「名越康文さんの話」

昔私がまだTVを見ていた頃ちょくちょく見かけた記憶のある、いつも穏やかな思慮深く柔らかい物言いをする精神科医かカウンセラーらしき人。

その精神科医(元)の名越康文さんがゲームの実況をしている番組を、ちょっと前にユーチューブで見た。

ゲームの実況というかゲーム内の人物の精神分析をしている動画だったのだけど、熱心に解説する名越さんは昔TVで見た印象と全然違ってもの凄くぶっ飛び気味の異様なハイテンション。

それでその、ぶわーっと止めどなく開けっぴろげにマシンガントークをしているのを見るうちにすっかりファンになってしまった。

そういえば私は昔から名越さんのような“フタの取れたような人”が好きだ。
たぶん鋭い自己洞察力と深い葛藤を抱えた人は自然と心のフタが取れて洗いざらい中身をブチまける才能があって、私にはそれを生々しく強烈に感じとる取る才能があるから、自然と愛着が湧くのだと思う。

それで今日はちょうど帰宅した時にユーチューブでライブ配信をしていらしたので「この人から発せられる独特の人間感は何回見ても飽きないなぁ」なんて思いつつ楽しく見させていただいていた。
前半は魂の片割れの話とか「キングダム」という漫画の話とかの話とか体癖論という学問のこと、アドラー心理学のこと等々、私が全然知らない話ばかりだったのだけど名越さんのような“フタの取れた人”の話というのは結局純粋な自己表現になるので全然退屈しなかった。

それからちょっと離籍して戻ったら「人の世界にとっての好ましい変化は、個々人の意識からしか始まらない」「デモなんかで世界を変えようとするのが大嫌い!」「僕は今じゃなく千年万年先を見ている。今すぐには無理!」みたいな事を言っておられたのを聴いて、そんな事を堂々と気兼ねせずに言える人がいるってことが純粋に凄く嬉しく思えた。

私にとってその言葉の意味するところは肌身で実感できる程身近な事なのだけど、きっとほとんどの人が「?」となるだろうし気の狂った人の戯言にしか聞こえないかもしれない。

今日の名越さんの熱弁を聞いて、たとえ誰にも伝わらなかったとしても後の世に種まくことだけは続けていきたいと改めて思った。

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