イケメンがこう言ったんです。ガチ冷めワード マンゴーの場合
誰か、このはやる時空をどうにかしてくれませんか……。
2020年、6月気分で11月に突入。
この時の流れに10年くらい置いて行かれている気がします。
が、私も社会人のはしくれ。
11月になったのなら、11月のお題に参りましょう!
今月はライチ師匠からのご提案で「ガチ冷めワード」。
「こういう状況で、こういう言葉を聞いたら冷めちゃった(覚めちゃった)」というものを書いていきます。
20年前、イケメンが言ったことを思い出しました。
女子大生だったマンゴー、当時イケメンが大好きでした。
群れるわけでもなく、ましてや食べるわけでもない
美術品としてのイケメン。
近くで眺めているだけでいい気分になれる幸福な存在です。
その日は、飲み会(コンパっていうんですか、今でも?)に参加するため渋谷に来たマンゴー。
5,6人の男性の中、ひとつ光る竹が……ではなく、ちょい悪なイケメンがいました。
イケメンの近くに座ると毒にあてられるので、やや距離を持って着席。
たしかその日の後には大きな選挙があり、街でも演説が繰り広げられていたように思います。私は世間話の一環で、その場にいた人にこう聞いたのです。
「選挙、行く?」
ハタチだった私は初の投票権、初イベントにちょっとウキウキしてたんですね。
すると件のイケメンは、生ごみを見るような目を私に向け、
こういったのです。
「選挙? 行くわけないじゃん、興味ないし。
オレ、興味ないことはしない主義だから」
今から思えば、コンパ(今は何と呼ぶの?)の席で、選挙というワードを出すことが無粋め。なに聞いとんじゃマンゴー。
でもさ、選挙権を獲得するまで大正時代の人たちが(特に女性)がどんだけ大変な思いをしたと思ってんだよ、スットコドッコイ。失礼だろ、とその時は思いました。
ただ違和感はそこじゃない。
「興味ない」。
ここが私の「ガチ冷め」ポイントでした。
興味ないから、やらない。
それって、興味あることしかしないよ、私は世界を広げないよ、もっといえば、自分さえよければ他人はどうでもいいよ、という宣言にもとれるのです。
このイケメンは普段、何をするのでしょう。
その後いろいろ話を聞いたけど、何かに打ち込んでいる風でもない。
学校や仕事に行っている風でもない。
興味あることといえば、遊び、女、金、服あたり?
おこがましくもマンゴーは、ああ、顔が良くても興味の幅が狭い人は、なんてつまらないんだろうと思ったのです。
「興味ないからしない」。
実は私も若かりしころ、何度も口にしたと思います。
東大出身の後輩男子(※マンゴーはもちろん東大出身ではありません)も「あ、それ興味ないんで」。
息子(8)も、「オレ、そういうの(神社仏閣歴史)に興味がないから京都いかない」。
何かを提案しているこちらとしては「断られた」という思いからいい気はしないものですが、何がシャクに障るかというと、
そこから何も生まれないと決めこんでいる舐めた態度
なんですね。
選挙に行ったら、この1票がどうなるのかな、オレが入れた人はどうなったかな、って思ったりしますよね。
京都に行ったら、なんで寺ばっかりあるんだ、なんで和風の食べ物を推してるんじゃ、なんで道にはバスばっかりなんじゃ、とかそりゃもういろんなハテナが浮かぶでしょう。
それらの興味や謎が生まれることに想像を及ぼせない貧弱さ、
好奇心の少なさ、およびに知的生命力の少なさ、
みたいなものにガッカリするんです。
え、オマエ、何様だって?
そうなんですよね。
おそらく私も父あたりから、「興味ないからやらない、とは可能性をつぶすつまらないヤツがすることだ」とかなんとか言われてると思うんです。で、その時は響かなかった。
でも冒頭の「一緒にいてとてもつまらなかったイケメン」に遭遇してから、こいつのようになるのはイヤだ!とばかり、誘われたらとりあえずやってみることにしてきたように思います。
有名シェフの1万円のランチ、富士山登頂、フルマラソン、あたりが筆頭でしょうか。
最初は気が進まないのですが、やってみると初めて知る景色が見える。
富士山は文字通り、初めて「雷が自分より下の位置で光ってる」景色を見たし、マラソンは健全にハイになれる一番手っ取り早い方法でした。
きっと世の中には、まだ見ぬ景色があふれているし、できる限り首をつっこんでいきたいと思っています。
そうか、私にとって「ガチ冷めワード」とは、私の探られると痛いポイントをついてくる言葉でもあるようです。