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新卒でゲームプランナーになるために必要な三要素

こんにちは! かにまろです。

ゲームクリエイターといえば、たいていのなりたい職業にランクインする人気職業ですよね!

「ゲーム会社に入りたいけど、プログラミングも絵も無理……」

そんな方々が目指しがちなのが、企画(プランナー)という職種。

今回は、ゲーム会社勤務の私が、ゲーム会社に企画として新卒入社する人はどんな人かをまとめてみました。特定の会社向けではなく、ピンからキリまで含めてざっくりゲーム会社を目指すにあたって何をしておけばいいかを、大学生までの方々に向けて書いています。



そもそも企画って何をする人?

企画というと、企画書を書く人と思われがちですが、そんなことはありません。

メインの仕事はズバリ……
エンジニアとデザイナーがやらない仕事全部です!

丁寧に列挙すると、こんな感じです。

  1. 仕様書を作り、実装確認をする

  2. パラメーターを調整し、実装確認をする

  3. スケジュールを立てて、進捗を管理する

  4. マップを設計する

  5. あらゆる要素(デザインやサウンド、エフェクト等)発注して監修する

  6. 世界観を作る
    または発注して監修する

  7. シナリオを書く
    または発注して監修する

  8. デモを作る
    または発注して監修する

  9. その他雑用全て

それぞれ、細かく解説していきます!

1.仕様書を作り、実装確認をする

ゲーム内のあらゆる要素に対して、どんな仕組みにするのかを決めて、エンジニアに動いてもらう仕事です。

プレイヤーは歩く、走る、ジャンプ、攻撃1、攻撃2ができる。
攻撃1は左手でのジャブ、攻撃2は右ストレートの動き。
攻撃1は20フレームで攻撃力10、攻撃2は50フレームで攻撃力20。
プレイヤーが持つパラメーターは、性別(男,女,ニュートラル)と名前。
メニュー画面から髪型、眼、体型の変更が可能。

そういった、エンジニアが何をどのように実装すればいいかを考え、事細かに仕様書にまとめます。

そうしてエンジニアさんに作ってもらったものを、仕様書通りになっているか、必要なクオリティを満たしているかを監修し、必要に応じて修正してもらう。ここまでが企画の仕事です。

ツールはExcelの場合が多い印象ですが、会社やプロジェクトによって異なります。書き方はかなり個人差があるので、わかりやすい仕様書を書く師匠を自分で見つけて教えを乞うのが1番だと考えています。

2.パラメーターを調整し、実装確認をする

1の攻撃力のようなパラメーターは、後から全体のバランスを見て調整します。初期値こそエンジニアに入れてもらいますが、必要なタイミングで見直して企画が入れなおします。

3.スケジュールを立てて、進捗を管理する

プロジェクトマネージャーがいるプロジェクトでは、プロジェクトマネージャーに任せることもありますが、いない場合は企画の仕事になります。

仕様書の内容を実現するのには何日かかるのかを算出し、スケジュールを引き、スケジュール通りに進んでいるのかを逐一管理します。

4.マップを設計する

マップの設計とは、美麗なビジュアルを作ることではなく、豆腐のような簡易なオブジェクトを組み合わせて、「ここにこんな足場がある」「ここに敵がいる」「鉄球が坂を転がってくる」等、マップの形状や要素を固めることです。ホワイトボックスグレーボックスなどと呼ばれることもあります。

5.あらゆる要素(デザインやサウンド、エフェクト等)発注して監修する

仕様書はエンジニアだけでなくデザイナーにも見てもらいますが、デザイナー向けに要素を列挙して、別途発注書を作る場合が多いです。

プレイヤーはどんな見た目か、どんな服装か。服装を切り替える画面のUIはどんなテイストか。プレイヤーはどんな動き、表情をするのか。プレイヤーの家には何があってそれはどんな見た目か。プレイヤーの家の周囲はどんな場所か。プレイヤーの感情表現にエフェクトを使うなら、どんなテイストか。それに伴う効果音にはどんなものがあってどんな雰囲気か。BGMは何種類あってそれぞれどんな内容か。

こういった視覚や聴覚に訴えるものも全て企画が考えて発注します。紙面で伝わらないときは、動画やイラストを引っ張ってきて認識を合わせたり、必要に応じて身振り手振りを交えたり。

仕様書の場合と同じく、そうして発注したものの実装確認やスケジュール管理も企画の仕事です。

6.世界観を作る~8.デモを作る

ナラティブ(物語)関連も、企画が全てやる場合があります。
専門のシナリオライターやスクリプターを入れる場合は、発注→監修が仕事になりますが、設定を作り~キャラ作り~執筆~デモ制作まで、全て企画がやらなくてはならないこともしばしば。
ちなみに、世界観設定に紐づいて、マップやキャラの見た目、サウンドの雰囲気等が決まるので、世界観設定に絡む人間があらゆるデザインに口を挟むことになります。

9.その他雑用全て

企画書を書くのもここにあたります。企画書を書くのは大体がプロデューサーなので、プロデューサーの手が回らない時に企画書やその他プレゼン資料の作成を手伝うことがあります。
しかし、企画職ではありますが、企画書関連の作業自体は多くありません。企画書自体は、エンジニアやデザイナーも含めて書きたい人が自由に書ける企業も多く、企画職の特権というわけではありません。

つまり、何でも屋

つまり、企画は何でも屋なんです。
当然、全てに精通するのは難しく、「レベルデザインをやらせたら最強の企画」「ナラティブに強い企画」のように分業化していくのが実態です。
一方、採用する側としては、なんでもできる企画が1番使い勝手が良いわけで……。新卒は、スペシャリストの気質があれば良し、ゼネラリストであればなお良しといった具合でしょうか。

新卒でゲームプランナーになるために必要な三要素

では、プランナーとして働けることを証明するために、学生がやっておいたほうがいいことはなんなのか。三要素にまとめましたので、ご覧下さい。

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