紺青
紺青(こんじょう)とは、鉄のシアノ錯体に過剰量の鉄イオンを加えることで、濃青色の沈殿として得られる顔料である。日本古来の天然顔料である岩紺青と区別するために花紺青と呼ぶことがある。ただし一般的には花紺青とはスマルトの別称である。
1704年にベルリンにおいて錬金術師ヨハン・ディッペルのもとで顔料の製造を行っていたヨハン・ディースバッハによって偶然発見されたとされている(ディッペル・ディースバッハ法)。1726年にイギリスのジョン・ウッドワードが草木の灰とウシの血液から製造できることを発表し、製造方法が広く知られるようになった。現在は,硝酸鉄の水溶液とフェロシアン化物を混ぜて沈殿させて製造する。 混ぜ方を工夫することによって,粒径が大きくなったり小さくなったりする. 10nm径を狙い,狙った大きさのナノ粒子を作ることもできる.
紺青は、発見地ドイツの旧王国名・州名プロイセンに由来してプルシアンブルーと呼ばれるのが一般的である。また、「ベルリンの青」という意味を込めてベルリンブルーと呼ばれることも多い。
紺青は、濃青色の錯体で、ヘキサシアニド鉄(II)酸鉄(III)、フェロシアン化鉄(III)、フェロシアン化第二鉄、などの別名がある。理想的な組成式は Fe4[Fe(CN)6]3 であり、この点において製法による違いはあっても全て同じ化合物である
紺青の濃青色は「Fe2+からFe3+への原子価間電荷移動に起因しており、酸化や還元により混合原子価状態を解消すると色が変化する。これは、青写真の原理として長年利用されてきたほか、エレクトロクロミック現象の原理でもある。」
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鉄を別の金属に置き換えたものを「プルシアンブルー類似体」と呼び、それだけでほぼすべての色を作れるらしい。だから、調光ガラスの色変化材料にもなるというわけだ。構造さえプルシアンブルー類似体であれば、色はブルーじゃなくてもそう呼ぶのである