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オンライン日本語教師の仕事について

僕は日本語を教える仕事もしています。ジョージアを訪れる日本人と話をしていると、日本語教育に興味のある方がちらほらいます。また、ここ最近の東アジア文化の世界的な広まりにより、日本語学習を始めたいと思う外国人が増えているように思います。

オンラインの日本語教育の仕事はジョージアで始めて3年以上になります。僕は日本語教師としての資格を持っているわけでもないし本業にしたいわけでもありません。あくまで「スキマ時間に行う副業」と位置づけて働いているのですが、どのように授業をしているか、書いていきたいと思います。もし誰かの参考になれば幸いです。

オンライン教師の媒体は2つ

① ジョージア人向けのジョージア語での授業

僕はジョージアで日本語教師としての仕事を始めました。現地の語学学校でオンライン日本語講師として雇ってもらっています。
1グループで1時間の授業が週に二回あります。月給は正直少ないのですが、時給に換算するとジョージアの給与水準から見ても良い額をもらっています。また、ジョージアに住んでいるので何かジョージア人の役に立ちたいという思いから続けています。

また、個人的に連絡をくれたジョージア人にも教えています。時間や料金は初めに相談して決めています。モチベーションが続かなかったり金銭的な問題で辞めてしまう人もいるので、入れ替わり立ち替わりが多いです。

主にGoogle Meetを使って教えています。以前はZoomを使っていたのですが、無料版だと40分までしか使えないので。

② Preplyでの外国人向け授業

オンライン言語教育プラットフォームのPreplyを去年から使っています。暇な時間があるのと、英語も話せるので外国人向けに日本語を教えてみたいと思ったからです。

ここではまだ新米教師なので、Preplyの詳しい使い方はホームページや他の方が書いた記事を参考にしてもらえれば良いかと思います。自分のプロフィールを登録し認証されれば、プラットフォーム上に自分の情報が表示され、教師を探している人たちの目に留まることができます。

プロフィールにアクセスがあれば通知が来たり、また生徒からメッセージが来たりするので、個別にやり取りして気に入ってもらえればレッスンを予約してもらえます。

授業料は自分で設定することができます。初めのうちは低く設定し、生徒数が増えたり評価が高まれば上げていくのが良いのかなと思います。

僕は使い始めた初めの頃は生徒の獲得に苦しんでいました。数ヶ月経つとプロフィールへのアクセスやメッセージが増えてきました。今では週に5,6回授業を予約してくれる熱心な生徒もいます。

ネックは手数料です。まず、初回レッスンは100%手数料となります。初回の授業で気に入ってもらえなければ、次回以降のレッスンの予約はなく、言ってしまえばタダ働きになってしまいます。
それ以降の授業でも、教えた総時間数が少ない内は手数料が33%かかります。授業数が増えるにつれて下がってくるのですが、最低でも18%です。

手数料を差し引いた金額も、ジョージアでの時給よりは多いのですが、それでも手数料は高いと思います。ですが、自分で集客して個人的にレッスンを行うよりも手間やトラブルのリスクはもちろん少なく、その分の代金だと割り切っています。

オンライン日本語教師をする上で大切にしていること

日本語教師のレッスン自体の時給は良い方だと思います。しかし実際の仕事は授業のみでなく、授業の準備や生徒からの授業時間外の質問などもあります。これらの仕事には当然給料は発生しないため、ここを効率よく行わないとどんどん実際の労働時間に対する時給は減っていってしまいます。
授業準備は集中してなるべく短時間で終わらせるよう意識しています。

生徒からの質問には効率など考えずしっかりと丁寧に答えているつもりでいます。授業の準備をどれだけ効率的に行えるかが大事かと思います。

実際の授業は慣れが一番大事だと思いますし、生徒とのコミュニケーションや授業を重ねていく中で効果的に教えられるようになっていくと思います。

授業中に生徒から、「この表現の由来は?」とか「ここの助詞がこれなのは何故?」とか聞かれて、それまで普通に使ってきた日本語の語句や文法事項を説明できないこともあります。その際は後で自分で調べ、改めて伝えるようにしています。教える立場ですが自分の勉強にもなっています。これも楽しみの1つです。

授業資料を用意する

毎回の授業で、Google ドキュメントを使って授業資料を作成しています。
授業後に生徒に共有して、復習することができるようにしています。
授業資料の作成にはある程度時間がかかるし、労働時間が増えてしまうように思いますが、生徒が増えてくると同じまたは似たような授業資料を使い回すことができますし、長い目で見ると効率的かなと思います。

内容もなるべくシンプルに、かつ詳しく記載するようにしています。
会話の練習などでは、生徒が話した日本語も授業中に付け足して、添削した状態で共有しています。
自分にとっては効率的な、生徒にとっては分かりやすい授業資料を目指しています。

雑談を大切にする

授業の何分かは雑談に使っています。日本語を教えていると、文法や表現の説明など、どうしても暗記が必要な内容が増えてきます。暗記も必要なのですが、暗記で終わることがないよう、覚えた表現を実践的に使う機会が増えるよう、雑談を活用しています。
オンライン授業の特性上、生徒と直に触れ合うことができずどうしても授業がだれてしまいがちになります。自分だけが話している状態はよくないので、なるべく生徒が話している時間が多くなるようにしています。

おわりに

自分なりの授業のやり方はある程度掴んできたように思いますが、もちろん各々にあったやり方を探す必要があると思います。

また、どれだけ上手いやり方を見つけても、自分のモチベーションがないと授業やその準備は苦痛なだけだと思います(自分もその時期が少しありました)。今では自分自身日本語に対する興味がより高まり、教える中で自分も知識を深めたいという思いで取り組んでいます。

月並みな言葉ですが、結局「好き」なことが一番だと思います。
読んで頂きありがとうございました。

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酒見莞爾 Kanji Sakemi
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