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2020年9月の記事一覧

月が綺麗と(詩)

月が綺麗と あなたは言った
見上げた空は 秋の色に
なってた

淡い光と 虫の声と
肌寒い風 君のそばに
いたかった 

あの日 君と 空を見上げて
誰もいない ところまで行きたかった
月の光をたどって
ふたつ影を 畦に並べて
悲しいことも 寂しかった心も
忘れさせて

記憶を手に(詩)

記憶を手に(詩)

複雑な価値観に もまれながら時代を
越えてしまったようだ
大丈夫かい 狭間の中で 今僕らは
どこに向かって行くんだろう

幻想を奥に留めたまま
順調に時は流れた
それでいいと思っていた

切られていた 廻り合いを
今更だが 探してみる
いつの間にか 忘れかけた
記憶を手に 会いに行くよ

夏は静けさをまとって(詩)

夏は静けさをまとって(詩)

夏は静けさをまとって
あたりさわりもなく 過ぎてった

遊ぶこともなくなった
25の夜を照らして

夏は静かな ふりをして
あたりさわりもなく過ぎてった

隔てたのは僕の方か

夏は静けさをまとって
あたりさわりもなく過ぎてった

汗も花火も 感じることない
夜を照らして

夏は静かな ふりをして
あたりさわりもなく過ぎてった

隔てたのは彼の方か

それでも僕は生きているって
ぼろぼろの体は歯向

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