のモテに繋がると思って、日々精進してください。

と、こう書いていくと、奢る・奢らないという単純な行為も、男性のタイプによって正解は変わってくるわけで、くだらないように見えて意外と深いテーマなのかもしれない、と思えてくる。

さて、かなり長くなってきたが、1つ書き忘れていたことがある。なぜ「男性は奢るべき」と考えている女性が地雷(の確率が高い)なのか。奢って貰って当然女性に共通する心理としては「私には価値があり、この価値ある私をゲットしたいのなら男性が相応の対価を払うべき」というものがある。女性によっては、奢って貰う金額が大きければ大きいほど、自分に価値があると考えており、それゆえ、男性から奢って貰えなかった場合に「自分の価値が全否定された」と捉えてしまうのである。そして、奢ってくれなかった男性を根に持ち、怒り狂うわけである。これは極端なケースだが、いずれにせよ「男性が奢るべき」と考えている女性は、自身の価値を(実際以上に)高く見積もっており、そうした女性と付き合ったり・結婚してしまうと、男性側はその女性に尽くすことが求められ、それを放置して女性におもねってしまうと、俗にいう鬼嫁のような存在になっていく。また、往々にしてこのような女性は、ハイ・メンテナンスな女性であり、付き合ったり・結婚してしまうと、コストが掛かる。男性が、高年収・資産家であれば問題はないが、そうでないと伴侶のせいで、家計がかなり苦しくなってしまう。

ここで1つ付け加えるとしたら、このような女性は、自己肯定感が高いように見えて、実はすごく低いのである。自己肯定感が低いが、プライドだけは一丁前にある(というか一般人以上にプライドだけは高い)ため、男性に奢って貰うという表面的な行為によって、自尊心を保っているのである。ところが、自己肯定感が低い人間は、男女問わず、深い付き合いは避けるべき人種である。詳しくはここでは述べないが、特に結婚相手となると、自己肯定感の高い女性(男性)をパートナーに選ぶことが、自分の人生の幸せを考えた場合には、何よりも重要なことである。この観点からも「奢って貰って当然」と考えている女性は「プライドは高いが、実は自己肯定感が低い人間」であり、とりわけ結婚だけは絶対に避けるべきタイプなのである。

ということで、長くなってしまったが、奢る・奢らない論争の答えとしては「どっちでもよい」のだけれども、「奢って貰って当然」と考えている女性は(99%)地雷なので、男性諸君、くれぐれも気を付けてくださいね!!





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