なぜディズニーランドに行くとカップルは別れるのか問題

このテーマは、すでに語り尽くされており、面白みにかけるテーマかもしれない。ただ、私自身は、このテーマについて真面目に考えたこともなく(そもそもディズニーランドにあまり興味なし)、私なりに少し真剣に考察してみようと(ふと)思ったので、書いてみる。

まず、一般的には、どんな理由が挙げられているのかから、整理したい。テキトーに「ディズニーランド 別れる」とググってみると、185,000件の検索結果が出てくる。上位のページをさらっと見ていくと、以下のような理由が挙げられている。

1.移動・待ち時間が長い(→会話が持たない・疲れる)

2.お金がかかる(→金銭感覚の違いが出る)

3.人混みが苦手(→疲れる)

4.男の態度・発言で気分を害される

他にも、いろんな理由が出ていたが、これらに共通するのは、すべて「現実に直面」してしまうということだ。

カップルというものは、付き合いたてホヤホヤの頃は、お互いに夢の世界にいるわけで、相手の悪いところなんて見えないものだ。それが付き合っているうちに、嫌でも現実と向き合わざるを得なくなり、相手の嫌な部分も目につくようになる。また、嫌な部分だけでなく、価値観や考え、生活スタイルの違いなどにも直面することになる。多くのカップルは、この段階で、徐々に上手く行かなくなり、別れてしまう。なかなかステディができない人の中には、このステージで、いつも相手に「幻滅し、冷めてしまい、別れる」を繰り返している人も多い。

長く付き合っているカップル(もしくは夫婦)は、この現実に直面するという過程を経て、恋愛というステージから、愛情というステージへと移行していくものである。もちろん、愛情なく惰性で付き合い続けている残念なカップル・夫婦も世の中には多く存在するだが、これはまた別の機会に論じることとしたい。

話を戻して、長続きするカップルは、現実の嫌な部分を含めて、相手を理解し・尊重し・愛しているのである。一方、付き合いたてのカップル(厳密には、付き合いの長さより深さが重要だが)の場合、まだ現実に直視しておらず、お互い、夢の世界にいるような状態である。

この恋愛状態から現実のパートナーに移行していくプロセスは、少しずつ、時間をかけて行くことが重要である。鉄は熱いうちに打てというが、それは大きく状況を変えたい(変形させたい)場合の格言であり、恋愛関係では「鉄は熱いうちに打ち過ぎるな」と言い換えるべきだろう。要は、熱いうちに下手に打って形を変えてしまうと、熱が冷めてきた頃には、修復不能な状態になってしまう。ただ、熱いうちに何もしないというのも間違いであり、2人が目指すべき姿に向かって、少しずつ、熱が冷めて行くのに合わせて、あるべき形に変えて行くことが大事なのである。

さて、話がだいぶ遠回りしてしまったが、なぜ、ディズニーランドに行くと別れるカップルが多いのか、の結論を書きたい。

まず、そもそもの話、多くのカップルは、現実に直面したところで上手く行かなくなるものである。ここを突破できた相手は、十分にパートナーに相応しい相手であり、逃すべきではない相手ではない。つまり、カップルとは、ディズニラーンドの存在とは関係なく、別れるために付き合うものである。

試しに、結婚している男女に、それまで付き合った相手の数を聞いてみると良い。平均すると、4〜5人はいるのではないか? それだけでなく、今の日本人は独身率も高まっているので、上手く行く相手を見つけられる確率なんて10人に1人いるかどうか、というレベルかもしれない。

そして、上手くいかなくなったカップルが別れる理由は、全て同じであり、互いに現実に直面してしまったことが原因である。価値観の違い、性格の不一致など、理由は様々だが、根本の原因は、理想と現実のギャップなのである。

そして、ディズニーランドという場所は、カップルが本来であれば、もっと先に直面するはずだった様々な現実に、たった1日の短い期間で直視せざるを得ない場所なのである。より厳密にいうと、ディズニーランドは、とりわけ女性に対してこの残酷な現実を直視させてしまう場所なのである。逆に、男性はディズニーランドに行ったからといって、女性ほどは現実に直面しない。それゆえに、ディズニーランドでのデートを経て、なぜか一方的に振られるという理不尽な思いをする男性は多いのである。もちろん、男性もディズニーランドで現実に直面する場面も多々あるのだが、それ以上に、女性の方がより強烈に嫌な現実を見させられることが多いのである。

こうしたことが起こる理由として、多くの女性は、ディズニーランドを半ば神聖化していることが挙げられる。つまり、「ディズニーランド」を現実とはもっとも遠い場所として捉えているのである。そのため、この神聖な場所に、自分が惚れた男性と一緒に訪れれば、どんなに素敵な体験になることだろうかと妄想してしまうのだ。一方で、男性の方は(大抵)ディズニーランドに思い入れはなく、相手が行きたがっているから付き合うだけである。この両者のギャップが冒頭に挙げた、様々な別れる理由につながっていくのである。

簡単に想像してみれば分かる。例えば、ふたりで人気アトラクションに乗ろうと並んだところ、3時間も待たされてしまったとする。最初のうちは、無理して会話していても、流石に(酒もなく)3時間ずっと話し続けるのはシンドイものだ。人間なのだから、当然、疲れてくる。次第に会話もネタも尽きてしまう。男性からしたら、乗りたくもないアトラクションに、こんなに長時間待たされて、疲労とイライラも募ってくる。ついつい、不平不満が口に出てしまったり、あからさまに詰まらなさそうな表情・態度が出てしまったりもする。

一方、女性からすると、この会話のない微妙な空気感が、当初、勝手に思い描いていた妄想とあまりにかけ離れすぎているために、横にいるこの男のせいで神聖なディズニーランドが詰まらない場所になってしまったのではないか、と間違った錯覚をする。さらに、男の退屈そうな顔や表情を見て、尚更不愉快な気持ちになり、ますます男に対する負の感情が湧き上がってしまう。付き合いも短いがゆえに、男を擁護しようという気持ちなど出るわけもなく、ただ一方的に嫌いになっていくのである。

こうして、ディズニーランドにさえ来なければ、少なくともあと3〜4ヶ月は続いたであろう2人の男女は敢なく別れることになってしまうのである。

如何でしたでしょうか? ここで述べたのは、私の私見にすぎず、大して深みのある結論でもなかったが、私から次のことを伝えたい。

・付き合いの浅いカップルはディズニーランドに行くな。

・長く付き合っているカップルは、ご自由に。

・別れたい相手がいるのなら、ディズニーランドデートをオススメします(特に男性)



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