【エッセイ】絵の上達って何?
絵を描くことに大量の時間を費やすようになって、大体2年が経ちました。
たった2年、されど2年。
改めて自分の絵を振り返ってみると、なんじゃこりゃあ!!と頭を抱えたくなるものが出るわ出るわ。
下手したら1ヶ月前のものが許せなかったりします。
今描いてるものを改めて意識して観察してみると、なんかすごいんです。
昔にはできなかった表現、構図、ポーズ、色彩、全てが確実に上手くなっている、と私は感じました。
しかし、ここで不思議なのはこの2年で特別な事をしただろうか、という点。
クロッキーは2日で飽きた。
デッサン用鉛筆を買ってから何もしてない。
3ヶ月上達法はまだしてない。
ただ夢中に描いてただけな気がします。
だからでしょうか?
今のすごい絵を冷静になって見ると、これ誰が描いたの?と思うのです。
私こんなに上手く描けないし、と謎の思考になります。
それ描いたのお前やで。
自分が乖離してるのかな?とすら思うぐらい。
絵を描く人格でも存在するのか?と時々怖いです。
勝手に上手くなる自分に、私の気持ちはついていけない。
まだ気持ちは昔のままなのに、描くとすごいのが出来上がるものだから、それを描いた人が怖い。
私を置いて勝手に上手くならないでほしい。
目だけ肥えたのかな?とも思いますが、並べてみると明らかに上達しているようにみえる。
うーん……。
時系列に絵を並べても、上達具合がグラデーションになってて、明確にここだ!ってものがないのです。
所謂ターニングポイントというやつ。
そう考えると、絵が上達するのって観測や実感ができないものなのではないか?と思います。
最近描いたすごく私の好みの絵、クリスタのフォルダに入ってるけど誰が描いてくれたんだろう。