最も核議論が足りないのは核武装論者
このヤフーニュースの記事に最も「いいね」を集めた「山口氏に批判的なコメント」に賛成:反対が概ね10:1。ヤフコメ民の民度の低さを加味しても、こうした”核兵器を持ちたがり”な日本の有権者が、核武装論を唱える一部の浅慮な政治家を当選させていることは疑う余地がない。
彼らに共通するのは、議論が足りない、ということだ。彼らのためにも、核保有の是非を議論することは絶対に制限してはならないし、核保有を支持する人こそより積極的に議論をすべきだ。そもそも核を持ちたがること自体が、議論が足りていないことの表れなのだから。
実際、その最多「いいね」を得たコメントは次のような文章で始まる。
>常任理事国(核保有国)が攻めてきたら、国連が支援できない状況で、どうやって国民や領土を守るのか精度の高い方法を提示するべきでしょう。
のっけから「攻めてきたら」なのだ。彼らは「そもそも攻められる前に何をどうすべきか」を考えない。そして自分で学ぶことなく相手に「提示すべきだ」と要求する。
論理飛躍に自覚がなく、人間不信に苛まれ、核恫喝を真に受けビビり、歴史から教訓を得ることなく、ただプライドを守りたいだけ。核を持たなければ自分たちは交渉もできない、或いは核を持てば優位に交渉できる、とすら考えている節がある。
核武装論者は全員、低水準教育の犠牲者だ。義務教育で哲学・心理学を教えないから、想像力・自制心・倫理観・論理的思考力・メディアリテラシー・問題解決力が低くなる。彼らに必要なのは核武装ではなく理論武装だ。交渉力の乏しい者ほど、武力で事を進めたがる。
誰かを脅したり殺せば問題が解決すると思い込んでいるので、体罰や死刑や安楽死も支持する傾向が高い。その典型例が、日本の極右政党である日本維新の会だ。
その馬場共同代表が「今の日本は、三原則に加えて『考えさせず、語らせず』という状況が続いている。緊急事態や、万が一の状況を想定した議論はやるべきだ」と述べているが、2つの点で間違っている。
まず、彼が言うような「状況」は彼の脳の外には存在しない。誰も禁止などしていないので堂々と考え、語れば良い。すぐに論破されるだろうし恥は掻くだろうが、それは「語るな」ということではない。
次に、「万が一を想定した議論」についてはとっくに日本政府及び他の野党は済んでいるので、その内容を維新の会がしっかり勉強し議論し尽くせば良い。議論すべき主体は維新の会に他ならない。議論を政府に提言するのは御門違いであり、ブーメランである。
岸田首相の「非核三原則を堅持する我が国の立場から考えて認められない」は至極当然。ネトウヨに人気のある高市早苗氏が首相になっても、この精神は本音レベルで受け継いで欲しいものだ。
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戦争に関するよくある勘違い http://kanjo.g1.xrea.com/sensou.htm