マガジンのカバー画像

13
オリジナルの詩。
運営しているクリエイター

#日記

新時代(詩)

真新しい服 真新しい呼吸
真っ当な事実 不確定な情報

崩れ去った がれきを登ってく
その姿は 真実だと 誰かが言う
後ろから言う

想定の範疇を 越える世界で
今一度と 腕をあげる
ジャンヌダルクのよう

想像を 実行しよ 硬い壁を越え
時代に逆行しても
それは新時代だから

一輪(詩)

長い螺旋を 辿ってきた
今宵の鐘は ぬくもりを伝える

儚いかけらを 集めてきた
今宵最後の ひとつを受け入れ

咲いた 額の中に咲いた 一輪を
がんばりすぎないほどに 続けていこう

朝から夜は 長いようで短い
これから先は 短いようで長いから

雀の音や 5時のチャイムとか そこにあるものを
普通に受け入れ 普通を吐き出す それでいいだろう

咲いた 額の中に咲いた 一輪を
がんばりすぎな

もっとみる
二人の影(詩)

二人の影(詩)

変わらないと願う木陰に
消えかけの想いを探る
気休めにすぎない言葉で
遠くならないよう塞いでいた

壊れそうな心 風に押され
春の中 不器用にそまる

その目の奥に連ねた 葛藤を繰り返し
いつの間にか繋がれた 記憶を見下ろして
感情は揺れる 二人の影

鼓動(詩)

【鼓動】
行方知らずの 雑踏にもまれてしまった
交差点を行く 人の波に
流されながら 知らず知らずに僕は
傷ついていくのだろうか

点滅は加速し
間に合わないまま 取り残されていく
横断歩道の 黒い方へ

息も絶え絶えに 溺れていく
隣で 光が差す

「貴方の鼓動が 弱く光るのが
私の心に 確かに届くよ
貴方の鼓動が 続きますように」
二人は知らない 深海の中で
抱き合って

地上では 点滅が加速

もっとみる