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Qu'ils mangent de la brioche


昨日、自宅すぐの草むらには、一日中霜が降りていた。
日が出ているはずなのに薄暗く、街にはうっすらと霧が立ち込めていた。

寒い日は、俄然甘いものが食べたくなる。


大きなブリオッシュを買ってしまった。

ドイツ・フランクフルトにある、フランス系のパン屋さん
【La Maison du Pain】(お店の住所は下記に)

エクレア、マカロン、チョコやフルーツタルトなど、フランスらしいスイーツも充実している。

その棚の中で、ひときわ艶やかに輝いていたのがこのブリオッシュだった。

本来、ダルマにも似た、小さく独特な形に作られるのが一般的だが、この店ではまるで食パンのような貫禄でふっくらと膨らまされ「Brioch(ブリオッシュ)」と冠されていた。

誘惑に負けた。
魅せられた束の間だけ、このパンの持つカロリーの高さを忘れた。


"Qu'ils mangent de la brioche"

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」


マリーアントワネットが放ったとされる、有名すぎるこの言葉は
「お菓子」と訳されているが、原語では「ブリオッシュ」で、そして彼女の言葉でも無い。

ルソーの『告白』に現れるこの台詞にかかった「大変に身分の高い女性 (ある王女)」が独り歩きした結果であり、この初版が出典された年、彼女は弱冠9歳でまだオーストリアにいた。


ともかく、誘惑に負けて買ったブリオッシュは大変芳しく、そして罪の味がする。

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【La Maison du Pain】

Schweizer Str. 63
60594 Frankfurt am Main
TEL : 069 61994481



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