株式ポートフォリオ戦略(問題)
インフォメーションレシオ=アクティブリターン/アクティブリスク
アクティブリターンとは、あるファンドのベンチマークに対する超過リターンを指す。
アクティブリスク=トラッキングエラー
リターンやリスクが月率で示されており、年率に換算する場合は、
リターンは×12、リスクは×√12をして年率換算する。
帰無仮説の検定
ファンドXのβ=1という帰無仮説を有意水準5%で検定する。
標準誤差 = β/t(β) = 0.71/20.32 = 0.035
t = (β-帰無仮説のβ)/標準誤差 = (0.71-1)/0.035 = -8.29
両端の確率が5%となる下側2.5%点は標準正規分布表より-1.96
-1.96>-8.29より、帰無仮説は棄却される。
ファンドのスタイル特性
ファンドXは、
サイズファクター>0 より小型寄り
バリューファクター<0 よりグロース寄り
であるといえる。
サイズファクター:時価総額小-時価総額大
サイズファクターが大きいと小型株寄り
バリューファクター:B/P大-B/P小
バリューファクターが大きいとバリュー寄り
売買執行のコスト
参照株価2,000円でX社株式5万株を購入する計画をし、分割発注した。
1回目の執行では1万株が執行され、その状況は下記の通りだった。
執行時の株価:2,100円
最良買気配値:2,090円、最良売気配値:2,110円
平均約定株価:2,130円
評価時点株価:2,140円
タイミングコスト=執行時株価-参照株価
=2,100-2,000円=100円
スプレッドコスト=最良売気配値-執行時株価(仲値)
=2,110-2,100=10円
マーケットインパクト=平均約定株価-最良売気配値
=2,130-2,110=20円
機会コスト=評価時点株価-参照株価
=2,140-2,000円=40円
※すべて約定していれば機会コストは0円
タイミングコストは、売買計画策定時の参照株価と注文執行時の株価の差である。買付の決定をしてから、実際に買い注文を入れるまでに株価が変動していると発生するコスト。
スプレッドコストは、注文執行時の株価と成約可能な株価の差である。買い注文時の場合、売気配値から執行時の株価(仲値)を差し引く。
マーケットインパクトは、買い注文執行時の最良売気配値と実際の約定株価の差。
機会コストは、予定数量を約定できないことによるコスト。全て約定していれば機会コストはゼロになる。
効用関数を最大にするアクティブ比率
効用関数を最大にするアクティブ比率の求め方は、
効用関数UをWAで微分してゼロとおいて解けばよい
ファンドのβの信頼区間を求める
ファンドXのβの標準誤差は、β/t(β) = 0.71/20.32 = 0.03494
95%信頼区間を求めるには両側確確率が5%となり、標準正規分布の上側2.5%点を求めればよい
つまりZ[0.975]=1.96
従って95%信頼区間は、
β ± 1.96×0.03494 = [0.64 , 0.78]
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